楽日から 寝ないで台本 叩き込む
(多分)無事に本番終わりました!
本番終わってだいぶ経ったので今更感はありますが、『ロミオとジュリエット』無事に終わりました!!
今回の台本は松岡和子さんの翻訳のものを使ったのですが、なんと、その翻訳家、松岡和子さんご本人にご観劇頂けました!
言葉を大切に一文字、一音にこだわって台詞を言い、様々な役と自分を行ったり来たりしながらスピード感を持って駆け抜けました!
親友のマキューシオを失い、ロミオにももう2度と会えないと悟ったベンヴォーリオが初めて感情を爆発させるシーンでは、悔しさと苦しさがごちゃごちゃで、自分はあの瞬間本当にベンヴォーリオになっていました。
ただ自分はワンシーン挟み、すぐロレンス神父にならなければいけなかったので、毎回どうにか泣き止んで気持ちを切り替えるのが大変でした…。それも今ではいい経験だったと思います。
終わった実感はありません。
2月に、テネシー・ウィリアムズの『ガラスの動物園』(演出:藤井ごう)にてジム・オコナーをしていたのですが、その時は2、3日後に突然「自分はローラになんてことをしたんだ!」と実感が湧きました。
観てくれた友人に「クズ男だね」と口々に言われた理由が終わってやっと分かったのですが、本番中は彼として精一杯の心配りをしていたから分からなかったんでしょうね。
ローラには傷をつけたが、でもきっと彼女は自信を持って生きていくと、そう信じて自分の世界に帰っていったのです。
(・ネタバレ有りで何したか解説
ローラは主人公トムの姉。父は出奔、母はお喋りで過剰な家族愛を持つ。またローラは足が悪く、極度の内気でガラスの動物のコレクションにだけ心を許す。
ジムは、トムと同じ倉庫で働いている。ハイスクールのヒーローだったが、それも過去の栄光。ただ諦めずに未来を見ている。
ローラとジムは高校の同級生で、ローラはジムに片想いをしていた。
時が流れ、トムが姉に良い人をと、家に連れ来てきたのがジム。
そこで高校ぶりの再会を果たす。最初ローラは心を閉ざしていたが、ジムが彼女の心を溶かす。
ジムはローラとワルツを踊り、彼女のガラスの動物の1番のお気に入りを壊してしまったが、ローラはそれを許す。
そのままいい雰囲気になり、ジムはローラにキスをする。
しかし、ジムは自分に婚約者がいることを告げて、その人を迎えに行くために、帰ってしまう。)
ジムの部分だけ簡潔に書きましたが、ローラには酷いことしたなと思います。
役だったとはいえ、ローラの悲しい顔を思い出す度に申し訳なくなりますね。
公演が終わっていない?!
では、なぜ自分は今『ロミオとジュリエット』が終わった実感がないのか。
それは、今月末に別の舞台の本番があるからです。
自分に戻ってくる前に、別人になっています。
そりゃ実感も湧かないですよ!
「男姿似合ってたね」って言われてた人間どこいったんだってくらいの変わりっぷりですね。
自分でもよく切り替えたと思います。本当に。
『俺の屍を越えていけ』
そんなわけで、7月末に公演がまたございます!
公演情報以下の通りです。
「俺の屍を越えていけ」
作:畑澤聖悟
構成・演出:野坂実
日程:2024年7月
27(土)15:00/18:00
28(日)15:00/18:00
場所:スターダス・21アトリエ
チケット料金:前売り・当日共/1,500円
あらすじ/
秋田市に本社を置く老舗の放送局。
小会議室に、各部から選抜された6人の社員が集められた。いずれも入社5年以内の若手である。
彼らは社長より密命を与えられていた。「リストラする管理職を1名、若手社員の代表による話し合いで決定しなさい」それぞれの思惑が交錯する中、6人は気の重い話し合いをはじめるのであった……。
6月30日に本番が終わり、翌日の7月1日には稽古始めだったので、寝ないで台本入れて行きましたね。5日間8ステージの後だったので死にそうでした。
26日間で本番まで持っていくのは、舞台だとだいぶ厳しいスケジュールで、今日までほぼ毎日徹夜、週一はオールしてるような勢いです。
本番前のコンディション調整のためやっと休む時間を作り、今こうしてnoteを書いているというわけです。
文字通り命削ってます。是非お越し下さい!
『ロミオとジュリエット』が台詞に重きを置いたのに対し、今回は役として舞台に立っていることが最重要課題です。
台詞のテンポや音の高低じゃなくて、その気持ちになってから話す、演出家が変わればすることも変わります。
今回、自分が演じる松島という人間は、格好いい人間じゃないです。誰にも嫌われたくない、苦しいことから出来るだけ逃げたい、でも悪魔の内容の会議からも逃げない。6人みんなそうですが、本当に良くないところも含めて人間だなぁと思います。
久々に日本人を演じるので、感覚が近しい分、役を作りやすいところもあれば、会話劇なので小さなズレが全体に大きなもつれを生む、表裏一体の役作りです。
最近はソファーや床で気絶していて、気がついたら朝の6時みたいな生活をしています。そこまで考えても、松島が掠ったり掠らなかったり、近いはずなのにずっと遠くに彼女がいる気がします。
本番に自分は松島で、舞台に居る。
https://www.quartet-online.net/ticket/rmz8p4s?m=00ccjde
こちらのリンクからチケット取れますので是非お越し下さい。
演出家の野坂さんに、俺たちは最高のものを作る、少しでも多くの人に観てもらった方がいい。とお言葉を頂きました。
野坂さんは、超多忙な演出家さんなので、今回の縁も本当に奇跡のような巡り合わせです。
いつも、山寺宏一さんや、水島裕さん、関智一さん、井上和彦さん、大塚明夫さん、今だと谷口紀章さんや細谷佳正さんなどなど、声優界のビッグネームがバンバン話に出てきます。
それだけじゃなく的場浩司さんをはじめとした役者の方の名前もバンバン出てくる本当にすごい方です。
自分も、その皆さんのように、最後まで拘り続け、最後まで良いものを作ろうともがき、日頃からその為に必要なことをするだけし、肩を並べる人間になります!
どうかお越しください。
舞台の上でお目見えしましょう。
あ、あと8月自分で企画して面白いことする予定ですので、そちらもお楽しみに。
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