一人介護のライフハック⑤お風呂で音楽を♬
お風呂イベント化
お風呂はかなり早い段階で一人ではできなくなったことの一つです。
まず「面倒くさい」と入りたがらなくなった。「一緒に入って洗ってあげるよ」と言うと、喜んで入る日もあります。
自宅で倒れて入院するまでの約2か月間、一緒にお風呂に入りました。大人になってから母と一緒にお風呂に入るのはたまに温泉に行くぐらいで、家の狭いお風呂に一緒に入るのは初めて。
ほかに変化もない母の一日のなかで、お風呂は最大のイベントになっていました。今は長期入院中なので、週2回病棟のお風呂に入れてもらっています。思えば貴重な2か月間でした。
真冬のお風呂は忙しい
しかし実際は、滑ったり転ばないように支えたり、体を洗ったりなかなか重労働です。昨日まで超えていた浴槽を超えられなくなり、お湯に浸かって立ち上がれなくなり、手すりを握る握力が弱まってするっと抜けたり…
「出来ないこと」ばかりに気を取られてしまう。
そして日に日に指示が通らなくなる。
「立って」
「右手つかまって」
「座って」
「ゆっくりね」
「目つぶってて」
「足あげて」
「足おろして」
・・・・・
お風呂にはいる準備や着替えから体を拭いて着替えドライヤーで髪を乾かすまで、最初から最後まで一挙手一投足に指示ばかり。
母も一方的に言われるばかりで嫌だろうなーと思うし、私のほうもずーっと指示ばかり出すのは嫌になる。どうしても「私、命令する人」「あなた、従う人」の関係になってしまいお互いに疲れる。
お風呂で聴く玉置浩二
ある日、思い立って母が好きらしい(部屋に何枚かCDがあったので分かった)玉置浩二の曲をお風呂で流してみた。命令調の言葉かけだけじゃなく、曲にちなんだ会話ができるかもしれないし。
「田園」しか知らず、初玉置に近かった私のほうがハマってしまった。
お風呂で聴く玉置浩二。すごくいい♪
母も湯船でリラックスしてリズムに合わせて体を揺らしたりしている。
洗って流して片付けて着替えさせながら思わず歌詞に聞き入り、不覚にも涙が…
歌詞とメロディーにやられた〜
今まで知らなくてゴメン。
動き回らないでじっとしていてほしいときは、
そして、お風呂から上がったら、私も着替えたり髪を乾かしたりしたいじゃないですか。冬場は寒いし。
「あと5分か10分、ウロウロしないで待ってて欲しいな」というとき効果的だったのは、ズバリYouTubeで「純烈メドレー」を見せておくこと。
母、元気な時から「純烈」好きでメンバーの経歴とかよく知ってたもんね。
しばし目が釘付け状態になり、動かずじっと座ってくれるので助かりました。
3~4曲で「もういい。飽きた。」とプイッとしちゃうんですけどね。(笑)