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言えなかった。でもね、分かってほしかったの、本当の自分を
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こんにちは、「ちゃ」です。
いま大学生で、きょうだい児(きょうだいに障害者・病気を患っている子がいる人)を支援するコミュニティ『こたつ』を運営しようと動いています。
この話は、弟に発達障害児をもつきょうだい児で不登校も経験した、私のこれまでの人生を書いたものです。
「きょうだい児」や「不登校児」の1つのサンプルとして読んでいただけると嬉しいです。
また、この記事は完結まで書いておりますが、適切な言葉や表現を書きたいので、今後も少しずつ修正していきます。その過程もお楽しみください。
それでは、本編へどうぞ。
みんなの弟と何が違うんだろう?
弟が生まれたのは、わたしが年少の時になるのかな?幼稚園の帰りに、じぃ・ばぁと病院に行った気がします。「弟ができたねー!」「おめでとー!」なんて言って。
みんなで弟を可愛がって、両方のじぃばぁが来て、わちゃわちゃ話してて、幸せな空間でした。
ただ、弟が成長していくに連れて、大人たちは少しずつ違和感を覚え始めたみたいです。
この子なかなか喋らんなぁ、
あんまり笑わんなぁ、って。
そんなことなんてわたしは知る由もなく、何日か経ちました。
ある日、幼稚園のバスを迎えに来たオカンが、何かいつもと違ったような気がしたんです。幼稚園児でも感じ取れるほどに。
家に帰ると、オカンの声がだんだん震えてきて、終いには崩れ落ちて、こっちを向いて言ったんです。
「今日病院に行ってきた。お医者さんに弟には障がいがあるって言われた。あの子は普通の子とは違うんだって」
「ごめんね」
オカンは必死に謝ってきました。
でもこの時のわたしには、意味があんまり理解ができなかったと思います。そして、なんでオカンがそこまで泣いてるのか分からなかったと思います。幼稚園児ですからね。
ただ、そんな幼かったわたしでも「弟を守らなければいけないお兄ちゃんである」という強い自覚が芽生えるほどの衝撃的な光景だったことは未だに覚えています。
こうして、わたしのきょうだい児としての人生は始まりました。
わたしの弟は自閉症スペクトラムと発達障害があり、他の人より自分の世界に集中しやすい、何かに対するこだわりが強い、大きい音に敏感、言語習得などが遅れているといった特性を持っています。
そんなわけで、幼少期の弟は、わたしと会話ができない上に、ずーっと1人で遊んでいました。何してたかは忘れたけど、一緒に遊んだ記憶があんまりないなーっていうぼんやりしたものだけは覚えています。
#オカンに聞いたら違うエピソードになるかもしれない
別に、それがわたしにとって「普通」だったので、弟の何が障害?ポッカーンって感じでした。
でも、「弟と家で鬼ごっこした」とか「弟とカードゲームした」とか、学校で友達の話を聞くようになると
「うち、なんか違うんかも」
と、徐々に気づき始めました。
そこから、自分の境遇とか、弟の関係についていろんなことを考えたり、不満を抱いたりすることが増えました。
弟と遊びたくて必死に「〇〇しよ?」ってアピールしたけど、あんまり気にしてくれない、とか。
家族はわたしにもちゃんと会話しようとしてくれるけど、やっぱりどっか必要以上に弟を気にしてるように感じる、とか。
お兄ちゃんだからしょうがない、とか。
障害児の弟がいるんだから、親に迷惑かけないようにいい子にしなきゃいけない、とか。
こんな感じで、家族としての「兄」と、きょうだい児としての「兄」の悩みを同時に背負ってましたね。
#わたしもいい子にしてたんですよ?(笑)
#いまはクソガキ
#っていうかまだガキなんかい
他人を気にして過ごした思春期
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