兵庫県知事選挙が証明したオールドメディアのスゴイ威力
前知事の斎藤元彦氏が事前の予想(オールドメディア)の予想を覆して当選し、知事に返り咲きました。この逆転劇にはSNSによる情報の伝播が威力を発揮したと指摘されています。
さて、22の市長が応援した元尼崎市長の稲村和美氏は、中盤までは優勢とされながら結果的には13万票の差をつけられて落選。分厚い応援団は深く失望するに至った訳ですが、稲村氏に投票した年代は高齢者層で、斎藤元知事を押し上げたのは若い世代という傾向が明瞭だったとか。これは、東京都知事選での石丸候補の躍進や先の衆院選で国民民主党の伸長を実現した構造の再現と言えましょう。
この結果、オールドメディアの終焉と言う方々が目に付きますが、逆の考え方もあり得ると思います。すなわち、高齢者にアクセスするならオールドメディア。すでにサプリメントやら、健康器具の宣伝が激増しているのは認知されているところなので、マーケティング的には常識化しているようですが、今回の兵庫県知事選を踏まえれば、オールドメディアは「御長寿お達者クラブ」に全振りすることが正解となります。
若き日は左翼思想に入れ込み、自民党を敵視しておきながら福祉制度の恩恵に預かっているというメンタリティを備えた世代の評価を得る番組作りが視聴率を維持する道を開きます。市場調査は都会の若者ではなく、地方の老人会や病院のロビーで行うべきでしょう。先細りとか余計なことを考える必要はありません。長寿命化の進む時代です。120歳まで生きている人が珍しくなくなるとまで言う学者もいるのですから、前例を踏襲している場合ではありません。
特殊詐欺(振り込め詐欺)を扱うドラマを積極的に制作することもよろしいかと思います。犯人グループを現代の仕事人が成敗して、被害者の老人に「孫がかわいくても、法をまげて庇うのは本当の愛じゃない」とか諭して終わるというスタイルで、様々な手法を紹介するということも考えられます。
旅行番組も中年以下のタレントが紹介する形態は終わらせて、90歳のタレントを起用して、入れ歯でも食べられるグルメ料理とか、神の手を持つマッサージ師とか、極上の健康酒に出会うとか、そういった要素を発掘する必要があります。
オールドメディアは若年層を眼中に置くべきではありません。小学生に新聞を読ませようとか努力してますが、まったく意味がありません。YouTubeでは、オールドメディアを馬鹿にするコンテンツで溢れているのです。次世代のゲームに関する最新情報なんか絶対に出てこない新聞に魅力を感じる訳がありません。
人生120年時代に適したオールドメディアに進化することが、その寿命を永らえる道だと言えましょう・・・ああ、読むのがつらくなるので、老眼鏡や拡大鏡をプレゼントする必要はありますね。