ある競技がスポーツになる瞬間~Bemani Pro League zero観戦記~
去る2020/10/27、Bemani Pro League zero Finalが配信されました。昨今の状況を鑑み、無観客での収録映像をyoutubeで配信する形式となっていました。
Bemani Pro League zeroとは?
Bemani Pro League は、Beatmaina ⅱdx というアーケードゲームのプロリーグです。各チームに選手が複数人所属し、リーグ戦を行っていく形式です。Beatmaina ⅱdxは個人競技ですので、ひとりひとりの実力が問われます。
今回は昨今の状況を鑑みて、開催できませんでしたがBemani Pro League zeroと銘打って、3チームだけ臨時的に作り、その勝負を無観客での収録映像としてyoutubeで配信していました。zeroはBemani Pro Leagueの前哨戦という意味を込めているそうです。来年はBemani Pro Leagueでお会いしましょうと発言されていました。
Beatmaina ⅱdxわからないから、見ても面白くないのでは?
A.そんなことはないです。
個人の勝負はお互いに勝負する曲を1曲ずつ選び、プレーするものでした。人間なので、それぞれの選手ごとに得意不得意があります。変拍子だったり、とにかく操作が多かったり。それらは知らない人からは何もわかりませんが、なんと解説がついています。
勝負する曲が発表された時点で、解説がどのような曲かを解説してくれますし、選手の得意不得意からどのような勝負になりそうか予想します。曲が始まると差がつきそうな場所を教えてくれますし、速度変化したり変拍子が着たりなどこれからどんな譜面が来るか教えてくれます。
つまり、どこを注意して見ると面白いかを教えてくれるのです。また、何度も見ているとこの選手は変拍子が得意なんだな、速度変化への対応がうまいな、といった選手の得意不得意が自分でもわかってきます。どのチームを応援したいかも定まってきます。
競技をスポーツたらしめるのは、観客の選手への興味
勝負の結果や、プレー内容が素晴らしいものだった時には観客に驚きやあこがれが生まれます。観客はこんなにうまい人がいるのか、自分もああなりたいという気持ちを感じるでしょう。
勝負がついた後、選手が感情を露わにすることがあります。勝った時に思わず声を上げガッツポーズしたり、負けたときに悔しがったり。優勝すると涙したり。この時、観客は選手への興味があると「この瞬間まで努力してきたからこそ、感情を露わにしたんだな」と感じます。
選手たちがある競技を一生懸命行い、結果に対して選手がどのような感情を見せてくれるのか、その見せてくれた結果や感情に対して観客が何かを感じるという一連の流れを含めてスポーツなのだと思います。
スポーツになると、選手たちの実力だけではなく、人間性も知りたくなります。そこから、ビジネスにつながっていくのではないでしょうか。
スポーツは、「競技」という意味です。決して、「体を動かす競技」だけをさす言葉ではありません。(日本ではこのイメージがかなり強い)
何であろうと、競技性があり、それに一生懸命取り組んでいる人が競技に向き合うさまを見て、面白い、選手の人間性を知りたい、と思えた時がスポーツとして成立する瞬間だと考えます。
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