食にこだわる人や制限のある人・お腹に不調をきたしやすい人が知っておきたいチーズの特徴・栄養素・乳糖
みなさんこんにちは。米国登録栄養士の宮﨑です。このNoteでは食にこだわる方や制限のある方、潰瘍性大腸炎やクローン病(IBD)や過敏性腸症候群(IBS)などを有するお腹に不調をきたしやすい方が知っておきたい食材の知識についても共有していきたいと思います。
今回の記事ではチーズについてその特徴や主な分類を押さえていきたいと思います。
チーズとは?
チーズとは乳に含まれるたんぱく質の一つであるカゼインが固まることでできる乳製品のことで、様々な形、柔らかさ、食感、風味のものがあります。
チーズはその種類の多さも特徴です。チーズの作り方も様々です。例えば、日本では牛乳が主原料のチーズが多いですが、ヒツジ(フェタ・ペコリーノ・ロマーノなどに用いられる)、ヤギ(シェーブルと呼ばれることもありヴァランせなどに用いられる)の乳を使うチーズもあります。また、すぐにチーズにするのかもしくは熟成させるのか。さらにはどのような物質(塩など)や香りなどを付加するのかによってもチーズの味が異なります。
チーズの分類
チーズは様々な分類方法があります。主なものとしては以下です。
加熱処理されているかいないか:プロセスチーズ vs ナチュラルチーズ
硬さ:ハードチーズ・ソフトチーズなど
熟成させるかさせないか
チーズに含まれる栄養素
チーズにはたんぱく質、ミネラルなど様々な栄養素が含まれており、その内容や量はチーズの種類によっても異なります。
またチーズについては、チーズ内の水分を保つことや微生物の成長を調整することを目的に塩が使われることが多いため、塩分量が多いものもあります。
チーズに含まれる乳糖
チーズは乳製品に該当するため乳糖が気になる人も多いと思います。乳製品には乳糖(ラクトース)と呼ばれる糖の一種が含まれており、一部の人ではこのラクトースを分解するラクターゼと呼ばれる酵素の活性が弱くお腹の不調につながることがあります。
一般的に牛乳やヨーグルトを食べるとお腹が緩くなるけど、チーズは大丈夫という方も多いと思います。
これはチーズの製造過程で乳糖が取り除かれることによります。乳製品ごとに乳糖がどの程度含まれているかについては以下の表をご確認ください。
主なチーズ
ここではU.S.Dairy Export Councilの分類*1の中から主なチーズを紹介したいと思います。
【ソフト・フレッシュチーズ】
特徴
フレッシュで混じり気のない、クリーミーな風味が特徴です。スプレッド、パンなどの詰め物、またはディップとしてよく使われます。
代表的なチーズ
カッテージチーズ(さまざまな脂肪含有量)
クリームチーズ(プレーン&フレーバー)
フェタ
マスカルポーネ
ヌフシャテル(プレーン&フレーバー)
ケソ・ブランコ
リコッタチーズ(全乳、低脂肪、無脂肪)
【ソフト・熟したチーズ】
特徴
外側から内側に向かって熟成するやわらかいチーズです。時間が経つにつれてより独特の味と香りを生み出します。低温で使うことや溶かして使うことに適しています。
代表的なチーズ
ブリーチーズ
カマンベール
【セミソフトチーズ】
特徴
マイルドでバターのような食感が特徴。風味が良いため、風味づけによく活用されます。
代表的なチーズ
ブリック
フォンティナ
ハヴァルティ
リンブルガー
モントレー・ジャック
ムンスター
ペッパージャック
【ハードチーズ】
特徴
熟成によって粒状の食感が得られるようになったチーズ。保存期間が長く様々な食品用途に活用される。
代表的なチーズ
アジアーゴチーズ
パルメザンチーズ
ロマーノチーズ
ペパートチーズ
【ブルーチーズ】
特徴
独特の風味、砕けやすい食感、グルメな魅力を備えた品種です。高級感のあるソース、ディップ、その他様々な製品に使用されます。
代表的なチーズ
ブルーチーズ
ゴルゴンゾーラ
【ゴーダ・エダムチーズ】
特徴
バターとナッツのような食感のチーズです。ソースやスープなどによく活用されます。
代表的なチーズ
ゴーダチーズ
エダムチーズ
【パスタフィラータ】
特徴
溶けやすさに優れたチーズで、グラタン、前菜、パスタなどに使われます。
代表的なチーズ
フレッシュモッツァレラ
モッツァレラ
プロヴォローネ
ストリングチーズ
【チェダー・コルビーチーズ】
特徴
幅広く活用できるチーズでサラダから煮込みまで様々な料理に活用できます。
代表的なチーズ
チェダーチーズ
コルビーチーズ
【スイスチーズ】
特徴
口どけが良く、風味豊かなチーズで、スープや焼き菓子、ソースなどに適しています。
代表的なチーズ
スイスチーズ
グリュイエールチーズ
終わりに
今回はチーズについてその特徴や栄養素、代表的なチーズの種類を紹介しました。ひとえにチーズといっても様々なチーズがありそれぞれ特徴があり、様々な用途で使い分けられていることがお分かりいただけたかと思います。
栄養の観点が気になる方はご自身が気になる栄養素の含有量を参考にしていただければと思いますし、乳糖が気になる方はやはり乳糖の含有量が少ないチーズを選ばれることをお勧めします。
一方でチーズは味の好みも分かれやすい食品だと思いますので、味、栄養などの観点からぜひ自分自身の好みに合うチーズやそれぞれの料理に合うチーズを探していただければと思います。
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参考資料
https://www.thinkusadairy.org/products/cheese/cheese-categories