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1.1.1 患者の権利を明確にし、権利の擁護に努めている
私は病院機能評価認定病院に勤めており、企画業務として病院機能評価<3rdG:Ver.3.0>の受審対応をしており、今回無事に認定をいただいております。受審準備にあたり気を付けた点などを解説していきたいと思います。また、無料部分では病院に何が求められているのかという背景を書いていますので、医療従事者でない方にも、「病院ってこんなことに気を付けているんだな」と気楽に知っていただけるよう、噛み砕いて説明していきたいと思います。
この項目は、主に患者さんの権利をどのように捉えているかです。どのような対策をすれば、患者さんに安心して医療を受けてもらえるか一緒に確認していきましょう。
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— たかぴー@こどもめっちゃ可愛いマン (@xoLnmVMD8L20268) December 25, 2024
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本記事の改訂履歴
2024/12/25 第1版 <3rdG:Ver.3.0>
本項目の解説
患者の権利
上記のリスボン宣言を参考にして、各施設で策定されると良いと思いますが、解説集より、参考となる権利を6つ挙げます。
良質な医療を受けることができること
自己決定権を有すること
自己に関する情報が提供されること
秘密が保持されること
判断に必要な医学的な情報が提供されること
人間としての尊厳が守られること
患者の責務
患者の権利とは別に、患者さんに守っていただきたいルールとして、「患者様の責務」を定めると、より高い評価が得られることがあります。参考として、
診療に必要な正しい情報を病院側へ申し出ること
診療方針に関する説明をよく理解し、疑問がある場合は説明を求めること
他の患者の迷惑になるような行動をしないこと
診療費を即時に支払うこと
などがあります。患者さんにこれらを守っていただくことで、より良い信頼関係のもと、医療を行うことができると考えられます。
情報の非対称性を解消する
ケガをしたときや体調が悪いときに、患者として病院・クリニックに受診して医師に診察してもらうことが多いと思いますが、それは何故でしょうか?
医療の専門家ではないため、自分の身に何が起こっているかわからないから
医師に診察してもらって、異常がないことを確認して安心したいから
など、他にも色々あるかと思いますが、これらは、情報の非対称性に由来して発生している不安です。
情報の非対称性
ある事柄(商品やサービス)について、その性格上、当事者間で情報知識に格差が生じてしまう性質をいう。
一般的に医療の情報に疎く、弱者となりがちな患者側を保護するために、患者の権利を明確にして保護しよう、という訳です。
なぜ患者さんの権利を明示しなくてはいけないのか
もちろん、病院が明示してなくても上に述べたような患者さんの権利は保証されています。しかし、患者さん全員がこの権利を知っているとは限らないですし、実際に病院内に掲示されていないと、これらの権利を行使しにくくなってしまいますよね。患者さん側に情報が少ないがゆえに、どうしても立場が弱くなりがちです。
また、病院に受診する患者さんにとって、ホームページは非常に重要です。最近では、SNS運用に力を入れる施設も増えてきています。
カルテ開示
診療録の開示についてもこの項目で問われます。適切にカルテ開示を行っているかどうかについて確認されます。
診療録については、法令で保存期間が決まっています。医師法第24条や、保険医療機関及び保険医療養担当規則第9条が根拠です。
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/001230827.pdf
セカンドオピニオン
セカンドオピニオンとは、よりよい決断をするために、当事者以外の専門的な知識を持った第三者に求める「意見」、または「意見を求める行為」のことです。
がん医療や、精神疾患の投薬治療で重要になりつつあります。患者さんの権利を主体的な守るために、体制は整えておくべきでしょう。
病院対応者向け項目
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