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起業記録5:いざ、開業



33歳、レストランで修行する

そんなこんなで育休コミュニティの中で働きすぎな産後4ヶ月の私なのだが、事もあろうか、外でも働きたくなってしまう。

子どものことは大好きだけど、たまにはママじゃない自分として生きたい。
そんな想いも募り、1月には週に2回で良いという仕事を探し始めた。

3月には『食品ロスをなくす事業をするために開業する』と決めていたのだが、考えれば考えることほど、食品ロスになりかけている食べ物を美味しく食べてもらう料理の技術が必要なのでは?と思うようになり、家庭料理しかやってこなかった33歳主婦なのに、レストランの採用面接に臨んだ。

しかも、ヴィーガンレストラン。
でも、チェーン店でレンチンするような調理をしたいわけじゃない。
やるなら手作りでやっている、雰囲気も良いお店でやりたい。
贅沢ながら、そう思っていた。
ところがどっこい幸いにもオーナーと想いを分かち合い、採用してもらえた。

33歳、レストランで修行の巻のはじまり、はじまり〜。

料理教室に通っていたこと、今まで料理本は軽く300冊読んできたこと、食品ロスをなくすための料理を学んできたことはとても生きた。

一方で、家族5人のためじゃなく、たくさんの人のご飯を作る方法や前日準備のこと、さらなる食品ロスを減らす工夫はここで大いに学ばせてもらった。

修行先:キトテノワのランチ

ただ、決して手際のいい方じゃないし、飾り付けや味付けのセンスもない。ということだけはすぐにわかった。

『あぁ、自分の手で食品ロス食材を美味しくするのは無理だ』
『プロの手を借りよう』
そう思った。

早めに諦められたのは、このレストラン勤務のおかげだ。長くても100年しかない人生、これは意外と重要だ。

とはいえ、開業してもすぐに売り上げが立つわけでもない。学びたいことも貢献したいこともあり、しばらくレストラン勤務は続けさせてもらった。

いざ、開業!


食品ロスがテーマの上映会を初主催(めっちゃコロナ禍)

2021年3月1日。
予定通り、ついに開業届を出した。
「食品ロスをなくしたい」そんな想いで。
どんな事業をするのか、まだ見えてないけれど。

こんな奴、いるんだろうか。何の事業かわからないけれど、解決したい社会課題だけ決めているという状態で開業届を出す奴。

そもそもなんで食品ロス?

さて、そもそもなぜ食品ロスに注目したのか。
ここは少し言及しておきたい。

むちゃくちゃ美味しい野草、ヤブカンゾウ(ぺらぺらの細長い葉のやつ)

理由は、端的に言えば野草や植物が好きだから。
なんやねんそれ。

子供の頃から野草が好きで学校の行き帰りには、親が心配になるほど野草を眺めたり、食べ方を図書室で調べたりして食べていた。こんなにかわいくて美味しい野草をなぜ食べないんだ!!と思っていた。

そして、野草はともかく、野菜たちまで捨てられているという現状を大人になるにつれ知り、「そんなかわいそうな!!」と思うようになります。
しかも、生ごみはごみ焼却に一番エネルギーを使っていたり、温室効果ガスも出てしまう。
様々な理由で絶対に減らしたいと思った。

そして、子供が産まれて親になってからは、料理をとにかく早く済ませたい。という必死の思いでいろんな料理法を試していた。その中で特にこれはいいと思った方法は、どれも不思議と食品ロスを減らすことだった。

・おかずの素を作って日々アレンジして1週間を乗り切る方法
・皮を剥かずに料理をすること
・とりあえず切って冷凍したり、干しておくこと など。

社会課題の解決って大変なこととセットだと思っていたけど、そんなことない!むしろ忙しい人が楽しながら食品ロスも減らせるやん!と思いついてしまう。

それをどう事業化するかは二の次ながら、これが私がやらなきゃ誰がやる?という思いが生まれた背景です。

この一見不思議な価値観はグラフィックレコーディングしてもらった。
タナカハルコさん、ありがとうございます。


タナカハルコさんに書いてもらった♡

想いだけに集まってくれたアツイ仲間

ということで、アツさだけがある開業。
そんな奴が面白い!!とのってくれる仲間たちがいた。

マルシェ初出店。仲間が遠方から遊びに来てくれたり、手弁当で働いてくれたり泣。

『私この春仕事復帰するから、フルコミットはできないけど、定期的にミーティングするよ!ホームページ作るよ!』というブレーン。

『まだ練習の身だけど、ロゴ作ろうか?』という女神。

『同じタイミングで開業するメンバーで屋号のブレストしよう!』という開業仲間など。

仲間たちに助けられ、『わけわけDeli』という名前が誕生し、イラレが使えない私にもロゴがあり、顧問料もサイト構築費も払えないのにホームページがあり、メンタリング相手まで最初からいた。

なんてこった!!
世界が優しすぎる。

事業内容が決まっていないふんわり開業のわりに、周りには素晴らしい人がたくさんいた。
さてここからどうする、サトミ!?


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