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#37_Handmadeの思想を育てる

先日、「学校づくり」と「Handmadeの思想」とのつながりについて書きました。今日は、その続きです。

てづくりのテーブルとイスを使ってバーベキューをしました。食事が終わったあとで、父にたずねました。

「学校の壁や机に落書きがあって、それを消すにはどんな方法があるのか?」

私は技術的な回答を期待していました。塗るか、削るか、こするか……。

すると父は私が期待する技術的な回答をさらっと口にしたあと、こんな趣旨のことを言いました。

「先生がササっと修繕してしまうことは簡単だけれど、子どもたちから『修繕したいな』『修繕しなきゃな』と思えるようにしていくことの方が、もっと大事じゃないか」

私は、ハッとしました。

「ああ、そうか、これこそが、Handmadeの思想だった」と。Handmadeの生活を送っている父だからこそ、こんな発想が自然に出てくるのだと。

私はこのやりとりを通して、自分のなかに「Handmadeの思想」がまだ生きていないことを実感しました。言葉として書いたり言ったりすることはできます。しかし、まだ、自分のなかで「生きた思想」になっていなかったのです。

私は、父のような発想が、自然とできるようになりたいと思いました。そして、「Handmadeの思想」が、教師だけでなく、子どもたちにとっても「生きた思想」となるような、そんな学校をつくりたいと、改めて思いました。

Handmadeのテーブルとイスが並ぶ空間のなかで、Handmadeの思想について思いをめぐらせる、私にとって、とても大切な時間でした。

ちなみに父は昼からビールと焼酎を手に、心地よさそうにしていました。

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