「日本の色のルーツを探して」

「日本の色のルーツを探して」
城一夫

“日本古来の神々の色、陰陽五行説の色、武将たちに愛された色、雅な平安の色、粋な大江戸の色彩から、昭和の流行色まで、ビジュアルで辿る日本の色を探る旅。”

日本古来の色彩は、
明暗顕漠:赤黒白青の四色が基本であり、
黄は後の五行思想によって大陸から伝来した、、、
との感覚が自分には凄く意外で面白いと思いました。基本四色はどれも「ーーし」、が付くことで見分けられるのだそうです。赤し黒し白し青し、、、
たしかに黄し、とは言わないですね。
黄色は襲(かさね、二色を用いて新たな視覚効果をうむ技法)の相方として重宝されたそうな。
基本色がありつつ、中間色などのその他の色名は植物や自然から代用していていたというのは凄く納得。

昆虫や動物が人間とは違った波長の光や音などを捉えて違った世界を見るように。
時代によって僕たちのご先祖も違った色彩の中で生き、新たな色彩に驚いていったのでしょう。
時代ごと色ごとにいろんな変化をもたらした事例を織り交ぜながら、当たり前の世界を少しずらして感じられるようになる本です。

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