NovelJam2024 参戦記⑦
三日間(実質二日!)でチームを組んで面白い小説を描き上げ出版まで行ってしまうという狂気の小説執筆大会「NovelJam(ノベルジャム)」。
その①、その②、その③、その④、その⑤、その⑥に続いての参戦記⑦です(アーカイブをマガジンにもまとめておきますので未読のかたも再読されるかたもご覧になったら「いいね」ですよ!)。
そんな次第で二日目会場では7,500文字くらいで終了。宿にもどって、残りを書き進めます。いったん2時までつづけ(睡眠は意地でもキープするから)、約一万文字で最後まで描き終えました。んで就寝。7時にアラームセットしていたものの6時に自然と目が覚めたので昨晩の原稿を推敲し、あらためて編集担当、鈴木まおさんにお送りします(というかGoogle doc.なのですでに共有されているのですが)。
会場に向かいます。ラストスパート(ちょっと展開巻きます)です。
鈴木さんと最後の原稿キャッチボールを終えます。完成です。最終稿に対してメッセージをいただきました。
「音楽の業界用語とかわからないし内容についていけるかな、と最初は感じましたが、いつの間にか引き込まれていました。とにかくすっごく読みやすいのと、独特の空気感で、どんどん先が気になり読み進めていました。情景描写がとても美しく、秋の雰囲気とずっとなんか寂しい感じがマッチしてて、胸がきゅっとなります。磨き込まれた澤さんの世界観を見せてもらった感じで、すごく読後も切なさを感じました。その分、終わりがややあっという間に感じてしまったかも」(原文ママ、掲載許諾済)
どうですか! してやったり。参戦記⑤でのご指摘・ツッコミ群からのこの温度差!
敏腕編集鈴木まおさんのおかげで納得がいく形で描き切ることができました。誠にありがとうございました。基本すべてご指摘箇所は修正しました(すなわち素直に受け入れた)。
さて、ここで編集の役割について考えます(いまさら?)。
一般的に編集者ってスタンスはいろいろあるかと思いますがエディター(E)であり、ディレクター(D)であり、プロデューサー(P)でもあります。このバランスがむずかしいところですが、NovelJamにおいてはP的な役割も重視されることが多かったです。
初回から作品プレゼン(初回は審査対象外)があり、多くは編集者がそれを担当していました。
審査員や他チームへのアピール、ひいては販促にもつながる大事な要素です。
で、当日審査だけならここまでなのですが、途中から「グランプリ戦」という、主に作品の販促活動を行いグランプリ審査まで見えない道を踏破するという過酷な戦いがありました。それをリードするのが編集者の役割です。もろにPのスキルや働きが必要とされます。Pの仕事はプロデュースなので、自身のみならず著者さんや場合によってはデザイナさん、他チーム、外部のかたも巻き込んで交通整理しながら「結果を出す」という重責を担います。それまでに培ってきたスキルを活かす、またそれをさらに伸ばすことができますが、なかなかになかなかです。
過去では2018、2018秋、2019’でグランプリ戦がありました。当日審査で選にもれても、グランプリでリカバリできるチャンスです。
2018ではふくだりょうこさん(差し入れありがとうございました)が『REcycleKiDs』で獲りました。なにをしたかというと、グランプリ発表まで毎週本編と同じくらいのボリュームのスピンオフ作品(ぜんぶで6冊!)を発表するという試みです。だれもマネできませんでした。
2018秋では西河理貴さんの『【大好き】センパイを双子コーデでコロしてみた!』です。編集担当(現NJP)波野さんがフィクサーとしてありとあらゆることを仕込んでいました。森山さん(差し入れありがとうございました)を脚本・演出として巻き込んで、まさか舞台化するとは思いませんでした!
2019’ではチームとしてのグランプリ受賞でした。そう、わたし所属のチーム「KOSMOS」。なにをやったのかは過去の参戦記をご覧くださいませ。
といった感じでふりかえってみました。
今回はグランプリとは明言されていないものの「顕著に売上(BCCKS限定)へ貢献した場合」なんらかの賞があるとの発言(言質)がありましたが、過去グランプリほどの過酷さはないかもしれません(自身に課すのは自由です)。
わたしは自分用の備忘録として、このnoteを描いています。販促活動の一環にもなるのでワンソース・マルチユースです。
さて、(わたしにとって)編集とは、に戻ります。
わたしが渇望していたのはあくまで最高の作品を「創る」ためのEでありDの役割を果たせる編集者さんでした。Pはじぶんでも兼ねることができるので(積極的にはやりたくはないですよ)。
過去組んでくださった編集さんはロールをPに特化することが多く(能力的にはEもDも持ち合わせていた)、直接作品にメスを入れられることはあまりなかったので(主に原稿見せるのがおそいわたしが悪いのですが!)、今回それが叶ってよろこばしく思います! もし、純粋に「作品が」受賞の栄誉に浴することができたなら、お互いに納得したうえで喜びをわかちあえるだろうなと思います。
その⑧につづく
NovelJam2024で執筆した「Meister(マイスター)」は以下よりご購入可能です。紙本買うと電子版もついてくるのでお得です。紙本お持ちいただいたらサインするのもやぶさかではないですよ!
この機会に過去の参戦記(今回分もたまってきたので)もまとめておいたので、ご興味あればどうぞ!
さて、わたしの自著、ギター小説「440Hz」シリーズもご高覧いただけますとうれしいです。こちらはKindleUnlimitedで読み放題です!