【不妊治療】「蛇口をひねれば水が出る」のは当たり前じゃない
生理3日目。
朝からモヤモヤイライラ。
薬を飲まないと生理が来ない自分にふがいなさを感じてよりモヤモヤ。
何をしても気分が上がらない、だるい。
嫌な気持ちが頭の中をぐーるぐーる、旦那に八つ当たり。
ああ、なんて楽しくないんだろうか。
旦那は1人で楽しそうにサウナに出かけた。
1人で家にいるのも悔しいから散歩に行ってみる。
子どもを自転車に乗せたお母さんや妊婦マークを付けた人が目に飛び込んでくる。
「私も子どもが生まれたら生活に潤いが生まれるのかな」なんて
ぼんやり考えながら歩く。
夕方、旦那より先に帰宅するのも癪だったが先に着いてしまった。
「何故私が夕飯の準備をしてあげなきゃいけないんだ」いつもならそんなこと思わないのだが今の私は邪悪な気持ちしか浮かんでこない。
旦那も爆弾に火をつけない様注意を払いながら帰宅。
夕食はお互い一切口を開かず。
旦那が先に食事を終え、食器を洗おうとした時
「水が出ない!」
急いで業者に連絡するも、営業時間外である為繋がらない。
お風呂に入れず、トイレにも行けないなんて…どうしよう。
旦那は20時から自室で仕事に入ってしまった。
緊急時用トラブル対応業者に連絡したところすぐに来てくれるとのこと。
「よ…よかった」
業者の方が来るまでの間、1人冷静になった。
朝から一人でイライラし、あたかも「自分は不幸で可哀そうな人間だ」と思っていた自分が恥ずかしくなってきた。
蛇口をひねれば当たり前に水が出る世界
スイッチを押せば電気がついて、一日三食ごはんが食べられて自分の意思で自由に過ごすことができる。
なんて幸せな生活を送っているのだ。
イライラできるなんて贅沢極まりないことなのだ。
人を羨ましがったり旦那に八つ当たりできていることは当たり前なんかじゃない。
今この状況は本当に幸せな軌跡なのだ。
水道が止まってくれて気づけた。
水道よ、止まってくれてありがとう。
業者さん、助けて下さってありがとうございます。
旦那よ、生きてくれてありがとう。八つ当たりに付き合ってくれてありがとう。
つい毎日当たり前に蛇口をひねって水が出ると忘れてしまう。
有難いことなのだ。