「わたしのワンピース」は私の…

幼い頃お気に入りだった絵本といえば「わたしのワンピース」だ。
小学校にあがってから読み返した記憶はないが、おおまかな話の流れは覚えている。
うさぎが作ったワンピースの柄がころころ変化するのだ。

生活環境や仕事の変化に疲れていた私は、あたたかくて懐かしいものに飢えていた。
図書館に行き「わたしのワンピース」を手に取った。

素敵だ。
白いワンピースに映る景色が、どれも素敵。
幼い頃はこのワンピースに憧れていたけれど、今の私は、自分がこれを着たらどんな景色を映すのかと思うと恐ろしくて着れないな。
読み返していてここまでうさぎ自身には触れない作品だったかと驚いた。でも、歩く道や見る景色からうさぎが楽しい毎日を送っていることがうかがえるわ。  「ふしぎなワンピース」とか「うさぎのワンピース」じゃなくて「わたしの」なのは、着ているものが見ている世界を映すからだろうか。
私もいいもの映せる歩き方したい。


絵本って子どもには真新しい学びで、大人には身近すぎて見過ごしていたものを思い出したり違う側面に気づいたりさせるよね。

癒されようとして読んだのに考え込んじゃった。
ただ、相変わらず色合いや絵がとても好き。かわいい。   ミシンもレトロでかわいい…と思ったけど、このアンティークミシン、この絵本が出た頃は全然現役だったのでは!?   うさぎはけしてこのミシンをレトロかわいいで使っている訳ではないのだ。時の流れを感じるぜ…。

あぁ、わたしも夜空に漂ってその身が流れ星の着地点になるような夢をみたい。
おやすみ