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【旅行記⑤】事前情報ほぼなし🇺🇿ウズベキスタンのブハラとはどんな街なのか?

2019年、Netflixの「あいのりAsian journey」を見ていて、初めて目にしたウズベキスタンという国に心を奪われた。

時は過ぎ、2024年夏。
ついにウズベキスタンを旅していた。

まずは、ガイドブック(「地球の歩き方」しかない)の多くのページを占める観光都市サマルカンドに2泊。

そして昨日、SNSでも圧倒的に情報の少なかったブハラという街にやってきた。

朝の散歩

初日は暑すぎてほぼホテルに引き篭もっていたが、今日は朝6時過ぎにホテルを出て、涼しいうちに街を見て回ることにした。

⭐︎メルキュール・ブハラオールドホテル
〜アブドゥルアジスハーン・メドレセ周辺

サマルカンドの朝は涼しかったが、ブハラは既にじんわり暑い。主要な観光地は徒歩30分圏内だが、これが昼間なら10分が限界だと思う。

ブハラの街では、ガス管が宙に浮いている。
直角に曲がった繋ぎ目のせいか、街全体がカクカクして見えて面白い。

さすがにまだ商店は開いていないが、飲み物などの販売機は外に置かれたままだ。

気の緩みは御法度だが、想像していたより遥かに良い治安に、なんだか伸び伸びとしてしまう。

すれ違う人は皆、片手で胸を押さえながら、アッサローム・アレイクム(こんにちは)と挨拶をしてくれて、地方都市の良さを感じた。

歩みを進めると、大きな道路で青空市をやっていた。まだ朝の6時半だが、かなり賑わっている。

昼間は暑いから今のうちに買っておくのだろうか。それにしても、後ろの建物が崩れないのか、日本人としては心配である。

さらに心配になったのが、使い古しのペットボトルに入った白い飲み物だ。あちこちで売られているので、定番のドリンクなのだろう。

普通の牛乳なのか、ヨーグルトなのか、ラクダの乳なのか。お腹が弱い私は、乳製品×使い回しのペットボトルを連想想像しただけで、お腹がギュルギュルした。

そして街の中心部に到着。
景色を見て、うわぁ、と声が出た。はじめて見る光景だ。数百年前のイスラム世界にタイムスリップしてきたような感覚になった。

サマルカンドでも早朝のレギスタン広場の美しさに相当感動して居座ったが、ここにはまた違った、より歴史を感じる美しさがある。

2つのメドレセ、神学校が向かい合っている。こちらのアブドゥルアジスハーン・メドレセは、青だけでなく黄色も多く使われていた。

こちらは、ウルグベクメドレセ。サマルカンドのレギスタン広場のウルグベクメドレセ同様に、天文学者のウルグベクが作らせたメドレセらしい。

どちらもサマルカンドで見た修復されたメドレセ とは違い、とにかく歴史を感じる。風や砂で削られた壁と鮮やかで細かな青タイルがマッチし、この街の雰囲気をつくりだしている。

近くで見ると欠けや汚れがわかりやすい。なんておしゃれな風化の仕方なのか。そして、なぜ猫はいつもいい所にいるのか。

サマルカンドには野良犬しかいなかったので、この度ではじめて猫を見た。

朝日に照らされているほうへ進む。それにしても、ブハラの街の壁の色と薄くオレンジがかった朝日がよくマッチしている。

途中、屋根のある通路を通ったのだが、光の射し込み方が幻想的だった。ここは新しい建物だと思うが、イスラム建築はどれも光の取り入れ方がうまいと思う。

⭐︎カラーンミナレット〜アルク城周辺

2分ほど歩き、さっきからずっと視界に入っていたカラーン・ミナレット、そしてモスクとメドレセが並んだ広場に到着した。

広場が日陰になっているせいもあり、朝日に照らされた48mもある黄土色のミナレットの存在感があまりにも強く、「うわぁー」と声が出た。

ミナレットとは、イスラム教のお祈りの時間を伝えるアザーンを街に流すための塔である。今まで何度も見てきたが、存在感が違う。

このミナレットは、なんと1127年、日本でいえば平安時代に作られたらしい。繊細な彫刻が立体感を醸し出していて、圧巻だった。

そして横には、ミル・アラブ・メドレセ。かなり立派だ。やはり風化していて趣がある。

まだオープンしていなかったので、さらに街の奥へと足を進めた。たどり着いたのは、ブハラ・ハーンの居城・アルク城だ。

城壁が有名なアルク城。たしかにアルマジロのようで不思議だ。ちょうど朝日に照らされていて、近づくほど眩しかった。

しかし、城壁にも関わらず、なんか登りやすそうではないか。斜面になっているし、ポツポツとした足場もあるし。勝手に心配になった。

アルク城もまだ開いていないので、次の目的地へ。向かいには展望台と思われるものがあったが、おそらくアルク城と同じくらいの高さ。

⭐︎ボラ・ハウズモスク〜イスマーイール・サーマーニー廟

そして、展望台の裏にあるボラ・ハウズモスクへ到着。木造の柱が特徴的なこの建物は、個人的にモスクというより、お寺が近い気がした。

ここにも小さなミナレットがある。このモスクにあっていて、とてもかわいらしい。

目の前には人工池らしきものがあり、モスクが綺麗に反射していた。鴨がいい味を出している。

この逆さモスク、なんともSNS向きに見えるが、私が事前にブハラを調べた時には、このような写真は見ていない。現地に来たから見ることができた景色のような気がして、なんだか嬉しくなった。

近くで見ると、天井や壁がぽろぽろ剥がれ落ちているのがわかる。珍しいオレンジや黄色の柄が、木造の柱と合っていて可愛い。

場所によっては、色がついていないところもあった。修復中なのだろうか。それともずっと?

個人的には、このボロハウズモスクがブハラで1番好きな建築物だった。

⭐︎イスマーイール・サーマーニー廟周辺

歩き始めるが、そろそろ暑さが本当にしんどくなってきた。
緑を求めて公園を横切ろうとしたとき、突然建物の間にいるラクダを発見した。

さすがに飼いラクダのようでリードをつけられているが、突然のラクダにはびっくりだ。

また、ウズベキスタンは鳥の都だなと思うくらい鳥が多い。途中で強めの模様をした鳥がいた。ちょうど飛び立つところを取れたが、すごい模様だ。

そして公園のなかにある、イスマーイール・サーマーニー廟に到着。

ひっそりと佇んでいるが、10世紀半ばまでに建てられたお墓で、なんと現存する中央アジアのイスラム建築で最も古いものらしい。

最初はこじんまりとして見えたのだが、近くで見ると、一気にその存在感が増した。

イスラム教とゾロアスター教の特徴をもつ建築物とのことだが、たしかに見たことない模様だ。
凹凸を利用して、太陽の光の角度で幾何学模様が浮き出るように造られているらしい。

⭐︎市場へ

最後に市場によってホテルに戻ることにした。
まだ早朝なので、半分ほど閉まっていた。せっかくなので、屋根のある野菜コーナーから見学する。

この野菜コーナーの横には精肉コーナーがあるのだが、きちんと仕切りの扉があり、肉の匂いが外に出ないようになっていた。

失礼な話だが、サマルカンドに続き、私が想像していたウズベキスタンという国の市場とはかけ離れていて、清潔だった。

肉屋の前のねこ

チーズ専用の部屋もあった。これはなかなか独特で、小学校の時に乾かしていた牛乳パックのような匂いがして、正直ちょっと苦手だ。。

おばちゃんたちが、「食べな食べな〜」という感じでコロコロしたチーズをくれる。私はお腹が弱いので遠慮したが、なんでも食べる夫は食べていた。ちょっと独特な匂いがしたよう。

外に出ると、駐車場で青空市が開催されていて、こっちの方が賑わっていた。

夏のウズベキスタンは本当にフルーツが破格だ。日本の2倍はある大きさのスイカが、100円ほどで購入できる。
嫌な匂いがない、治安が良い、フルーツが安いなんて、日本人好みの観光地すぎる。 

サマルカンドに続き、またいちじくを買ってしまった。今日は普通のいちじくにした。

ウズベキスタンの国民食、ノンもあった。
ざぶとんのような大きさのサマルカンドノンとは違い、ブハラノンは比較的薄く、食べやすそうだった。とはいえ、大きいのだが...。

昨日買ったサマルカンドノンがスーツケースにまだいるので、ここは我慢。

ふと前を見ると、ウズベキスタンにはマクドナルドがないはずだが、知っているロゴがあったので思わず撮影した。

ホテルで朝食

2時間弱の朝散歩を終え、宿泊しているメルキュール・オールド・ブハラホテルの朝食会場へ。

朝食会場は、昨日もランチを食べた「サフラン」というホテルの中のレストラン。涼しくて、清潔で、雰囲気もあって最高。

食事の品数も多い。チーズやはちみつだけで大量だ。

そして、もちろんフルーツも大量。
ウズベキスタンのホテルの朝食はどこもフルーツが多くて嬉しい。

ウズベキスタンの食事自体は脂っこいものが多いので、朝はフルーツにすると胃腸に良いというのが今日までに体感したことだ。

いちじくがないので、さっき買ってよかった。

さらに可愛いスザニ刺繍の上には、お茶菓子も置かれていた。食べたいのだが、基本胃がもたれているのでやめておく。

昨日動けなかった分を早速取り戻せた気がする。まだ9時前だが、外はすでに暑い。早起きして本当に良かった。

今日の午後は、まだ開いていなかった観光地を見て、楽しみにしていたスザニ刺繍を買う予定だ。YouTubeでほしいデザインは予習した。

それまで二度寝をして、体力温存。

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