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#74_お風呂場談義

お父さんは、どうして、先生になったの?

今日も、息子とお風呂に入りました。この問いが出てくるまでに、いろんな話をしていました。きっかけは「僕はお父さんと同じ学校には通えないの?」という質問でした。そこからいろいろと話題が発展し、この問いに行き着きました。

お父さんは、どうして、先生になったの?

しばらく考え込んでしまいました。そんなこと、ここしばらく、考えたこともなかったし、これまで自分のなかにどんな「答え」を用意していたのかすら忘れていたようだったからです。

こんなふうに答えました。

お父さんは、子どもたちと一緒に考えたり、悩んだりして、子どもたちが自分なりの答えを見つける瞬間に立ち会うときに、ものすごく喜びを感じるんだ。それを感じたくて、先生になったんだ。

お父さんは、子どもたちに、できるだけたくさんの「考え方」を伝えたいんだ。たとえば、先生が「この考え方だけが大事なんだから、この考え方だけでやりなさーい」って言ったらどう思う?(うーん、なんか、いやだね。)お父さんも、そんなのはいやだなあと思うんだ。じゃあ、先生が「考え方1号、2号、3号、4号、5号があるよ。あなたにとっていちばんいいと思えるのは何号?自分で選んでみたらどう?」って言ったらどう思う?(それだと、自分で選べるし、もしうまくいかなかったら別のを選びなおせるから、それもいい。)うん。そういうこと。

お父さんは、できるだけたくさんの「考え方」を子どもたちに伝えて、子どもたちが自分で選べるようにして、そして、そうやって選んだ「考え方」をいろんなふうに工夫して、自分や自分の大切な人たちの問題を解決していくことができるような瞬間に立ち会いたいし、求められれば、求められるだけのサポートがしたいと思ってるんだ。それが、お父さんが先生になりたいと思った理由かな。

なんともまあ、小難しい話を湯船につかりながら語ってしまったわけです。息子は「ふーん」という感じで聞いていました(笑)お風呂上りに、「ねえねえ、さっきのお父さんの話、わかった?」と聞くと、「うふふ、あんまりわからんかった!」と笑顔で答えておりました!

息子にはわかりづらかったと思われる話ですが、私自身にとっては、とってもとっても大事な話でした。思いもかけず、自分自身の「原点」を見つめることができました。そして、改めて、「どうして自分は教師として生きているのか」「これから自分は教師としてどう生きるのか」を考えることができました。

今年も始まって3日。もうすぐ学校も再開します。今日、息子がお風呂場で投げかけてくれた問いに、私は勝手に「さだめ」を感じてしまいました。

お父さんは、どうして、先生になったの?

この問いに、今日ここで、自分の答えを用意しておく。

問いは、授けられるときがある。

「問いを授かった」という感覚になったときは、まっすぐに、その問いと向き合ってみるといい。

「問いを授かった」という感覚をくれた人に、深く、深く、笑顔で感謝の気持ちを伝えてみるといい。

自分自身にとって大切な問いは、投げかけられるのではなく、授けられるものである。

明日も、お風呂場談義を楽しみにしてみよう!

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