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BUMP#3【レポート】夢を追求していたら宇宙生物学者になっていた話|東京工業大学 藤島皓介先生

Good Life on Earthプログラム(以下GLE)では2023年12月23日、“とがった先達に出会い、衝撃を受ける講演とディスカッションスタイル”のセッション《BUMP》の第3回を開催しました。
ゲストスピーカーに東京工業大学 地球生命研究所の藤島皓介先生をお迎えし、ご自身のキャリアについて講演をいただくとともに、宇宙と生命について参加者と議論を交わしました。
当日の様子を事務局がレポートします。

BUMP#3「夢を追求していたら宇宙生物学者になっていた話」
開催日:2023年12月23日(土)14:00-16:00
会場:ハイブリッド開催
   東京大学弥生キャンパス 弥生講堂アネックス エンゼル研究棟講義室
ゲストスピーカー:東京工業大学 地球生命研究所(ELSI)藤島皓介先生


講演

“みなさんは、自分がどこから来たのか考えたことはありますか?”

参加者にそう問いかける藤島先生が、今もっとも解明したいと考えている問いこそが、「どうして生命システムが生まれたのか?」ということ。
ご自身が大学院時代から研究している問いでもあるそうです。

生命の起源に迫るうちに、NASA研究を経て宇宙生物学者へ

高校時代に出会った『Newton』という雑誌で「宇宙」と「生命」に同時に興味を持つようになった藤島先生は、大学、大学院と「生命の起源」について研究。
卒業後はNASAの研究員になられたのち、現在も宇宙生物学者として研究を続けられていて、学生時代から強い興味とロマンを抱いていた「生命の起源」への想いがその後のキャリアに直結していることをお話しいただきました。
このお話は、現在GLEで「自身の好きなこと」を追求しているプレイヤーにとって、よい刺激になったのではないかと思います。

幼少期のカルチャーショックが背景に

幼少期はイギリスで過ごされた藤島先生。
イギリスでは「発言をしなければ、いないのと同じ」と言われて育ったものの、10歳で帰国すると、出る杭は打たれるどころか「杭が出ないようにする」という日本の文化に圧倒されたのだそう。
同じ種なのにこんなに文化が違うんだとショックを受けたことが、生命の起源に興味を持ったことの根元にあると思うと振り返られていました。

NASA研究員時代:映画『オデッセイ』原作者が訪問

NASAで火星有人探査に向けた有用微生物の開発をしていた時期についても、いくつかのエピソードを紹介いただきました。

藤島先生のチームに映画『オデッセイ』の原作者が、劇中のジャガイモを育てるシーンは「科学的に可能だったのか?」という質問をするために訪問してきたというお話には会場も盛り上がりました。
(ちなみにNASAの担当者の答えはNO。火星の土壌には毒性の過塩素酸塩が含まれているため、本当は不可能なのだそうです)

ディスカッション

後半のディスカッションパートでは、「何が見つかれば生命がいると言えるのか?」「火星環境が地球と違うところとは?」などのテーマについて参加者と考えたほか、「どうして生命の起源を知りたいのだと思うか?」「地球の個性とは?」といった質問にもお答えいただきました。

参加者の声

“宇宙の話を聞く際、ロマンを抱く一方で、どうしてわざわざ地球を出てやっていく必要があるのかという疑問を持ち続けていましたが、宇宙への技術開発は地球の課題解決と表裏一体だという言葉が非常に印象に残っています”

“宇宙のことが大好きで、ずっとワクワクしながら聞きました。先生も学生のころ宇宙のことなどに興味を持たれたということで、自分も自分の興味のある分野をとことん追求してみようと思いました”

などの感想が参加プレイヤーから寄せられました。

藤島先生、ご講演いただきありがとうございました!

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