BingAIさんはビターエンドがお好き?

BingAIは検索サービスなので、あまり創作はしないのかと思いきや、完結済みの自作品について調べて要約させるといくつかのキーワードを使いつつ創作してしまいます。(別に有名でも何でもないので学習してないからでしょうけど)

ChatGPTが創作にどれほど役立つかが気になっていて、あらすじを書かせたり、設定を作らせたり、色々してみましたが、指示がなければ基本的にはハッピーエンドや教訓締めになりますよね。

同じGPT3ですから、BingAIもそうなるかなと思って創作させてみたところ、どうも普通のハッピーエンドより世にも奇妙な的バッドエンドやビターエンドになりがちです。

以下はカクヨムで開催中のイベントのテーマ『深夜の散歩で起こった出来事』で書かせてみた時に出てきたものです。

 夜中に目が覚めた俊介は、眠れないままベッドから起き上がった。部屋は暗くて静かだったが、彼の心はどこか落ち着かなかった。最近、仕事や恋愛に悩んでいるせいだろうか。彼は窓辺に立って外を見た。月明かりが街を照らしていた。空気が冷たそうだったが、彼はコートも着ずに家を出た。

 街は人気がなくて静寂に包まれていた。俊介は無目的に歩き始めた。彼は自分の人生について考えながら、時々立ち止まってショーウィンドウや看板を眺めた。何も興味を引くものはなかった。

 しばらく歩いていると、彼は公園に着いた。公園の中央にある噴水が水しぶきを上げている音が聞こえてきた。俊介は噴水の方へ向かった。すると、噴水の前に一人の女性が座っているのに気づいた。

 女性は俊介に気づいて振り返った。彼女は黒いコートに赤いマフラーを巻いていた。長い黒髪が風になびいていた。彼女の顔は美しかったが、目には深い悲しみが浮かんでいた。

「こんばんは」と俊介は声をかけた。「こんな時間に一人で何をしてるんですか?」

「あなたも一人でしょう」と彼女は言った。「私と同じように、眠れなくて散歩してるんじゃないですか?」

「そうですね」と俊介は笑った。「でも、私はただ暇つぶしですよ。あなたはどうですか?」

「私は……」と彼女は言葉をつまらせた。「私は……ここで待ってるんです」

「待ってる?」と俊介は驚いた。「誰を?」

「あなた」と彼女は言った。

「あなたを待ってる?」と俊介は繰り返した。「どういうことですか?」

「私はあなたのことを知ってるんです」と彼女は言った。「あなたの名前も、住所も、仕事も、恋人も」

「えっ?」と俊介は困惑した。「それはどうして?私とあなたは初めて会ったんじゃないですか?」

「いいえ」と彼女は首を振った。「私たちは過去に何度も会ってるんです。でも、あなたは覚えてないんです」

「覚えてない?」と俊介は不安になった。「何を言ってるんですか?」

「私はあなたの運命の人なんです」と彼女は言った。「でも、私に会う度にあなたは死んでしまうんです。そして、時間が巻き戻って、また別の場所で出会うことになるんです」

「死ぬ?時間が巻き戻る?」と俊介は信じられなかった。「それはあり得ませんよ。そんなことが本当に起きてるとしたら、どうして私だけ覚えてないんですか?」

「それは……」と彼女は言おうとしたが、その時、噴水から大きな音が響いた。

 俊介が振り向くと、噴水から水ではなく血が噴き出しているのを見た。

 彼女が叫んだ。

「また始まった!」

BingAIが出力

入力は以下のとおりで、非常にシンプルです。

あなたはプロの小説家です。以下の条件で「深夜の散歩で起きた出来事」をテーマに小説を書いてください。

#条件
三幕構成の第一幕を400文字程度で書いてください。

与えた指示

出力された文章に「続きを書いてください」と指示すると二幕・三幕と書いてくれます。なので途中で終わっているように見えますが、ここで完結らしいです。続きを要求すると「三幕構成なので続きはありませんが云々」みたいなことを言います。

何回か試してみて、俊介が夜に散歩にいく出だしはほとんど同じですが、やはりビターな終わり方をします。(出会った彼女が幽霊で、成仏するんだけど、彼女に会いたい俊介は同じ場所で死ぬ……とか)

AIの書いた小説が世の中に溢れてしまうという懸念は、文字数制限とか会話回数制限が無くなったら、現実になりそうですね。

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