夏休みに「こども霞ヶ関見学デー」でカードゲーム「知財でポン!」と著作権クイズをやってきました!
夏休みの2日間、霞ヶ関の各省庁がこども向けにいっせいに門戸をひらく「こども霞ヶ関見学デー」。
たんぽぽの家では「カードゲームで著作権を学ぼう!」のプログラムで、昨年に続き、文化庁から声をかけてもらい、今年(2024年)の8月7日と8日に文部科学省の講堂に知財チームでいってきました。
<こども霞が関見学デー>
https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/kengaku/
<こども霞が関見学デー・文部科学省のプログラム>https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/kengaku/index_00017.htm
今回はどんな感じになるかなと最初は緊張しつつでしたが、2日間みっちりと途切れることなく、小学生を中心に、就学前から中学生までのこどもたちが参加してくれました。
カードゲーム「知財でポン! まもって、ひろげてアートを発信!」は、著作権や知財のポイント、何を大事にして何に配慮するのかを体感してもらうために開発したゲームです。1回あたり30分という短い時間ですが、自分の表現を広げていくことと誰かの表現に敬意を払うことを、体感のこもった知識としてこどもたちに少しでも持ってかえってもらいたいなあと思いながら、ゲームに取り組みました。
ゲームにしたことのメリットとしては、著作権にかかわるいろいろなムズカシイことを抜きにしても、こどもと自然に会話ができて(こどもと会話するのは本当に楽しい!)、結果的にやっているわたしたち大人もふくめて、想定以上のことがいっしょに学べるのがいいなあと思っています。
ゲームは、6名ワンチームで協力しながら、時々出てくるワルモノから身を守りながら(ホゴしながら)アートを世の中に広めていく(ハッシンする)ゲームなのですが、ゲームに参加したこどもからは、ホゴしとけばよかったという反省以外にも、ホゴするのが面白かった!とか、ハッシンする人とホゴする人を分けたらいいのではないかなど分業制の提案があったり(そんなこと思いもよらなかった!)、オレノン(ワルモノキャラ)が出てくるのを悪魔的な瞬間と呼んだり(笑)、いろんなアイデアが出てきました。
今回はカードゲームに加えて、5分でわかる著作権クイズ「となりの著作権!」も作成しました。
夏休みの宿題の読書感想文や自由研究などをテーマにしたものや、YouTubeでのゲーム配信にちなんだものなど。共同著作や引用、インターネットなどで気をつけることなども触れて、まるかバツかを答えてもらったり、なぜそう思ったのかを答えてもらったりしました。
小学校4年生くらいになると、著作権という言葉を学校やCMなどで聞いたことがあって知ってるという子がでてきます。学校の授業で、自由研究で参考文献をリストにして書き出すルールがあるのを習ったり、引用の仕方を習ったりもするそう。学校からのお手紙で、SNSに写真をあげてはいけませんと言われたりも…。
いまどきの学校の知財教育事情をたくさん知ることができました。(また、最近では、読書感想文や自由研究も、必須ではなく選択制にしている学校が多いんですね!)
そういえば、わたし(=1973年生まれ)がこどものころは著作権という言葉は聞いたことがなかったかも…。そもそもインターネットが存在しなかったなあ、など、昔を振り返るきっかけにもなりました。
「知財でポン!」はたくさんのみなさんに協力してもらいながら制作しましたが、障害のあるアーティストの絵柄を使っていることに、保護者のみなさんも関心をもってくれました。
今年は、オレノンをはじめとするワルモノキャラのイラストを制作してくれたエイブルアート・カンパニー作家の森豊和さんにあらためて許可をいただき、お土産で渡す「知財でポン!」のキャラクターシールを新たに作成しました。また、Good Job!センター香芝のアーティスト、Hazu3さんには、著作権クイズの内容にあわせたイラストを新規描き下ろししてもらいました。
一緒にいったたんぽぽの家、知財チームのみんなと、今回新しくつくったクイズはシリーズ化して、こども以外にも、障害のある人をターゲットにした知財学習教材にも利用できそうだねと、話しています。
著作権をはじめとする知財の研修はともすると、つい障害のない成人向けになってしまいがち。障害のある人が研修を受ける機会はかなり少ないように思います。その枠をとっぱらうことができそうで、今からそのプログラムづくりにわくわくしています。
知財ゲームや著作権クイズは大人でももちろん楽しめます。
知財のレクチャーとあわせてなどご希望にあわせて実施できるので、どうぞお気軽にお声かけください!
あとは個人的に、今年のこども霞が関見学デーで印象に残ったことといえば、下の兄弟と一緒に来たであろう、中高生くらいのお兄さんが、ひとり静かに椅子にすわって、他の家族が他の展示を観に行っている間もずっと、参考図書として提示していた『身近な事例から学ぶ、知的財産50のQ&A』を時間をかけて読んでいたのも印象的でした(面白かったのかな?)。
他にも、参加してくれた子どもさんのなかで、わたしたちのことを覚えてくれて、帰りの電車で話しかけてきて、おしゃべりしたお子さんがいたり、昨年ゲームに参加した姉弟が覚えてくれていて、今年もブースにやってきてくれたこともうれしかったです。
また機会があるといいなあと思いながら、この夏を過ごしました。
遅くなりましたが、以上が、こども霞が関見学デーについてのレポートです!
(写真はすべて、岡部太郎)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?