【映画感想】 ホラー映画『サユリ』は、予告編を見ずにすぐ観に行くのが一番楽しい【ネタバレなし】
『サユリ』原作 押切蓮介、監督 白石晃士
新宿バルト9。2024年8月8日の試写会で観賞
試写会に当選したので行ってきました♪
プレスはほとんどパンフレットと言えるしっかりした内容。さらに、ポスターまでいただいてしまいました(写真なし)
白石晃士監督作品が大好き
私は『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズをはじめとして、白石晃士監督の作品が大好きです。2015年の夏などは、TSUTAYAやiTunesストア(時代を感じる)で、それまでのフィルモグラフィーを探して観まくる、充実した夏でした。
白石晃士監督は、低予算なのに演出力と工夫で超絶面白いP.O.V.フェイクドキュメンタリーを撮る名監督です。
それだけでなく、Jホラーを「分かっている」恐怖演出や、常識のリミッターを外した暴力や行動による驚くべき展開。常軌を逸した人物が巻き起こすユーモアなど、エンターテイメント作品としてレベルが高く、とにかく面白いのが特徴です。POVではない劇映画ですが『貞子VS伽倻子』(2016年)などは面白すぎて8回は観ています。
『サユリ』もPOVではなく、劇映画タイプの新作です。
幽霊が強すぎる
両親と三人の姉弟と祖父母による一家が引越した念願のマイホームは、怨霊「サユリ」のいるヤバい家だった…という、Jホラーのお手本のようなお話。
この怨霊が非常に強い「えらく仕事のできる幽霊」で、普通のJホラーでは考えられないスピードで一家が祟り殺されていきます。祟り方も毎回怖くて工夫をこらしたサービス精神。普通の一家があまりにテンポ良くヤラれていくので「映画の尺までに全滅してしまうのでは?」と心配になってきます。
そして…
予告にネタバレあり、見ないですぐ行け
映画『サユリ』は、前半のサユリ無双パートだけでも十分に怖い立派なJホラーですが、一家全滅が頭によぎる頃、これまでのJホラーには無かった斜め上の展開を見せてくれます。
その急展開は、今を懸命に生きる人の生命の力を応援する「人間讃歌」であり、怖くてワクワクして笑って泣ける、エンタメホラー映画の名作となっています!
予告では、その急展開まで見せてしまっているので、見ない方がより楽しめます。まだネタバレを見ていない幸運なあなたは、YouTubeとSNSを切って、今すぐ映画館に行きましょう!
「ヤバい家」女優、根岸季衣
ちなみに、おばあちゃん役の根岸季衣さん。試写会でもらったプレスを読んだら、最近の他のホラー映画では、新築のマイホームが何かヤバい映画『スイートマイホーム』にも、物件の間取りをじっくり見たら何かがおかしい映画『変な家』にも出演されているようで、驚愕しました。