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人間をやるのに疲れた

人間をやっていると疲れる。人並みに仕事はしなければいけないし、家事もしなければいけないし、それなりに人付き合いもしなければいけない。

私レベルのめんどくさがりやになると、そもそも人間の形を保つことがめんどくさい。

毎日風呂に入って、飯を食って、寝る準備をして、なんとか寝ついて、朝起きて、また飯を食って、化粧をして、家を出きゃいけない。このルーティンがもはやルーティンではない。一個一個が「人並みでいる」という対価のもとに成り立つ労働。
労働は罰らしいが、いったい私が何をしたというのか。生まれたことが罪なのか?だとすれば罪を償うために、人生という無限の労働に満ちた罰を受けるのか。


この罰から解放されるにはどうすればいいだろう?


単純に考えれば、死ねば解決する気がする。
だが死んでしまえば「解放された」ことに気が付かないのだ。うまくいけば解放されるという期待を持ったまま意識が途絶えるかもしれないが、おそらくほとんどの場合は身の置き所のなさに苦しんでいるうちに死ぬことになると思う。

それを解放と言えるだろうか?
だが、これでは生きたままに人はこの罰から解放されることはできない。できないのだ。我々はこの道を進む限り、この地獄を生きなければならない。


ではこの地獄をどう生きようか?

朝起きるのもしんどいし、家に帰ってきて料理をするのもしんどく、残業続きで一生取れない疲労をを抱えて、どう生きようか?

これは罰へのなけなしの悪あがきだが、「空腹」「寝不足」はまず第一に改善すべきだ。それはしっていると言われそうだが、どんな形であれ、この二つの状況にはならないように気をつけている。この二つが満たされない状況では冷静な判断を欠き、行動する力がなくなるからだ。

空腹なら飯を食え。料理は鬼門だが、料理は別にしなくても生きていける。解決法はなんでもいい。とりあえず家のそばのファミレスに行くとか、スーパーのお惣菜買うとか、なんでもいい。ご飯で糖分をとって、肉と魚でタンパク質を摂って、アイスクリームで脂質をとれ。具材切る元気があるならホットクックはおすすめ。具材切るのめんどいとちょっとでも思ったなら今日はテイクアウトか外食にしろ。

風呂入るのがしんどくて寝る準備にありつけないなら風呂やめろ。最悪2日くらい風呂入らなくてもなんとかなる。皿洗うのが終わらなくて寝る準備しなくなるくらいなら皿使うのやめろ。紙皿と紙コップで過ごせ。歯は磨け。さすがに。

これらができたらだいぶ違う。地獄は地獄だが、もう戦闘体制に入れる。あとは好きなものを見つけろ。人間には依存するな。物とかアイドルとか音楽とか、ドラマとか、映画とか。個人的には坂本裕二作品のドラマは生きるヒントがたくさんあるので人生に迷ったら坂本裕二作品を見ろ。野木亜紀子作品は見ると元気が出る。坂本裕二が内面に向いた教科書なら、野木亜紀子は外に向いた教科書。どちらも弱者に目を向けてくれる。きっとあなたを救うでしょう。
米津玄師もおすすめ。死にたくなったらWOODEN DOLLを聞け。私は人生救われた。

というか、坂本裕二にも、野木亜紀子にも、救われてる。彼らの言葉に人生を救われて生きている。何か嫌なことがあっても繰り返し見て聴いた彼らの作品の言葉が私に語りかけてくる。

「どれもみんな、君が愛に囲まれて生きている証拠だよ」

「あなたが思うほど あなたは悪くない」

「ゼロ地点から向かいます!」

人間をやめたいくらい疲れることがある。でもそういうときは彼らの言葉を思い出し、彼らの言葉が響かないくらい疲れている時はとりあえずなんでもいいから食べて寝る。

地獄を生き抜く方法は案外これくらいしかないのかもしれないけど、これくらいのものがすごく大事なんだと、忘れないためにここに記しておく。

いつか人間をやめたくなったあなたへ。

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