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安心のなかで、むすこの手を放す/むすこの育て直しが終わった日
きょう、むすこが思春期外来を卒業した。
むすこが不登校になってから通い始めたので、かれこれ4年半通ったことになる。
そのあいだ実にいろんなことがあった。
いちばん大きな出来事は夫(むすこにとっての父親)が亡くなったことだろう。
なにも見えない暗闇のなかで、血だらけのわたしとむすこは、あたり一面の焼け野原を這って病院に通った。そんな限界な日々だった。
最初はもちろんむすこの相談だったけれど、夫が亡くなってからはわたしが先生に話を聞いてもらって支えてもらった。あのころ先生はわたしの心の支えだった。
病院は駅前にあったので、診察のあとはむすこと寄り道をして帰った。カラオケに行ったり、本屋さんに寄ったり、ごはんを食べたり。その時間がわたしにとってどれほど大切だったかをわたしは今日知った。
わたしは今でこそ、こうして毒親について、育児についていろいろ語っているけれど、むすこが不登校になるまではわたしは正真正銘の毒親だった。
むすこはわたしにとって初めての子どもで、毒親の呪いが解けていなかったわたしは、むすこをうまく育てることができなかった。むすこに自分の傷を投影して、ありのままのむすこを否定した。むすこの悪いところを直して、もっとより良いむすこにしようとしていた。(悪いところなんてなかったのにね)
たくさん怒ったし、妹が生まれてからはほとんど抱っこをしなかった。夫に対するストレスを息子にぶつけてしまったこともあった。
わたはしはむすこを上手に甘えさせてあげることができなかった。
むすこが不登校になってからも、夫と意見が合わず、夫は無理やり登校させようとしたりゲームを禁止したり勉強を強要したりした。
それをいまだに死ぬほど後悔している。むすこに申し訳なくて、むすこがかわいそうで、泣いてしまう夜もある。もし今からでもできることがあるならば、何でもしてあげたいと思っていた。
だから夫が亡くなったとき、わたしはむすこを赤ちゃんから育て直そうと決意した。
むすこはもう中学生だったけれど、わたしを受け入れてくれた。わたしたちはみんなが中学校で過ごす時間のほとんどを、犬と猫と家で過ごした。一緒に料理をしたり、犬と猫を可愛がったり、アニメもたくさん見た。むすこと過ごす時間はとても楽しかった。
うれしいです!!!!