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【読書】喜多川泰「運転者」 

 こちらで備忘録を兼ねて、読んだ本について記しておこうとおもいます。

 今回は喜多川泰のヒューマニズム作品「運転者」です。
 累計販売数80万部越えのベストセラーとのことです。
 良書なのですが、わたしの感想の端々にちょっと否定的なニュアンスがあるのは、わたしの嗜好性のせいなので、お気にせずに。

 保険営業の修一が、顧客からの契約解除で経済的なピンチを迎えます。妻子もある身で、絶望の淵にいるなか、不思議な運転手のタクシーにのることで、もろもろの蒙を拓かれていくというお話です。
 形式としては小説なのですが、内容はモロに自己啓発本だなと思いました。
 タイトルにある「運転手」というのは、いわゆる車のドライバーではなく、「運」を「転ずる者」を指します。

 主人公の修一は、運転手に運ばれるさまざまな場所や会話で、はじめのうちはネガティブで他責だった性格を、徐々に氷解させていきます。
 その態度ゆえに、読んでいるとイラッとすること請け合いです。(※これは誘導《リード》のテクニックです)

 ストーリーは素直で読みやかったです。なぜなら自己啓発的な内容なのでゴール《クロージング》までの筋道がついているからです。
 猜疑心のつよいひとを勧誘メソッドで抗えなくして段階的に|折伏《しゃくぶく》するという鉄板セオリーですね(言い方!!)。
 
いや、よいこと(主観ではなく社会的に)に使うのであれば、この手法はぜんぜんアリです。
 スピリチュアル感ただよっていて、抵抗感が強かったのですが、素直(?)によい内容だと思いました。真実を語っているので。

 しあわせになれるなら他人に迷惑をかけない前提で、なにをしてもいいと思いますし。
 ちなみに途中で「ギター小説」になりそうになって期待しましたが、なりませんでした。(最後でちょっとなります)

 なにかにつまづいているときに読むとよいかと思います。
 そのあたりは「夢をかなえるゾウ」シリーズにだいぶ近いです。
 こちらも良書です。やっぱスピリチュアルだけど。
 本書も「夢をかなえるゾウ」シリーズKindleUnlimitedなら読み放題なので、気軽に手に取りやすいかなと思います!

 人間の運は、当人の認識次第なので、このあたりの啓発がどうしても精神論とか、ときにスピリチュアルになるのは仕方ないですが、弱っているときや行き詰っているときには救いになるので、そんなときには是非お読みください。
 信じる者は救われる。(逆説的に、救われないのは信心が足りんからや)

 ↓ 過去の読書noteはこちら。

↓ わたしの自著、ギター小説「440Hz」シリーズもご高覧いただけますとうれしいです。こちらはKindleUnlimitedで読み放題です!

 ギターも弾きます


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