サラリーマンが生んだ犯罪者
あなたの会社には、僕が見たのと同じ怪物(=犯罪者)がいるだろうか。
僕は、4年間一つの会社で働いていましたが、一つだけ心の底から学んだことがあります。日本社会には、とんでもない化物達がいるということを。
あなたが会社で働いている中で感じた最も大きなストレスはどれでしたか?
・給料が低い
・満足に休みが取れない
・仕事が溜まり夜中まで帰れない
・上司と馬が合わない
・人間関係がうまくいかない
世間で言うところのブラック企業で連想するワードは、拘束時間や制度の話しが大きいでしょう。ですが、あくまで僕個人の意見としては、夜遅くまで仕事をすることや休みが少ないこと自体は、別の側面から見るとポジティブだと思っています。
自分の仕事に没頭していれば、つい時間を忘れて遅くまで作業することもあるでしょうし、休みだって会社行って仕事したいなとなるでしょう。どの道、成果を出さないことには、年収もキャリアも上がってはいかない。自分の生活水準を高めるためには、ハードワークで人の何倍も量をこなさないといけない場合があることも事実。だから今、人の何倍も頑張っている人達は、未来のことをちゃんと見据えて動いている証拠です。誰に教えられたわけでもなく、将来への危機感をしっかりと感じて働いている人間は、間違いなく優秀な人材です。これらの人材が、世の中で言う、ベンチャー企業に就職しようと思っている学生達です。
では、そんな優秀な人材であった人達が、会社を辞める理由はなにがあるだろうか。
簡単な話し、「未来が見えない」か「もっといい未来があった」かのどちらかです。
ですがここで明確に断言できるのは、人は、ポジティブよりもネガティブへの動機付けが強い生き物だということです。
A:この契約を取れば100万円ボーナスが入る
B:この契約が取れなければ100万円のボーナスが入らない
どちらが動機として力を持つか。
後者です。「得る」ことの安心感よりも「失う」ことへの恐怖心の方が何倍も強い動機になります。
つまり、ほとんどの場合、会社を辞めるに至った背景には「未来が見えない」というネガティヴ側の意見が隠れているはずです。
もちろん、誰もそれを話さないけれどね。
では、なにが原因で未来が見えないという結論に至るのでしょうか。これは、不思議なことにどんな人間も最終的には同じ答えに行き着きます。
「期待できない」という理由に。
期待できないから未来が見えない。
100%成功する人や会社などいません。誰もが失敗の元に成功を作ってきたのは事実です。でも、どれだけ大きな失敗をしても、それでも負けずに未来に期待して前を向こうと思えるのであれば人はついてきます。
つまり、今のネガティヴな状態から「変わらないんだ」と思わせることが、最も人に絶望を与える。
今苦しくても、もう少し耐えれば道が開けるのであれば、人は頑張れる。会社の創業期などがまさにそれにあたります。「今は、自分1人の給料もままならないけれど、いつの日かこの投資が物凄いリターンを生んで返ってくるから、もう少し頑張ろう。」と思えると人はまだやり続けられる。
でも、どれだけ頑張っても光明が見えないのは、物凄く心に堪える。あなたの周りにいる人は、大丈夫だろうか。もし、この文章に書いているようなことで苦しんでいるならこれから先の話を伝えてあげてください。
ここからが本題です。
よく理解して付いてきてください。
「変わらない。」という気持ちにさせる理由は、一体どこにあるのか。
その答えは、
「人間」です。
社会への期待も会社への期待も全ての最小単位は「人」です。
どれだけ訴えてもこの人はきっと変わらない。そう思わせることが人から期待と未来を奪ってしまう。
サラリーマンが生んだ犯罪者の正体は、変わらない人間です。
思い返してきましたか?あなたが苦しんでいた時の記憶を。どんな理由でそうなったのかを一つ一つ紐解いていけば、その先には必ず「人」がいるはずです。
ただここで一つ、反対意見をあげます。
「変わらないこと」の素晴らしさの話しです。
ここまで来て言うのもなんですが、僕は変わらない人間を心底尊敬しています。自分の正義をどんな時も純粋でまっすぐ貫ける人間のことを。人の本性とは、いつも土壇場に垣間見える。仕事がうまくいっていない時、家庭が不安定な時、年に一度の評価のタイミングが迫っている時、自分の命運を決める案件を抱えている時など、「心に余裕がない時」に人の真価は表れます。
・普段前向きな人は、自分の成績が落ち込んでいてもそれでも前向きにいられるだろうか。
・部下想いの人は、その部下が退職すると言っても変わらず愛情を向けてくれるんだろうか。
・普段厳しい人は、自分にも厳しくストイックさを強いているのだろうか。
発言と行動が見合っている人間は、物凄くかっこいい。僕は、そんな人と仕事がしたいなと心底思っています。なので「変わらない(=一貫性)」とは、時にものすごい色気や尊敬に変わる場合があります。
では、今回と何が違うのか。
そもそも期待させていることが問題なのです。
「期待できない。」とは、期待しようとした結果行き着いた答えです。つまり、サラリーマンの中で苦しむ人達は、この状況が変わるはずだと未来への期待を大なり小なり抱えているはずです。
この期待を生み出す発言をあちこちでしているのです。例えば、
・摩擦を恐れずに発言しよう(きっと自分の意見も受け入れてくれるかもしれない)
・頑張っているやつはちゃんと評価される(毎日休まずに頑張っていれば報われるかもしれない)
色んな期待を抱えて一年経ったけど、自分は言われたように動いたけど、全然言ってたことが反映されていない。なにも変わっていない、変わる気配も見えない。
改めて言いますが、
問題は、期待させてきたけれど、期待できない状態になってしまったことにあります。
つまり、「変わるよ!といい続けているのに変わっていない」ことが一番の問題なのです。
そして、この問題を引き起こしているのは、どんな時も「人」です。
期待させるけれど一向に変わらない人が、組織において最も不利益な存在になる。
これが今日のラストです。
でも、なんで変わらない人がサラリーマンから生まれるのか??
これも唯一絶対である明確な理由が存在しています。
次回お話ししますのでよければ立ち読みしていってください。