クロスオーバー戦略でブルーオーシャンを狙え!ー2「新しいクロスオーバーの形へ」
前回からの続き。
「農業✖️英語✖️観光」というクロスオーバー戦略を始めて数年経ったころ、コロナパンデミックがやってきた。
緊急事態宣言、時短営業、外出自粛・・・観光地「那須高原」はすっかり静かになった。
とはいえ、作物は育つし、牛は乳を止められない。人々の生活も続く。
そこでこたろうファームは新しい戦略にでる。
那須に来れないならお届けしよう!
1 「農業✖️SNS発信」 野菜の宅配便、定期便を強化
那須高原界隈ではFacebookが主流だったコロナ前。もともとPC関係に強い夫、SNS発信を続けていたこたろうファームの次の戦略は
「自社サイトのオンラインショップ」&「産直ECサイト」での野菜販売。
私も東日本大震災以降離れていた旧Twitterを再開。
夫が当時流行っていたClubhouseで全国に農家の仲間ができ、お互いに野菜の話をしたり、生産物を物々交換してSNSで紹介するなど、農家のつながりもできた。
積極的に産直ECの会社の人との関わりもあり、インスタライブに出してもらったり、勉強会に参加したり。
全国の農家仲間から届く農産物は、美味しいのはもちろんだけど、
・梱包方法
・パンフレットなどの同梱物
・袋詰めの方法や野菜の量など
勉強になることが盛りだくさん!
それまで自分たちの野菜しか知らなかったこたろうファームに、全国の選りすぐりの生産物が刺激を与えた。
2 「農業✖️コミュニティ」 那須高原のおいしいものを集めて送る
東日本大震災後にできた那須高原のコミュニティ。
メンバーは、農家・酪農家、カフェ・レストラン、宿泊施設、観光施設、アーティスト、などなど、多岐に渡った。
コロナ禍でもこのコミュニティにずいぶん救われた。
「こたろうファームの野菜を家族、友人に送りたい」と言って、10数件もの野菜セットを頼んでくれた英会話の生徒さんやレストランのオーナーさん。
県外ナンバーはスーパーに行きにくい、と、無人販売所に通ってくれた別荘のお客さま。
お互いに支え合い、前向きに進む力と気力は、きっとこたろうファームだけでは無理だった。
コロナ禍、こたろうファームがオンラインで販売した商品がこちら。
「那須高原のおいしいもの便」
<高原のカフェ>
こたろうファームのサラダセット・カフェのコーヒー
パンケーキ屋さんのパンケーキミックス・牧場の牛乳
次々といろんなセットを考えた。
那須高原の仲間たちが作る「おいしいもの」の詰め合わせ。
*野菜・チーズ・パン
*経木わっぱトマト・トマトチョコレート
*さつまいも・焼き菓子・チャイミックス・コーヒー
などなど。
箱の中には、たくさんの那須高原の観光パンフレットやお店のチラシ。
箱を開けたら那須高原を旅した気分になってもらえるように。
「コロナが落ち着いたら、ぜひ那須に来てくださいね」
との思いを込めて。
柔軟なクロスオーバーを目指す
1 「クロスオーバーにこだわりすぎないこと」
英語に関しては、コロナ禍で私の考え方には大きな変化があった。
「農業✖️英語」「農業✖️英語✖️観光」にこだわりすぎていた過去の私。
コロナ前に出会ったたくさんのノンジャパニーズツーリストたち。
彼らに教わったことがたくさんある。
コロナで観光客がいなくなっちゃったけど、くよくよしても始まらない。
ノンジャパツーリストとの交流、コロナ禍での試行錯誤は、
「企業英語講師の経験を農業に活かさなくちゃ」
という私のこだわりを消した。
この頃の気持ちの変化をまとめたnoteはこちら。
東日本の震災後、那須高原にたくさんのいろんな業種の仲間ができた。
いろんな強みを持つ仲間たちが、お互いにクロスオーバーしながら情報交換したり、コラボしたりする。
こたろうファーム=農家
こたろうファームのYOKO=英語
というイメージもすっかり定着してきた。
「農産物について、英語について、那須高原について、なにかあったらこたろうファームのYOKOに聞いてみよう!」
そう思ってくれる人が増えてきた。
2 「コミュニティの中のクロスオーバー」
人はクロスオーバーできる強みをいくつも持っている。
そのひとつひとつが際立ってこそ、クロスオーバーの価値が出る。
まずは、自分の強み、こたろうファームの良さをしっかりわかってもらう。
そして「ここぞ!」という時に、いつでもクロスオーバーさせればいい。
こちらからクロスオーバーを頼める仲間もたくさんいるんだから。
そんなふうに考えるようになってきた。
自分の持っているいくつかの強みをクロスオーバーさせるだけでなく、コミュニティの中で異業種・異文化とクロスオーバーすることで、ブルーオーシャンを探す。
おもしろそうじゃない?
東日本大震災とコロナを経て、観光地那須高原は変化を受け入れた。
いろんな年代、いろんな業種、地元民に移住民、さまざまなバックグラウンドが自然にクロスオーバーするエリアになりつつある。
今まで「これだ!という特色のない観光地」だった那須高原は、このクロスオーバーで観光のブルーオーシャンを狙えるのかも。
なんとなく考えていたこと、今までやってきたことをまとめる良い機会を与えてくれたのが、Voicyのパーソナリティ木下さんが主催するジブン株式会社ビジネススクール。
これからも発信しながら、自分の考えをまとめていきます!