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興奮冷めやらぬ5連覇‼︎最強のアベンジャーズ

「俺たちはアベンジャーズだ」

パリ2024男子バスケットボールアメリカ代表をレブロンは
アベンジャーズと表現した。

グループリーグでは圧倒的な強さで駆け抜けて、準決勝と決勝では
ピンチに陥りながらも勝利した姿はまさにアベンジャーズという
表現が最も適していると感じる。

アメリカ代表の試合結果一覧

グループリーグ
①VSセルビア 110-84 ○
②VS南スーダン 103-86 ○
③VSプエルトリコ 104-83 ○

準々決勝
VSブラジル 122-87 ○

準決勝
VSセルビア 95-91 ○

決勝
VSフランス 98-87 ○

見事な6連勝。
グループリーグでは全試合で100点ゲームを達成。
更に3試合全て相手を80点代に抑える守備力も評価したい。
準決勝のセルビア戦は序盤から相手にリードを許し最終盤で
ようやく勝ち切った。
決勝のフランス戦も追い上げられて流れを持っていかれそうな場面でも
なんとか踏みとどまり優勝している。
勝負強さもアメリカ代表の魅力である。

ここからは選手1人1人に焦点を当ててみる。

No.4 ステフィン・カリー
間違いなく彼がいなければアメリカの優勝はなかっただろう。
グループリーグでは調子を落とし、目立った活躍はできていなかった。
しかし準決勝と決勝のパフォーマンスは圧巻。
世界一のシューターの名を遺憾なく発揮して魅せた。
特に決勝のフランス戦の4連続3ポイントは今後も語り継がれる事は
確実なのではないだろうか。

No.5 アンソニー・エドワーズ
今大会ではベンチからのスタートではあったが、本来であれば
スタートも十分に任せられる存在。
豪快なダンクやストリートさながらのドリブルから放つ3ポイントなど
オフェンスに目が行きがちだが私は彼のディフェンスに注目したい。
特に決勝でのフォーニエに対するデェフェンスは見事だった。
2度に渡りスティールを成功させたあのしつこいディフェンスを
エースクラスの選手が実行している事に大きな意味があると感じる。
年齢も若く、今後のアメリカ代表を担っていくのは彼なのではないかと
個人的に感じている。

No.6 レブロン・ジェームズ
最年長、リーダーとしてアメリカ代表を支えたキング。
MVPに相応しい。
おそらくチームにいるだけで他の選手達の士気は上がるだろうし、
立ち振る舞いなどからも若い選手は多くを学ぶ事ができたのでは
ないだろうか。
それ以上にコートでのハイパフォーマンスは年齢を全く感じさせない。
彼がアメリカ代表の顔であり、正真正銘のキングである。

No.7 ケビン・デュラント
エキシビジョンマッチは全て欠場して本戦でどこまで仕上げることが
できるのか問題視していたが、蓋を開けてみれば何の問題もなかった。
復帰戦は本戦一発目のセルビア戦。
本人は緊張していたと話すが、5本の3ポイントを全て沈めるなど
FGミスは僅か1本というハイパフォーマンス。
その後の試合でもベンチから登場して二桁得点を連発。
オフェンススキルを存分に世界に見せつけた。

No.8 デリック・ホワイト
当初選出されていたレナードが怪我の為に離脱。代わって選ばれた
ホワイトには批判的なコメントや意見が多かった。それでも試合に
出てはディフェンスで貢献していた。身体を張って守備に徹する
仕事人は周囲の雑音に負けずに自身の仕事を遂行した。

No.9 タイリース・ハリバートン
出場時間が今大会最も少なかった選手。コートでの活躍は限られたが
ベンチでチームを鼓舞する姿が多く見られた。
チームスポーツはコートで活躍する事が全てではないと私は思っている。
チームを盛り上げる存在は絶対に必要だと感じるし、今回はその役目を
ハリバートンが担った。
実力も申し分ないし、試合に出れなかったのは悔しいはず。
この経験を糧に更に成長する可能性は十分にある。

No.10 ジェイソン・テイタム
彼も同様にプレータイムが限られてしまった選手。
個人的にはもっと多くの出場時間を与えられると思っていただけに
驚いている。
試合に出てもなんだか元気のないように見えた。
今大会のメンバー編成上、出場時間の減少などは仕方がないように
思える。
しかし、今後のアメリカ代表に必要な選手であることは間違いないだろう。
更なる成長に期待したい。

No.11 ジョエル・エンビード
国籍上、フランス代表としても出場可能であったが、アメリカ代表としてプレーする事を決めた。
結果的に開催国のフランスからはボールを所持する都度、現地ファンからのブーイングを浴びせられた。
チームのビッグマンとして攻守で貢献。
優勝してメダルを受け取る時も盛大にブーイングをされていたが、
煽るように笑いながら対応。メンタルもビッグな存在だった。

No.12 ドリュー・ホリデー
東京2020でも金メダル獲得に貢献したホリデーは今大会でも安定して
攻守で活躍していた。目立つプレーはほとんどなかったがコートに出れば相手を嫌がらせるディフェンスで存在感を示していた。

No.13 バム・アデバヨ
守備で活躍するイメージが先行していたが、今大会ではオフェンスも
しっかりと担っていた。特にグループリーグでは3ポイントを効率よく
決める試合もあり、オフェンスの幅を広げた。

No.14 アンソニー・デイビス
個人的に守備の要だったと感じている。相手に簡単なシュートは許さない豪快なブロックを幾度もやっていた。

No.15 デビン・ブッカー
HCのカーが影のMVPだと評価。まさにその通りだと思う。
エキシビジョンマッチからスタートで出場していて信頼されている。
オフェンス時は主にシューターとしての仕事を全う。
高確率で3ポイントを沈めていた。
ディフェンスでもしつこく付いていくマークを徹底していて相手を
嫌がらせていた印象。
東京2020では思うようなパフォーマンスができていなかっただけに、
今回の大会で完全に存在価値を証明した選手だと感じる。


選ばれた選手全員がメダル獲得に貢献したであろうアベンジャーズユニットはおそらくこれが最初で最後のチームになると思われる。

ワールドカップのアメリカ代表は基本的に若手のスターを選出する
傾向があり、現にエドワーズはワールドカップでの代表ではプレーしないと既に発言している。
更に4年後のオリンピックでは今回主軸を担ったレブロン、カリー、デュラントは年齢を重ねている。
絶対とは言い切れないが、出場はしないのではと予想される。

もっと見たいと思わせるような豪華なメンバーがたった6試合しか
プレーしないのは少々物足りなさも感じるが、今後もアメリカが
金メダルを取り続けるには若手の成長が必要不可欠なのは間違いない。

世界のレベルが上がってきている分、アメリカも余裕を持つことが
難しくなってきているのは確実である。

パリ2024を経験した若い選手が今後のアメリカ代表を担うネクスト
フェーズに突入していくアベンジャーズから目が離せない。


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