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肩甲下筋

この筋は明確な外傷の契機がなくても、マイクロな損傷を受けていることが
あります。

私見では、横向きに寝ながらスマートフォンを使用する習慣によって疲労性の損傷が起きるケースがよく見られます。

肩甲下筋の腱は上腕骨小結節に停止していますが、肩関節包にも線維を癒着させています。(棘上筋、棘下筋、小円筋の腱も肩関節包へ癒着しており、これらは連続性がある。)

また肩甲下筋と関節包の間には滑液包があるので、滑液包を巻き込んだ炎症を引き起こすこともあります。

線維の走行、上腕骨への作用、神経支配の共通性を見ると肩甲下筋、大円筋、広背筋を1ユニットとして考えることができます。(大円筋、広背筋の停止腱が肩甲下筋の停止腱に癒合する場合も(2.6%)ある。)

肩甲下筋を単独で治療してもうまくいかない場合は、肩甲下筋‐大円筋‐広背筋の複合体として治療したほうがいいかもしれません。

肩甲下神経(C5-C8)

C4~Th1の関節機能障害、頚椎症、頚椎捻挫などにより肩甲下神経の軸索反射性関節包炎、腱炎、滑液包炎、痛覚過敏が起きることがあります。
頚椎と腕神経叢のチェックも必要です。

チェック

□棘上筋
□棘下筋
□小円筋

□大円筋
□広背筋

□C4~Th1

□鎖骨下動脈
□腕神経叢

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