リアクションボタンは2度押す
私は50代。定年退職まであと3年ほど。定年延長の話がささやかれているが、そのことはあまり考えないようにしている。そうなることが確定した時に考えようと思っている。勤め先でパソコンも人並みに使ってきたつもり。ただ最近の若い人のようにプログラミングなどをして、単調な入力作業の自動化を図るとか、そういったことを学ぶには縁がなくて、提供されたプログラムを使わさせてもらって、入力作業が省略されてずいぶん便利になったと感心して過ごしている。
勤め先では、パソコンの得意な若手職員が講師になって、2時間ほどの勉強会が不定期で持たれている。スキルアップというのか、そのようなことを図るという勤め先の長の意向だ。チャットに「Excelマクロ・VBA勉強会を開きます」という告知がされたので、一緒に働いている若い職員とともに「参加」のリアクションボタンを押した。
しばらくして、講師役の若手職員からチャットに書き込みがあった。「今回の勉強会はExcelマクロ(プログラミング)です。勉強会も実質2時間しかありませんし、Excelの扱いが苦手な方にとっては進行が早いと感じるかもしれません。若手の方々や普段仕事でマクロファイルを使用する方には積極的に参加していただきたいと思っています。念のためお知らせします。」
そうか、参加すると迷惑になるかもしれないと思い、一緒に仕事をしている若い職員に「あなたはそのまま参加しなさい。私は参加を見合わせるわ。」と言い、リアクションボタンをもう一回押して参加を取り下げた。
勉強会の前段にチャットに「本日の教材」という書き込みがあり、「教材1 マクロの記録」「教材2 条件分岐と繰り返し処理」という2つのExcelファイルがぶら下がっている。勉強会には参加しないけれども、一緒に働いている若い職員は勉強会に行ったのもあり、私も時間をとって、自分のデスクで1人で教材に取り組んでみた。
自分のExcelのリボンに「開発」タブを表示させるところから始まって、「教材1 マクロの記録」は行に20人ほどの適当な名前があり、列に「番号」「氏名」「ふりがな」「生年月日」「成績」とあり、「このリストを次の方法で並べ替えるマクロボタンを作ろう 1名前順 2生年月日順 3成績順 4番号順」と書かれていた。これは、マクロボタンの出し方に少し悩んだが、リボンの「挿入」から「フォームコントロール」でボタンを出せた。マクロの記録も無事にできて、教材1は自力でクリアした。
「教材2 条件分岐と繰り返し処理」は行にまた20人ほどの適当な名前があり、列に「番号」「氏名」「点数」「合否」「補習の有無」とあり、「点数が75点以上なら合格 点数が75点未満なら不合格 点数が30点未満なら補習あり」と書かれていた。「条件分岐の書き方」「条件分岐を入れ子構造にする」「繰り返し処理の書き方」のコードの書き方の参考例をヒントに、Visual Basicボタンを押して、コードを考え考え書き込んだ。行の1行目の「合否」に表示させることは何とかできたが、「補習の有無」や2行目以下に同じように表示させることができない。熱中して作業したが、結局できなかった。がっかり。
勉強会が終わって、一緒に働く若い職員がデスクに帰ってきた。さっそく教材2の書かれているコードの画面のハードコピーをもらう。解答が書いてあった。割と単純なコード。見ながら自分のExcelに書き込んだ。マクロボタンを作って、押すと「合否」「補習の有無」が表示されるようになった。うれしかった。
一緒に働く若い職員から「そんなに関心があったら勉強会に出ればよかったのに。」と言われ、「いや、いいんだ。」と返事をする。私はあと何年パソコンと付き合うのだろうか。残り少ないのは確か。
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