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お客様の財布の中身
営業の現場では「まず提案してみよう」と闇雲に進めるケースをよく目にします。しかし、成功する営業とは、単に商品やサービスを押し付けることではありません。大切なのは、お客様がどの部分の予算を使おうとしているのか、つまり「財布の中身」をしっかり理解した上で、的確な提案をすることです。今日は営業として大事な予算の取り方についてお話をさせてください。
お客様の「財布」を理解するとは?
お客様には、常に限られた予算があります。その中で、何にお金を使うべきかを考えながら日々の意思決定を行っています。この「財布」を理解するとは、次のようなポイントを押さえることを意味します。
現状の課題やニーズ
お客様が何に困っていて、どの部分にお金を割く優先順位が高いのかを把握します。予算の使い道
現在の予算がどのように配分されているのかを理解し、そこに新たな提案をどう組み込むかを考えます。競合との違い
他社がどのような提案をしているのかを知り、自社の提案がどの部分で勝てるかを明確にします。
どこの予算を「取りに行く」のかをイメージする
お客様の「財布の中身」を理解したら、次に重要なのは「どの予算を取りに行くか」を明確にすることです。これを考えずに提案をしてしまうと、提案自体が抽象的になり、「他の案件が優先」と断られる原因になります。
例えば、、、
コスト削減系の提案であれば、経費削減や運用効率化のための予算を狙う。
売上向上系の提案なら、広告費やマーケティング費用の枠を意識する。
リスク管理系の提案であれば、保険やシステム強化のための予算をターゲットにする。
これにより、お客様が具体的に「この提案はここに使える」とイメージしやすくなり、承認が得やすくなります。
闇雲な提案は「無駄打ち」を生む
お客様の財布の中身を理解しないまま提案を繰り返しても、ほとんどの場合は「考えます」「今は予算がない」といった回答で終わってしまいます。これでは、提案の数を増やしても、成約率は上がりません。むしろ、一つ一つの提案をお客様の状況に合わせてカスタマイズすることで、無駄な労力を減らし、効率的な営業活動が可能になります。
まとめ
営業の提案において重要なのは、「お客様の財布の中身」を理解し、その中のどの予算を狙うべきかを明確にすることです。闇雲に提案をするのではなく、お客様の予算構造やニーズを正確に把握し、ピンポイントでアプローチすることで、提案の質が向上し、成約率も高まります。営業は単なる「数の勝負」ではなく、「狙いを定めた勝負」であることを常に意識しましょう。
今日もお疲れ様でした。
明日も頑張ります。