研修での拘り(グループ討議とグループワークをあえて分けて言う)
私は一応、社会福祉士なので、援助技術も意識しています。
そのため、「グループワークという言葉を使う時も拘ろう」と考え、「単純に集団で話し合う」ことをグループワークと言うのをやめました。
以下のように就活の面接での話し合いもグループワークと呼ばれていますね。
社会福祉士がグループワークと言う時には、援助技術を指したい。
そう、社会福祉士が言う(行う)グループワークは、単に集団で話すことではありません。
最近、腱鞘炎気味なので、コトバンクで引用して楽します。ごめんなさい。
集団に対して、支援者が意図的に関わることも含まれるんです。
私の知り合いの若者の居場所づくりをしている社会福祉士は、
社交的でない若者に「茶話会でみんなが飲むお茶を買ってきてほしい」とお願いして買ってきてもらうと聞いたことがあります。もちろん、意図的にです。
ひきこもっていたり、長年他者と接触することがなかったりした方はスーパーやコンビニに入るのも緊張するし、店員と会話するのもストレスになることがあります。そういう経験を積むのも大事ですね。
ここではもう一つ狙いがあります。茶話会をするわけですから、当然メンバー分の飲み物やお菓子を買おうとします。
「Aさんは何が好きだったかな?」
「Bさんはジュースをよく飲んでるので、お茶だけでなくジュースも買おう」
みたいに他者を想像する機会を得られます。
個と個、集団の相互作用ですね。
茶話会自体もグループワークのプログラムですが、茶話会の準備の段階からグループワークは始まっているんですね。
他にも断酒会、介護者家族会といった自助グループに対する働きかけなど、色んなところで社会福祉士がグループワークを実践しています。
何が言いたいかというと、内容を深められるかどうかはメンバー次第のような放任型(あえてするプログラムもありそうですが)はグループワークとはちょっと違う。
何度も言いますが、「単にみんなで話し合うこと」とも違う。
社会福祉士のグループワークには支援者の計画や意図があります。
社会福祉士の研修講師をしている時、
「今、一番グループワークしてるのは、私です」と言ってポカンとされることもありますが(笑)、一般的なグループワークを私はグループ討議と呼んで区別しています。
社会福祉系の研修でも進行形態で「グループワーク」という言葉が頻回に出てくるので、ややこしいといいますか、本来意識すべきグループワークの感覚を取り戻したほうが良いなと思ってます。
全く広まりませんが、小さいことからコツコツと。
本日は社会福祉士以外はわかりにくい話になってしまいましたが、
以上です。
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