見えているか?「才能や経歴に隠れて見えない”心の資質”」
「あいつ〇〇出身だからエリートじゃん!」「あいつは前職でエースだったって」
経歴や才能は人材発掘の際には余計なバイアスになり、”本当の相手”をわからなくさせ曇らせてしまうことがある。
”本物”を見分け発掘できる人は、漫画『リアル』の田中ヘッドコーチが言っていることがわかる人なのかもしれない。
シーンはプロバスケのトライアウト中。まずは選手選考を行う田中コーチ(左下のあごひげが生えたおじさん)が話す場面から。
「打ちのめされた時、人は真価を問われる。」
「下を向くのか、前を向くのか、あきらめずにチャレンジし続けられるか。」
「それが、才能や経歴に隠れて見えないが一番大切な...心の資質。」
田中コーチの脳みそ内が少し見える一言だ。
そして田中ヘッドコーチと眼鏡コーチがこんな会話をしている。
引用元:リアル11巻
あのPG(ポイントガード)とは坊主頭の野宮のこと。
こんな感じで眼鏡コーチのように人を判断したり、想像したことがある人も多いだろう。人はいつも”なんとなく”イメージし決めつけ、”目の前の本当の相手”を深く見ようとしなかったりする。
簡単に言うと”相手の遠い過去”を元に相手を評価したり "誰でも見えること"で評価していることの方が多いかもしれない。
何言ってんの過去からしか評価できないじゃんとなる方もいると思う。
確かにそうなのだが、2年前の彼もここ3ヶ月の彼も3日前の彼も数分前の彼も全部過去で、遠い過去ほど”今”の相手とは特に離れた存在になる。
遠い過去が素晴らしい。でも、今目の前にいるその相手はどうだ?
逆に遠い過去は目に見張るものが無いとしても、今目の前にいる相手はどうだ?
とそんな感じで問い続けると良いのかもしれない。
決めつけによって組織を前進させることができるメンバーを過小評価してしまったり、組織を後退させるメンバーを過大評価してしまったりすることもある。
引用元:リアル11巻
みんなが目で見てわかるスキル面やフィジカル面の”才能”だけでなく、”心の資質”がある人を見つけることができるか。と田中コーチは言っているようだ。
田中コーチは下手でもセンスが平均的でも、”心の資質”がある人なら育てれば上手くもなるし戦える選手に自分ならできると思っているのではないだろうか。
逆に”心の資質”がある人は稀な存在なんだ。
このトライアウト中でもわかるのだが、 別に突出した能力の無い野宮に"心の資質"があるおかげでトライアウトのチームに変容が起こる。(読んで確かめて欲しい!!)
これが”心の資質”のある人の凄いところ。周りに自分の魂を伝染させ、自分より能力の高い奴らのハートを動かしてしまう。実に不思議。
論理的じゃ無いんだ。普通に考えたら自分より優秀でバスケが上手い奴らが、自分に影響されて動くなんて。
でも僕にも経験がある。自分には優れた能力はないが”心の資質”があると思っている。自分より優秀な人を巻き込んで戦った経験がある。
僕を知っている人は泥にまみれても這い上がってくる人というイメージがあると思う。打ちのめされても立ち上がるんだ。
面接の時、人と話す時、才能や経歴に隠れて見えない”心の資質”をいつも見るようにしている。もちろん完璧にわかることなんてないけど。
だから人が感じ取れなかった見えない資質を見つけた時嬉しくなる。これに気づけているのは僕だけかと。
”心の資質”があるってすぐに見分けるのは難しいかもしれない。ただ、人と向き合って対話をし続けることで徐々にそれが理解できるようになるんだと思う。
”心の資質”がある人を集めて大きな面白い会社を作る。これが僕の永遠の趣味であり暇つぶしであり仕事なんだと思う。
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