子宮体癌と診断を受けて、悩んだ末に手術を受けることに。入院前日から、手術当日、その後の入院中のあれこれを、自分のFB投稿を引用しつつ、思い返してみました。
手術前日のキモチ
と、友達と自分自身に「がんばらずに身を委ねるのだ」と言い聞かせている。ありがたいことに、たくさんの「お祈りしています」メッセージをいただき、さらに、教会の女性たちや仕事仲間からも祈られていることがヒシヒシと感じられる。
この、「がんばらない宣言」発出の陰には、二人の功労者がいる。一人はパートナーのお姉さん。もう一人は年下の友人。それぞれ自分の手術経験から、「入院中はいいのよ。大変なのは退院後!」とアドバイスしてくれた。「退院しても、当分は本当に動けないし身体はキツいんだから、必ず一日パジャマでいなきゃダメ!着替えたりしたら、もう家族は手術のことなんか忘れて、動けると思っちゃうから!」「手術後はほんと〜に動けないんだから、これ。」ベッドの枠にかけるフックと小さなトートバッグを手渡しながら友達が言う。「私たちみたいに頑張り屋さんは、早く回復するためには歩かなきゃとかって、すぐ思うでしょ。だめ!手術は医者がやるけど、医者は切った身体を癒すわけじゃない。治すのは身体自身なの。体の声をよく聞いて、とにかく無理をさせずに癒える時間をあげること!」
このアドバイスはほんと〜にありがたかった。
そして、全く真実だった。
しかし、このアドバイスの背景には、お二人が本来はそうであるのに自分の場合は頑張らざるを得ず、本当に大変な思いをした。。。というご自身の悲痛な体験がある。それぞれ、那覇市内のカフェで、一対一で時間をとってくださり、体験から絞り出した知恵を分けてくださった。そして、それはかなりの覚悟を持って取り組まなければ実現しないのだ、ということも示している。私はすぐパジャマを買いに走った。いつも昼夜兼用のTシャツで寝ていた私は、そんなもの持っていなかったから。。。
そして入院前夜。病院ってお食事は出してくれるけど、なぜか「お箸やスプーン、コップなどは持参せよ」だし、院内履きもビーサンはダメとか指定があって。。。手術前には、普段行かないショッピングモールで可愛いお箸セットをゲットしたり、ネットでバブーシュを注文したのがギリギリで届いたり、入院荷物を揃えるのにも結構気を使った。
病院ライフ
⭐️手術は予定より小規模に⭐️
⭐️手術台はバカンスのプール🍹⭐️
⭐️友達の助言は本当だった❣️ ⭐️
⭐️術後3日目に初めてできたこと⭐️
最後の「景色や空間のニーズについて考察した」というのは、4人部屋の廊下側のベッドで三日過ごし、昼なのか夜なのか、どんな天気なのかも感じないでいて、ふとトイレの帰りに窓を見たら、空が広がって遠くに海が見えた時のこと。病室の窓は窓側のベッドの方のカーテンで遮られてほんの少ししか見えないから、廊下を歩いて端っこまで行って、空と海を眺めてみた。戻ってみると、窓側のベッドの方は、ベッドの上に渡すテーブルを窓辺に寄せて、外の景色を眺めながら椅子に座ってお食事をされていた。
自分のカーテンキュービクルに戻って、急に息苦しくなった。本当に弱っていた時は気にもならなかった、あるいは守られて安心できたカーテンが、突然ものすごく自分の世界を制限するもののように思えた。まだトイレとの往復がやっとの状態でも、椅子に座ることはできる。同じ室内にいても、広がる景色を目にしながらする呼吸は何かが違う。ちょうど窓側の方が退院なさる気配だったので看護師さんに相談してみた。「窓側に移動することは可能ですか?」「窓側に行きたいんですね。うーん、タイミングをみましょうね。」そして、その日の午後、ナースステーションから一番遠い病室の窓側に移動させてもらえた!もちろん、すぐにテーブルを窓に向けて、その日から食事は椅子に座ってしましたとも。
♫春野の入院応援歌♫
術後4日目の偉業
このほかに「アマプラで観るおすすめ映画教えて〜」という投稿もしていて、だいぶ余裕が出てきた感じ。おかげでアニメから癌患者が出てくるものまで、さまざまなジャンルのおすすめ映画リストができた。
病室のベッドに横になりながら、みんな携帯で話もしてるし、パソコンを叩く音も聞こえる。Wi-Fiこそ飛んでいないが、スマホからテザリングで繋げればおっきなiPadで映画も見放題。未だに「病室内での通話禁止。談話室へ」との注意書きが残っているが、コロナで面会も禁止、談話室も封鎖となったおかげか、病室の患者がデバイスで外と繋がることは許容されている。
とはいえ、映画を見るのもそこそこ体力使うし、まとまった時間がないと落ち着かないし、そんなにたくさんは観られなかった。
のんびり日曜日(術後5日目)
退院が現実に♡
ここで投稿は途絶え、5月4日の退院日を伝える簡単な投稿があるのみ。
この間に、自宅(愛称:極楽ハウス)に戻ったときの脳内シミュレーションをして、「ベッドが必要!」と思い至った。普段は床に布団を敷いて寝ているが、寝返りもままならないこの状態で、床からよっこらしょと立ち上がるのは至難の技。それに、家全体が見渡せるところでゴロゴロしたい。身体は休めるけど心は軽く!ジモティで検索したりニトリのサイトを見たりしたが、パートナーの実家に使っていないベッドがある、とのことで、それを解体して運び、居間に設置してもらった。
これから回復して自分で車が運転できるようになったのは退院36日目。そこまで長〜い養生の日々が続くけど、それはまた別の記事で。