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金融知識①:キャッシュフロー
お金に関係する言葉を学ぶシリーズの第1弾は、『キャッシュフロー』です。このシリーズは次の発想から生まれました。
お金持ちになるためには、お金持ちが使う言葉をまず勉強しないといけない
言葉が理解できないと、お金に関して正しい知識を身につける事が出来ないからです。
この記事を書いているのは誰?
私は『ゴンぎつねの節約・米国株日記』というブログで資産形成に役に立つ知識をコンセプトに情報発信をしています。これまでの実績として、目標だった20代での金融資産1,000万円を達成。まだ20代ですが、当初目標を超える金融資産3,000万円を実現しています。
この過程を経験しているから、『言葉』を学ぶことの重要性を身にしみて理解しています。やはり、経済的に豊な人とそうでない人では、使っている『言葉』に大きな違いがあります。
私のブログでは、これらの言葉を当然のように使っていますが、この『言葉』にフォーカスを当てて、その意味を分かりやすく解説していきたいと思います。
Twitter(@gonfox21)でも金融リテラシーを高められるような情報発信を行っています。よろしければ、お気軽にフォロー頂けると嬉しいです!
キャッシュフローとは何か?
『キャッシュフロー』とは直訳すると、『お金の流れ』です。日々の生活の中で誰しもが必ずキャッシュフローを経験しています。
実はとても身近な存在なんですよ。図表中の矢印がキャッシュフロー(お金の流れ)です。
『収入』『支出』という言葉なら聞いたことあるよ、という方は多いと思います。『収入』や『支出』は、お金が出たり・入ったりする最終結果(金額)に注目しているのに対して、『キャッシュフロー』はある時点のお金の動きに注目した言葉です。
例えば、サラリーマンが年収400万円で、年間350万円を支出するので毎年の貯金は50万円です。というような話をする時に、『収入』と『支出』という言葉を使います。
キャッシュフローは、毎日や毎月といったある時点でのお金の出入りを指します。
サラリーマンの生活で考えると、毎月20万円のキャッシュインフロー(Cash inflow)がある。というように使われます。ここでは毎月(1日〜30日)という期間中にどれだけお金が動いているかに重点が置かれているのがポイントです。
『毎月20万円のキャッシュインフローがあるから、毎月のキャッシュアウトフロー(Cash outflow)はいくらぐらいで生活しよう』このように、私たちは、無意識の間にキャッシュフローを意識して生活しています。ほら、意外と身近でしょ。
キャッシュフローという言葉の使い方
キャッシュフローが黒字(赤字)のように使います。『キャッシュフローが黒字』とは、入ってくるお金が、出ていくお金よりも多い状態です。赤字はその逆です。
キャッシュインフローの黒字が非常に大きい状態を、キャッシュフローが潤沢という風に言います。この場合は、自分の財布にお金が入ってくる動き(キャッシュインフロー)の意味で使っています。
キャッシュフローは中立な言葉(出入り両方意味する)ですが、キャッシュインフローを単にキャッシュフローと呼ぶケースも見られます。その反対は、あまり聞きませんが。
なぜキャッシュフローという言葉が重要なのか?
お金は、『金額』も大切ですが『いつ』出入りがあるのかというも、とても重要だからです。
例えば、「10億円をあなたにプレゼントします。」という話があったとします。あなたはきっと喜びます、「これで働かなくても生きていける。」と。
でも、その後に、「100年後にね。」というオチがついたらどうでしょう。
「意味ねぇー!」と思うのではないでしょうか。だって、そんな将来のキャッシュフローは自分の生活の役に立たないからです。
100年後に10億円もらえるとしても、私たちは働き続けなければいけません。なぜなら、私たちが生きるには毎日・毎月のキャッシュインフローが必要だからです。
そして、キャッシュアウトフローにも注意しましょう。例えば、光熱水費の支払いが数ヶ月滞れば、電気や水は止められてしまいます。
あなたが、「年内には1年分の光熱水料をまとめて全部払うから許してくれ」と言っても、水道局や電力会社は待ってくれないでしょう。なぜなら、支払いは『金額』だけでなく『いつまでに』というのも含めて約束だからです。
気をつけないといけないのは、年収600万円で年間支出が500万円で、年間収支が黒字のはずの家計でも、キャッシュフローが赤字になる事があります。
例えば、毎月のキャッシュフローが50万円しかないのに、60万円を一度にキャッシュアウトすれば、その月は10万円のキャッシュフロー赤字です。この赤字を埋めるには貯金を取り崩すか、借金をするしかありません。
自分はそんなヘマはしないので大丈夫と思う人もいるかもしれません。しかし、人生には病気やケガ・事故などによる想定外に大きなキャッシュアウトフローで自分の意思に関係なく、キャッシュフローの赤字が発生するリスクはあるのです。
これが、貯金が大変重要な理由でもあります。貯金はこうした将来の思いがけないキャッシュアウトフロー(出費)に備える意味があるのです。
一方で、キャッシュフローが、きちんと管理出来ている家計は次の図表のようになっているはずです。きちんと毎月のキャッシュアウトフローは、キャッシュインフローに収まる範囲で管理されています。
つまり、キャッシュフローの赤字が発生していません。加えて、キャッシュフロー黒字をしっかり確保しており、年末までに貯金もきちんと出来ています。これが理想的な家計管理です。
このように、年収600万円(年間支出500万円)で年間収支が全く同じ家庭でも、キャッシュフローが管理できているかで、一方はピンチに陥り、もう一方は安定した生活というように明暗を分けることもあるのです。
これがキャッシュフローが重要な理由です。最後に、日本で増えている問題家計を紹介して終わります。
最近増えているのが、貯金はできないけど、何とか収支トントンで生活しているケースです。
この中で一番最悪なのが、毎月のキャッシュフローは基本的に赤字で、ボーナス補填で何とか年間収支の辻褄を合わせている場合です。よくあるのは身の丈に合わない住宅ローンを組んで家を買ったケースです。
毎月の住宅ローン返済は、ボーナスが続く限りなんとかなりますが、毎月のキャッシュフローは赤字なので、ボーナスが減額(もしくは無し)になった瞬間に家計は破綻します。
このようなキャッシュフロー状態の家計は、早急に家計の見直しが必要でしょう。
基本給が安定したキャッシュフローなのに対して、残業代やボーナスは、自分でコントロール出来ない景気に左右される分、不安定なキャッシュフローなのです。不安定なキャッシュフローを当てにした生活は遅かれ早かれ破綻します。
経済的に困らないためには、毎月のキャッシュアウトフローが、『安定したキャッシュフロー』を超えない範囲で生活する事が大切です。
こうした考え方や、コツをTwitter(@gonfox21)で発信中なので、本記事『面白かったよ!』という方は、こちらもフォロー頂けると嬉しいです。