#12 サーキュラーエコノミーってなに???
皆さんこんにちは!!
前回は、脱炭素社会とカーボンニュートラルについてお話したので、
SDGsからカーボンニュートラルまでの関係性は分かって頂けたかなと思っています!!!
覚えていますか!?🧐(笑)
そして今回は
カーボンニュートラルを達成するために必要とされる、
経済活動における考え方 “サーキュラ-エコノミ-” について説明していきます!!!
サーキュラーエコノミーとは!?
カーボンニュートラルを達成するために必要とされる手段(経済モデル)です!!!
CO2排出量削減を前提に、いかに経済活動(=製品を売って利益を得る)を行っていくか、、、🧐
この方法論を確立したのがサーキュラーエコノミーです!!!!
簡単に言うと、
リニア型経済で廃棄していたものを“資源”として利用し、新しい資源(バージン素材)の投入を抑えながら、製品の質の最大化を図る経済モデルです。
つまり、製品の売り方を量から質へ移行させるモデルです!!!
サーキュラーエコノミーの3原則
(3原則については主にELLEN MACARTHUR FUNDAITIONの内容を参考にまとめて書かせて頂いています。全文を読みたい方はこちらを確認ください。)
①廃棄物・汚染を生み出さない
リニア型経済の構造では、地球上の資源は有限であるにも関わらず資源の抽出から廃棄まで直線的であるため、環境・社会はもちろん、経済活動が長期的に機能する事は不可能です、、、😨💦
そこでサーキュラーエコノミーは”全ては設計から”という考え方を重要視しています。
これは
問題・解決策も全て設計から生み出される!!!
という考え方です。
例えば、
「多素材の柔軟なプラスチックはリサイクルできない」
という問題点があったとします。
するとこの問題点は、
「使い捨て出来るように設計されている」
という前提により引き起こされている事になります。
つまり、設計上の選択の結果なんです!!!
サーキュラーエコノミーにおいては、
「製品としての寿命が終わったらどうなるの?」を起点に、
材料が使用終了時に経済に再び投入される事を前提とした設計をする事が求められます💡
②高い価値の状態のまま製品や素材を循環し続けること
これは“価値を保守して再利用”する事を意味しています。
循環(再利用)方法には以下の2点があります。
1. 技術サイクル
このサイクルにより、商品の 所有 から 共有 に変わり、
時間が経過するとともに多くの人に利用してもらえる事になります!!!
最近よく目にするようになったシェアリングサービスはこれに当てはまりますね!!!
2.生物学的サイクル
綿の衣類が次の綿花や材料に繋がっています♡
ここで大事なのが、これはあくまでも最も意義のある循環の手法を示しているに過ぎないという事です!!!!
このサイクルを行えるようにするために、“設計” を重要視する必要がある。
ここが一番サーキュラーエコノミーにおいては大事な部分です!!!!
私はサーキュラーエコノミーに移行している時代におけるデザイナー(設計者)の在り方は大きく変わっていくのでないか???🤔と思っています。
ただデザインがスキ・できる!!!だけではなく、その先の製造・消費・消費後の循環に関しての知識も要求されるようになってくるのだと思いました。
実際に印刷業界が求める人材の在り方も変わってきています。印刷に関してよく熟知しているITエンジニアやデザイナーへの需要が高まっています!!
③自然を再生させること
リニア型経済方式では、自然資源を抽出して自然を破壊するという行動になってしまっていました。
それに対し、サーキュラーエコノミーでは、“抽出から再生”という自然資本を構築しようとしています😲✨
再生可能エネルギーの完全移行できたとしても55%しかC02を削減できず、電力以外の分野で再生可能な方法で生産する事が重要となります。
エレン・マッカーサー財団によると、特に食品産業の取り組みが非常に重要視されています!
という事で食品産業の取り組みを例に考えてみます👀✨
従来の製造方法は、合成肥料、農薬、化石燃料、淡水等を使用して作られているため環境汚染に繋がり、生物多様性や健康被害に大きく影響を与えているそうです(゚Д゚;)💦
それに対して、サーキュラーエコノミー観点での製造方法は
合成肥料等を使用せず、土壌の健康に焦点を当てて製造します。
その結果、土壌の健康状態が改善され本来の自然の状態に近い環境になります。土壌の炭素の吸収率や水の保水率、微生物増加等の効果が得られます。また、自然災害の減少や収穫量の増加の効果も得られるため、社会・経済にも還元されます。
実際に、経済の観点において食品産業は年間で2兆7000億ドルの利益を得る事が出来るとされています!
事例
サーキュラーエコノミー移行において鍵となるビジネスモデルと言われるPaaS(Product as a Service/製品のサービス化)の事例が個人的に面白いなと感じたので、紹介します!!!
自然構築や新しい素材を投入しない、廃棄物を出さないなど完全に達成できている訳ではないですが、
同じ製品を扱っていてもサービス設計を変えるだけで、持続性を持たせることができるのだなと感じました!!
サーキュラーエコノミーと3Rのちがい
サーキュラーエコノミーについては前段で理解していただけたかな???
と思います、、、(笑)
ですがそれと同時に、3Rとなにが違うの???🤔 という疑問が沸きあがってくる人も多いと思います!
私も思いました(笑)
そもそも3Rとは
Reduce(リデュース)・Reuse(リユース)・Recycle(リサイクル)の頭文字をとって3Rと呼ばれています。
3Rはサーキュラーエコノミーを行う手法の一つですが、大きく異なる点があります。
それは、”廃棄物・汚染を発生させない”という前提があるかないか。
今後の世界において重要なのが素材の循環です。(緑で囲っている箇所です)
既存の物をいつまでも使い続けることは難しく、いつかは利用する事が出来なくなってしまいます、、、。
その時に、廃棄してしまうのが従来の3Rの基本的な流れです。
つまり、3Rには廃棄物をできるだけ出さないようにしたり(リデュース)、再活用したり(リサイクル)しますが、少なからず廃棄物が出る前提があります。
それに対し、
サーキュラーエコノミーでは、3原則の一つ目にあるように「そもそも廃棄物と汚染を発生させない」という考えが軸になっているため、
バージン素材(新しい素材)を使わずに、製品設計をしっかりと企て、既存の素材を再利用していきます。
これが、3Rとサーキュラーエコノミーの大きな違いです。
まとめ
サーキュラーエコノミーを採用した経済活動の方法は、
「再利用後の事まで考えた設計を行い、自然資本を構築できる方法で生産を行い、高い質を保ちながら製品・素材をより多くの時間・人に使ってもらえるようにする」
です!!!!
サーキュラーエコノミーが指す“製品の質の最大化”というのは、
一時の質(鮮度)ではなく、それをいかに継続させて、素材を限界ぎりぎりまでに使えるか。
ここにあると私は思います!!!!!
*サステナビリティの基本的な語句の関係性のまとめ
最後にサステナビリティの語句の関係性のまとめだけ簡単に書いておきます!
分からなくなったらまた見に来てください!!!
次回からは炭素税やスコープ123など“方法論”に関してお伝えしていきたいと思っています。
よろしくお願いします(^O^)/