三代目古今亭志ん朝の手ぬぐい
本名:美濃部 強次
生年月日:1938年3月10日
命日: 2001年10月1日
亡くなられて22年経ちますが、いまだに高い人気を誇る古今亭志ん朝の手ぬぐいです。
基本的に志ん朝の手ぬぐいはこの柄のみ。
日本画家の鴨下晁湖が描いた富士山の絵です。
富士の山は紺色、裾野は灰色にグラデーションがかかっているのが本当におしゃれです。
五明樓玉の輔師匠のYouTubeによると、二ツ目の古今亭朝太時代からこの柄をずっと使い続けているそうですね。
おめでたいイメージのある富士山の柄ですが、実は手ぬぐいのモチーフになっているケースはそんなに多くありません。
落語芸術協会の三遊亭遊喜さんの手ぬぐいには、出身の静岡県にちなんだ茶畑、駿河湾の波濤、SLに加え、立派な富士山が描かれています。
鈴々舎馬風一門の綾小路きみまろさんの手ぬぐいにも、ユーモラスな自身の似顔絵とともに富士山が描かれています。
他にも富士山らしき山が描かれている手ぬぐいはあるのですが、明確に「富士山」とわかるものはなかなかありません。
日本一、というイメージの富士山を使うのは、なかなか勇気がいることなのかもしれませんね。