毒親そだち/いちばん怖くていちばん難しくていちばんやるべきことは「休む」こと
毒親育ちは「ありのままのじぶんを認められる」という経験をせずに大人になる。
否定されたり怒られたり暴力を受けたり無関心にさらされたりしながら、わたしたちは「このままのじぶんではダメなんだ」ということを学習していく。
親が怒ったり認めてくれなかったり無関心だったりするのは、こどもである「じぶんが悪いから」で、いつか親に愛してもらうために、もっとより良いじぶんにならなければならない。そのために一生懸命努力しなければならない。
そうやって努力を重ねた結果、いつか素晴らしいじぶんになれたとき、親ははじめてわたしの価値に気がついて愛してくれるだろう。いつかわかり合える日が来るだろう。
そうわたしたちは夢見て生きてきた。
でもどれだけ努力を重ねようとも、どれだけ親の理想とするじぶんに近づこうとも、親がわたしを認めてくれることはない。
なぜならば、毒親はとても未熟な精神を持っていて他人を受容する能力を持っていないから。
毒親自身も毒親に育てられていて、じぶんを受容される経験をしたことがない。
親もまた「そのままのじぶんではダメだ」とムチを打って生きてきた人なのだ。
じぶんを受容できない人は他人も受容できない。
だからわたしたちはどれだけがんばろうとも、一生親に認められることはない。
それに気づかずに幻のゴールを目指してがんばり続ければ続けるほど、わたしたちのからだはボロボロになる。
当たり前だ。ずっと緊張してムチ打ってがんばらせてきたのだ。からだはすでに限界に達している。
わたしたちには生まれつき致命的な欠陥があって、そのせいで人に不快な思いをさせたりワガママを言って迷惑をかけたりしてしまう。ありのままのじぶんでいると人から嫌われるから、ありのままのじぶんはできるだけ隠して、本当の感情はできるだけ表に出さずに、親が理想とする偽りのじぶんを演じなければならない。
毒親との暮らしは、そういったことをわたしたちに信じこませる。
そうやって常にじぶんを否定して、本当のじぶんを隠して、理想とする他者を演じて生きるのは莫大なエネルギーを消費する。
それを小さなころから何十年も続けてきたわたしたちのからだはもう限界に達している。
胃腸の調子が悪かったり、アトピーや喘息になったり、鬱になったり、心やからだの病気として、その長年のツケは必ずからだにあらわれてくる。
もうじぶんを否定することも、本当のじぶんを隠して偽りのじぶんを演じることもやめなければならない。わたしたちはもう限界なんだ。もうわたしたちのからだにはそんなエネルギーは残っていない。
そんな疲れ果てたわたしたちが、まずいちばんにやるべきことは
休むこと
うれしいです!!!!