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【後編】デザイン会社がインテリアコーディネーター資格合格の必勝法を教えます

空間づくりのプロ「インテリアコーディネーター」。

そのプロたちの多くが取得しているインテリアコーディネーター資格(以下「IC資格」と表記)ですが、前回記事ではコスモスモアのIC資格保有者から取得したアンケート結果を基に、資格の難易度や何回受験したかなど、資格自体のお話をメインにまとめました。

前回記事はこちら

後編ではIC資格の勉強法や必勝法について、より具体的に紹介いたします!
資格保有者は、どのように資格勉強をしていたのでしょうか?
それでは、アンケート結果を見てみましょう。

IC資格保有者アンケート調査結果発表

前回記事同様、17名のIC資格保有者に回答してもらったアンケート結果をご紹介いたします!

Q8.IC資格はどのように勉強されましたか。

IC資格を受験する際、資格学校に通うべきなのか、独学でも合格可能なのか悩まれる方も多いと思います。そこで資格保有者にどのように勉強していたのか聞きました。

<1次試験>

1次試験については過半数(58.8%)が「独学」、その後に同率で「資格学校へ通学(17.6%)」、「通信講座(17.6%)」と続きました。建築系の大学や短大、専門学校などの「学校の授業で」勉強した人は5.9%でした。

<2次試験>

つづいて2次試験については1次試験と同様、「独学(52.9%)」がトップに。次いで「資格学校へ通学(29.4%)」「通信講座(11.8%)」が続きました。2次試験は実技を伴う試験の為、製図や論文のフィードバックを教員から直に受けられる資格学校への入学を考えた人が増えたと考えられます。

私自身もIC資格を保有しておりますが、建築系の学校は出ておらず製図も未経験で不安だった為、資格学校を利用しました。定規にペンをどう当ててどのぐらいの筆圧で線を描くと綺麗な図面に仕上がるかなど、実際に先生に見ていただきながら細かく指導してもらったので、大変勉強になりました。

ちなみに建築系学校卒で調査結果に違いが出るのか比較しましたが、1次も2次も特に大きな差は出ませんでした。1・2次試験ともに建築系の学校を卒業していなくても独学で合格できるという結果が出ているのは、安心ですね。

Q9.お勧めの勉強方法・必勝方法を教えてください。

具体的にどのように勉強すると合格できるのか、秘伝の必勝方法を資格保有者に聞いてみました。

<1次試験>
●ひたすら過去問を解く。苦手分野の反復+用語辞典で理解を深める。(入社4年目 女性)
●とにかく過去問を解いて、間違った問題や分からないところをテキスト等で確認する。過去問をこなしていくうちに、自分の得意不得意と出題傾向が分かるので、頻出分野かつ不得意なものは通勤などの移動中に一問一答などでカバーする。(入社10年目以上 女性)
●過去問は何周もした方がいいです! 直前にある模試を受けるのもオススメです。(入社9年目 女性)
●ユーキャンのテキストで勉強しましたが、建築初心者にも分かりやすくまとまっていたので、個人的にはお勧めします。(入社2年目 男性)
●ユーキャンの通信講座のみでOK。ショールームに行く等、他に労力をかけるくらいなら、暗記ものを叩き込む方が良い。(入社5年目 女性)
●二級施工管理技士または二級建築士の資格取得後に受験すると、建築関係の知識は勉強不要になり、取りやすい。(入社5年目 女性)

圧倒的に多かった必勝法が「過去問をひたすら解く」という回答でした!
過去問を何週もすることで、出題傾向をつかむことができるので、その中で自分の苦手な分野を洗い出してその分野を重点的に勉強する、という方法を実践していた社員が多かったです。
通信講座の利用や他資格の取得から始める勉強法なども参考になります…!

<2次試験>
●製図は時間が勝負。図面をひたすら書いて、スピード慣れすることが大事。(入社2年目 女性)
●3年分くらい過去問を解いて傾向をつかむ。(入社2年目 男性)
●ひたすら図面を描く! 家具などの寸法サイズやモジュール感覚を身につける。(入社3年目 女性)
●スピード勝負なので、なるべく時間をかけずに書く方法を見つける。例えばフローリングは最後に描く等。 あと致命的な間違い(指定されてる条件が反映されてない、展開図と平面図が違う等)が起きない様に、書き込む前に確実に確認すること。(入社5年目 女性)
●全体を完成させる時間感覚を早めに身に着ける。(入社10年目以上 女性)
●1日1枚はアイソメやスケッチ等の練習。 論文は得意だったので、模範解答をいくつか読むだけでぶっつけ本番。(入社4年目 女性)
●日常的に(仕事で)図面やパースを見て描いてみる。 法令上の規制を覚える。(入社10年目以上 女性)
●学校で勉強したパースや展開図等の知識で十分だった為、範囲を把握する程度で勉強しなかった。 実務で使う可能性があれば、対策講座に通って技術を身に着けたほうが良いと思います。(入社5年目 女性)

2次試験については、主に製図についての必勝法を多く挙げてもらいました。共通するのは「とにかく図面を描くこと」です。180分という時間制限の中で、製図と論文を仕上げなければいけないので、製図に慣れることで描くスピードを上げた方が良いというアドバイスが多く見られました。

Q10.合格するまでにどの程度の学習期間を要しましたか。

合格するまでに必要だった学習期間について、1次試験は「3か月(23.5%)」が最多に。次いで「2か月(17.6%)」、「半年(17.6%)」が続きました。1年以上かけて勉強する人はいませんでした。

続いて2次試験の学習期間についてはこちら。

2次試験については「2か月(35.3%)」に多く票が集まる結果に。次いで「1か月未満(23.5%)」、「1か月(23.5%)」が続くなど、実技試験のある2次試験は短期集中型で学習する人が多いことが判明しました。
こちらも1次試験同様、1年以上かけて勉強する人はいませんでした。

Q11.合格するまでに、平均して1週間にどの程度学習をしていましたか?

それでは、1週間を通してどの程度の勉強時間が必要なのでしょうか。

<1次試験>

1次試験は「5~7時間(29.4%)」に票が集中しました。次いで「4時間(23.5%)」、同率で「3時間(11.8%)」「10~12時間(11.8%)」が続きました。インテリアに関する知識をまんべんなく問われる1次試験では、過半数の人が5時間以上勉強時間に充てるなど、できるだけ長く勉強時間を取っていた傾向にあることが分かります。

ちなみに、学習期間最多の「3か月」の人の週の勉強時間は「1~4時間」でした。短時間集中型の人が多いようです。

2次試験は同率で「3時間(29.4%)」、「4時間(29.4%)」がトップになる結果に。続いて「1時間未満(11.8%)」、「5~7時間(11.8%)」がランクインするなど、1次試験に比べると5時間以上など長い時間勉強する人の割合は減少しました。

ちなみに、学習期間最多の「2か月」の人の週の勉強時間は「3~7時間」でした。勉強時間の参考にしてみてください。

Q12.IC資格を取得して、仕事・プライベートで役立った点があれば教えてください。

ここで、仕事やプライベートでIC資格が活きた点について聞いてみました。

●家のインテリアを考える時に、自分にとって心地良い空間をつくれるようになった。(入社2年目 女性)
●モアに入る前に取得済みですが、前職で希望部署に異動できた。また、お客様へ資格を活かした説得力ある提案ができた。(入社4年目 女性)
●話のネタになった。(入社10年目以上 男性)
●名刺に記載することで、特に若い時には初対面での信頼を得やすかった。(入社10年目以上 女性)
●名刺に資格が明記されるため、取引先からインテリア知識や実務に関して、信用が得やすいと思います。(入社5年目 女性)
●インテリア提案の仕事での+α語れる知識が増えた(入社5年目 女性)

実際に自分の家や提案時に資格の知識を活用したという意見のほかに、IC資格を名刺に表記することで、取引先などの初対面の方への印象の変化や、話のきっかけになったという意見が多く挙げられました。

Q13.IC資格をこれから受験する方に向けて、一言アドバイスや応援メッセージをお願いします。

最後に、これからIC資格を受験する皆様に、資格保有者から応援メッセージをいただきました!回答者のほぼ全員からアツいメッセージをいただいたので全て載せたいところですが、抜粋して掲載いたします。
今回アンケートにご協力して下さった皆様、本当にありがとうございます!

●インテリアコーディネーターはとにかく場数を踏むこと!テキストを一周するのも良いですが、過去問を解いて理解できない項目はテキストを見て…という風に数をこなすことが大事だと思います!頑張ってください。(入社2年目 女性)
●やる気があれば、建築の経験がなくても取得可能な資格だと思います。覚える量は多いですが、勉強していて楽しい内容もあるので是非頑張ってください。(入社2年目 男性)
●建築系の学部を出ていない私でも取れたので、インテリアに興味があって好きな気持ちがあれば勉強も続けられると思います。(入社4年目 女性)
●受けるからには8割正解をめざして勉強すること(入社10年目以上 男性)
●建築の入り口として取得しやすい資格だと思います。専門用語なども身に着けられるので、建築系資格の第一歩としておすすめです。(入社10年目以上 女性)
●出題項目の幅が広く、覚えることが多いので早めに受験勉強計画を立てたほうが良いです。(入社10年目以上 女性)
●直前模試までずっとE判定で絶望していましたが、奇跡的に本番で成功して合格しました。 とにかく過去問はたくさんやってください。捨てカテゴリーはないほうがいいです。 全体を満遍なくやる必要があります。土日に仕事があっても隙間時間と自分が勉強時間を作ることが大切ですので、最後の最後まで諦めないことをお勧めします。2次の対策は1次が受かってるとわかってから開始しました。毎日1枚は図面書いてたと思います。また、2次試験の本番は時間がギリギリめになります。普段から時間ははかって図面書いた方がいいです。本番は、本番ならではの焦りと緊張で手汗が出て、若干回答用紙が汚れました。。そんなことがあるってことも頭の片隅に置いておいてください。(入社9年目 女性)
●二級建築士だとハードルが高めなので、二級建築施工管理技士の学科をテキストで勉強すると、建築施工の知識が身につくと思います。インテリアコーディネーターの勉強を始める前に、先にそちらを勉強してみるとよいとおもいます。(入社5年目 女性)

僭越ながら私からもアドバイスさせていただきますと、建築系学校を出ていなくてもIC資格は充分取得可能です!
建築系の学校を出ていないから…と悩まず是非挑戦していただきたいです!各試験の勉強方法とアドバイスとしては、下記の通りです。

■1次試験:某有名通信講座テキスト+市販の過去問を複数回
勉強するテキストは通信講座のテキストと市販の過去問で乗り切りました。 
1次も2次もポイントは過去問を何巡もすること。住宅・建築に慣れていない方は家の構造などテキストの絵だけだとなかなか想像がつかないと思いますので、YouTubeや画像検索で実際の写真や映像を見てみるとイメージがつきやすくオススメです。気分転換にインテリアショップ(デザイナーズ家具の勉強にも有効)や、街の建築現場をのぞいてみると面白いと思います。

■2次試験:資格学校+過去問(数年分)+自分の家など趣味で図面作成
上記のアドバイスでもいましたが、恥ずかしながら私も試験当日は焦りと緊張で手が震えて図面の線が揺れてしまい、うまく引けませんでした(当日カフェインを摂りすぎていたのもありますが…)。
試験中は自分が思っている以上に完璧なパフォーマンスを発揮できません。本番で緊張しない為にも、たくさん図面を描いて慣らすことが大事です。
あとは出題された要望に対する回答を必ず描ききること。製図は要望に対する回答がひとつでも欠けていると大幅に減点されます。インテリアの色に陰影を…などのこだわりは後から時間が残った時に描くようにして、出題された要望を解決する術を図面上に漏らさず描ききることが重要です。

論文の内容については、1次試験で勉強した内容を自分の言葉でまとめるものなので、1次試験合格後期間をあけず忘れないうちに本気で勉強した方がいいかと思います。私は1次試験合格後、2年ほど本気で取り組まなかったので結構苦労しました…。

さいごに

IC資格アンケートの結果はいかがでしたでしょうか。
資格保有者の温かいメッセージで、資格勉強のやる気が出た人が1人でもいれば嬉しいです。

2022年度に実施される第40回IC資格試験の概要はまだ発表されておりませんが、夏頃に申し込み開始が予想されます。
本記事がIC資格の受験に悩んでいる方や、受験予定の皆さまの背中を押すような記事となれれば幸いです。

IC資格是非頑張って取得してください!幸運を祈ります!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日の書き手:マーケティング統括課 おぐら

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