WWOOF 5 la ferme en paille
46500 Gramat, Lot, Occitaine
7/29
Blablacarの人から渋滞で1時間以上遅れると連絡が来て、電車で行くことにした。Neleが電話やチャットのやりとりを手伝ってくれたおかげでblablacarの分は全額返金してもらえた。
Brive駅で予定の電車に乗り換えようとするも、なぜか満員で乗れない。代わりのバスが来ると言われるが、中々来ないし何時に着くのか誰も分からないという放置ぶり。野菜チップスをつまみながら待つこと1時間以上、やっとバスが来た。
16時過ぎ、Gramat駅に到着。スペインから2度目のウーフで滞在中のAmayaが車で迎えに来てくれた。
部屋は共有。トイレはtoilette sèche(ボットン式で木の粉かける)のみ。敷地が広くて、バカンスなので家族連れのキャンパーがたくさん来ている。
la ferme en paille (”藁農家”) のメンバー
・Patrice お父さん
・Michelle お母さん
・Amaya スペイン、バスク地方から来たwwoofer
・ Frabian 北フランスLilleから来たwwoofer 合気道やってる
・An-Clair スタージュ(研修生) お母さんが韓国の人。将来は自分で山羊のチーズ農家をやりたいそう tofu(豆腐)という犬を連れている クリエイティブセンス光る
・Nolween 背が高くてくりくりボリューミーな金髪が可愛い。別の農家でも研修中のスタージュ。今後この農家の正式メンバーになる予定
牛も山羊も搾乳は朝7時の1回のみ。ジャージー牛15頭、山羊16頭、豚3頭、羊3頭くらい、ウサギ、鶏などなど。
週2回、Gramat駅でやるマルシェでチーズのみ販売、農家直売ではチーズの他に自家製パテ、ビニールハウスで育てたトマト、受託販売のワイン・ビール・蜂蜜・サラミなどを売っている。
毎週金曜日の夜は、Auvergne地方の郷土料理truffadeをぐりとぐらのような巨大フライパンで作り、キャンパーたちと囲む。じゃがいも・農家自家製の牛チーズ(売り物にならなかった切り落とし部分)・玉ねぎを炒めて、これも農家で育てた豚のソーセージを豪快に投入する、カロリー爆弾料理。ソーセージはPatriceが屠畜から成型まですべてやっているというから驚き。フランスでは(日本もそうか?)、自治体に認められた屠畜所を通過していない家畜の肉は販売できないので、この豚ソーセージはあくまで家庭用消費という枠。
truffadeの他に、キャンパーたちが持ち寄ってくれたサラダやつまみ、ズッキーニとトマトと卵を煮たバスク料理を食べた。食後は夜中までギターと歌で楽しく過ごす。
7/30
朝7時前、エスプレッソを飲んでから搾乳へ。放牧されているヤギ(alpin, tricorole, croisseの三種)とジャージー牛を後ろから追い上げながら畜舎に入れる。この農家を建てた後に建設されたという、TGVも通る線路をそのまま歩いて横断する。
ジャージーは、ホルスタインに比べて体は小さく、真っ黒でつやつやの目と長い睫毛が綺麗。ヤギはピレネーの農家にいたヤギと同じalpin種の他に、真っ白いの、黒いの、茶・白・黒3色のがいる。豚には牛乳からチーズをつくる時に余るホエイや、生ごみなど何でも与える。
搾乳前にタオルで乳頭を拭き、機械で搾乳。傷がある牛は手絞り。30分ほどで搾乳が終わり、干し草を与えたら、ラクレット(大きいスクイーズ)で小屋をしっかり掃除する。この農家の牛乳・ヤギ乳は全てチーズ用。ヤギ担当と牛担当で2-3人ずつに分かれて搾乳する。バカンス中は小さい子たちが見に来るので説明しながら、やらせてあげたりもする。
9時過ぎ、朝の仕事が一段落して外で朝ごはん。カンパーニュに自家製バター、手作りブラックベリージャム、コーヒー。パン屋さんで買ってきてくれたクロワッサン・パンオショコラ・レーズンパンも。力仕事をした後のがっつり朝ごはんは最高。
朝ごはんの後、MichelleとFrabianは牛と山羊を放牧しに、私と研修生の2人(Nolween, An-Claire)は敷地に新しい柵を張りに行く。プラスチックの柵を刺し、ロープを張る。日差しが強い
Michelleと一緒に、山羊や牛に飼料と水を与えに車で向かう。ここ数週間全く雨が降っていないのでとても乾燥しているそう。ヤギが人懐こくてかわいい。牛は凶暴では無いが食いしん坊で、エサを与える時は飛びついてくるので注意。小さい角がある。
牛が出産する時、人が歩いて牛を農場まで連れていくため、今のうちから角と口をロープで縛って歩くことに慣れさせる。
14時頃お昼ごはん。
庭で作っているトマトと自家製モッツァレラのサラダ、An-Claireが作ったキムチ、サフランと玉ねぎで煮込んだ米、ズッキーニ・トマト・卵の煮込み、Tomme(チーズ)、メロンとネクタリンのブランデー砂糖漬け、自家製fromage blanc、どれも美味しい
午後は自由時間。
AmayaとFrabianと一緒に、車で15分くらいのところにある有機野菜栽培の農家のアペリティフに行くことに。この農家も以前はウーフやスタージュ生を受け入れていたそう。今は農家直売の野菜と、今日のようなイベントをやっている。上空から見るとハート型になっている庭に、色々な野菜や花が色とりどりになるように計算されて植えてある。子供の遊び場もあって、バカンス客の憩いの場となっている。
自家製アカシアのシロップドリンクを飲みながらAmayaとおしゃべり。Amayaは月曜にはスペインの自宅に帰り、アグロエコノミーの学校で先生の仕事をするそう。大学の学部では無いけどスペインでアグロエコノミーの勉強をしたという。そのあとフランスでいくつかウーフを経験。
そのあと別のお友達の誕生日パーティーに招かれたので車で向かう。バンド演奏があり、お友達がたくさん集まっていて大賑わい。持ち寄ったサラダやケークサレ、果物、フルーツタルトが美味しい。小さい子や犬もいた。夜中まで食べて踊っておしゃべり
7/3
翌日の朝は皆で遅起き。MichelleとPatriceが搾乳をやってくれた。
朝ごはんの後、牛と山羊をいつもと違うルートで放牧する。
パン、チーズ、野菜丸ごとを箱に詰めて車で20分くらいの川辺へ。ストラスブールに住んでいるNolweenのお姉さん一家がちょうどキャンプに来ているので、皆で一緒にピクニックに行く。
フランスのこの時期は、皆いつでもどこでも水着を持っているのが当たり前らしく、器用に水辺で着替えて水浴びしている。私は当然持ち合わせていなく、水着持って無いの?と驚かれる。
チーズ(Tommeのプレーン、クミン、ミックスペッパー)、山羊のフレッシュチーズ、サフランライス、ズッキーニトマト卵煮込み、パン、メロン、ネクタリン、トマト・自家製モッツァレラ・ピーマン・ゆで卵のサラダ。野菜やチーズを丸ごと持っていって、ナイフで切ってその場でサラダをつくる豪快な感じが楽しい。飲み物を川の水で冷やす専用の籠を使って、キンッキンに冷えたベルギービールLeffeで乾杯。川のせせらぎを聴きながら呑む瓶ビールのうまさよ ハンモックをかけて昼寝したり、おしゃべりしたり、犬と走り回ったりして18時頃まで過ごす。
帰ってシャワーを浴び、夕食。キャンパーのお友達たちと外のテーブルで食べる。朝の搾乳と放牧の時以外、料理か食べる時間に費やしている気がする。パンとパテ、庭のトマトときゅうりのサラダ、テイクアウトのピザ、バーベキューの肉とズッキーニソテー、デザートにfromage blanc, ヨーグルト。日が長いこともあってか、夕飯を食べ始めるのはいつも大体21時過ぎで、これはなかなか慣れなかった。
8/1
今日は山羊の搾乳を担当。毛並みがつやつやで綺麗。小屋や搾乳台がすべて木でできていて、搾乳中に首を固定する棒の造りなどもしっかり計算されている。
搾乳の量は、20-30ℓくらいの金属の樽2個分を毎朝。毛色や性格をもとに一頭一頭名前が付いている(cafe, pistache…)。搾乳自体は機械を使うが、牛と違って、ミルクが通るパイプにその都度機械をつなぐ。
移動に使う農家の車は、郵便局でお馴染みの黄色いワゴン車(中古)。電気自動車だから国から補助が出て安く買えたらしい。
15:30- 農家メンバーで会議。PatriceとMichelle夫婦、3人の運営メンバー、研修生、ウーファーのそれぞれが何を担当するのか、曜日と仕事内容毎に表で計画を立てる。作っている乳製品の種類が覚えきれないほど多くてびっくり。
今日の午後はNolweenと一緒にLactique(ヨーグルトなどの乳製品づくり)。昨日の朝の搾乳の後、山羊と牛の乳を間違えて混ぜてしまったらしく、いつもより液体度が高いので水切り(égoutter)に時間をかけた。長靴・白衣・エプロン・髪カバーをはめてから工房に入って作業する。
21時近くにキャンパーたちと外で夕食を食べる。毎日誰か知らない人と大勢で食べるので少し疲れてきた。
8/2
朝、Michelleと一緒にヨガとストレッチ。今日も山羊の搾乳。子供達がほとんど来なくて静かだった。
放牧の後、ビニールハウスで作っているトマトとズッキーニをごっそり収穫し、綺麗なものは夕方のマルシェで売る用に、残りは自分達用に仕分ける。
お昼は4人で軽めに。信じられないくらい甘いメロン(フランスのメロンは圧倒的に甘くて美味しい)とスイカの残り、パンとチーズとfromage blanc とトマト。
夕方は、キャンパー向けにワゴン車でひらくマルシェを担当した。荷台を展開してセッティングするショーケースに膨大な種類のチーズやヨーグルト、委託販売の蜂蜜・ジャム・ビール・ワイン・ソーセージなどを運び込む。
膨大な種類の乳製品は;fromage blanc, faisselles, persillé(パセリ), palet épicé(スパイスがまぶしてある), crottin, crottin poivre(胡椒), tomme nature, tomme fraîche, tomme vieille, tomme de chèvre, tomme mixte, tomme cumin(クミン), tomme fenugreek(フェヌグリーク), yaourt, crème vanille/chocolat, crémeux.…
キャンパーたちは簡単なつまみやスナックで毎晩吞み明かすので、チーズもビールもよく売れる。
ただ、マルシェの販売時間は17時半~18時45分までと短いのに、その割に車にチーズを積んでまた並べて、ショーケースを冷やすため電源にコード繋いで、片づけて、、という準備片付けの時間と労力がかかりすぎている気がする。日本だったら考えられないようなチーズの扱い(平気で屋外に放置、硬い皮つきとはいえ素手持ち等々)には慣れてきた。
フランスに来て複数のマルシェで買い物したり売る側になったりして気付いたことは、売る人も買う人もあらゆる小さなことを「気にしない」からお互い気が楽だし労働やコストも減らせているというメカニズム。例えば、野菜や果物の傷や不格好さを気にする人ばかりじゃないから、ごろごろ山積みにしておけば好きなものを好きなだけ勝手に選べる(並べる手間や包装の削減)、常に新しくて綺麗な袋は求めていないから、紙でもなんでも袋を再利用して直接物を入れる。売る側でお手伝いした時、私物の紙袋(使用済み)にトマトを入れてお客さんに渡した時は驚いた。でもお互い気にしないからそれで十分だし、うまく回っているんだろう。
Nolweenたちが家族と遠出してレストランで夕食を食べるというので、私は家でのんびり満喫することに。Anne Claireが今日作ってくれたモッツァレラとトマト、種部分が大きいきゅうり(フランスのきゅうりは大きさも味も日本のそれとかなり違う)のサラダをボールにいっぱい、完熟メロン、Tomme 2種、 パンに蜂蜜とジャム。明日の朝用に作っておいてくれる?と言われたクレープ生地を仕込む(卵と牛乳はもちろん農家のもの)。
8/3
今日はAffinage (熟成庫のチーズをひっくり返す作業)の担当なのだが、午後だと思っていてのんびり起きたら朝7時の仕事だったらしい。慌てて向かう
リンゴ酢に浸した布巾でTommeの表面と側面をぐるっと拭いて、裏返して棚に置く。布巾も棚も汚れなのかカビなのか(もはや境目が分からない)、色々なものがついている。私は食べる派だが、チーズの皮を食べない人にも一理あると思ってしまった。別のチーズpâte molle は塩水に浸した布巾で拭く。
Patriceはこの農家を始める前、車の修理の仕事をしていたそう。前の妻と20年前くらいにこの農家を始め、今はMichèleが妻。Micheleは以前maison de retraite (高齢者の施設)で介護の仕事をしていた。 コロナ後にこの農家でPatriceと一緒に暮らし始めた。
熟成庫を後にし、皆で朝ごはん。農家にいると、早朝にひと仕事した後おしゃべりしながら食べる朝食が一日の楽しみ。
一晩寝かせたクレープ生地をフライパンで焼く。シンプルにレモンを絞って砂糖を振りかけたものが本当に美味しい。
夕方は農家のメンバーAmandieと一緒にマルシェの仕事。Amandie夫婦5年ほど前、ベルギーから来てこの農家のすぐ横に住んでいる。小さい息子ちゃんとお腹にも赤ちゃんがいて、年末にはベルギーに帰るそう。Amandieのお父さんも、チーズを運んだりマルシェのセッティングをしたりと手伝ってくれてとても良い人。
8/4
朝は外にマットを敷いてヨガをしてから、Micheleと山羊の搾乳へ。
朝ごはんの後、ピクニックに持っていくお昼の準備をする。まずは野菜。庭で熟れているトマトと巨大なズッキーニ、熟して地面に落ちているプルーン、一握りのいんげん、ピーマンを収穫する。そのあと米を炊き、野菜を切ってサラダの準備。車でDordogneという川辺(前回と同じ所)へ。
レストランで胡桃とフランボワーズのアイスをご馳走になり、17時頃帰る。
夕食はキャンパーと。持ち寄りのサラダと農家自家製のcrème vanille、オリーブのペーストとアボカドバジルのペーストを味見させてもらう。
向かいに座ったムシューは偶然にもディジョンに住んでいる人で、この農家に来るのは3回目だという。手土産の地元の赤ワインを注いでもらって、無意識で匂いを嗅いでから飲むと日本人?と言われた。「匂い嗅ぐのは日本人の特徴?」ときくと「分からないけど、全員がすることじゃないから」という。確かに私は何でも匂いを嗅いでから食べる癖があるかもしれない。
そういえば、フランスで「どこから来たの?」と聞かれることが少なくてびっくりしている。もし自分が、外国から来たのかな?と思う人を日本で見かけたら、直接聞かなくても反射的にどこの国から来たんだろうと思ってしまうだろう。出身を尋ねること自体が失礼とは思わないけれど、明らかにフランス人ではない外見の私にどんどん話しかけてくれる上に、全く外国人扱いする質問をしてこないフランスの人々と接していると、自分の姿勢を見直さなくてはという気になる。フランス人の側からすれば、配慮というよりは本当に何も気にしていないだけかもしれないが。
8/5
朝はBart(ベルギーから来ているAmandieの夫さん)とTommeをつくる。
牛乳の量に対するホエイの量の多さ、そしてチーズ作りに使う道具や容器の洗い物の多さに驚き。210リットルの牛乳から作れるTommeの数はたったの10個。大人の人間が3人すっぽり入れるくらいの大きな鍋で牛乳をかき混ぜ、最終的には直径30㎝厚さ5㎝くらいのチーズ10個にしかならないのを見ると、チーズが高くても仕方が無いと思う。何しろ生き物相手に一日も欠かさず働き続けてやっと得られるものだから(食べ物の多くがそう)、やっぱり自分の目で生産過程を見たり実際に作業したりする経験が必要だ。スーパーで買い物だけしているとどうしても安さを求めてしまう。
作り方:présure(凝乳酵素)を加えて大鍋で35℃まで加熱しながらかき混ぜ、カード(塊)ができたら小さいゴロゴロに切り、40℃までさらに加熱する。大きな塊にならないように3分おきにひたすら手で混ぜる。半分以上がホエイ。型に入れて縦に積み、木の重石を乗せて重さでプレス。洗い物しながら3回ひっくり返し、午後に最後のひっくり返しをして次の工程へ。
Micheleは週末家族(両親と子供)のところへ。お昼はトマトモツァレラズッキーニのサラダ、メロン、巨大ズッキーニと玉ねぎと残った米のオリーブだくだく炒め、semoule。ズッキーニは加熱しすぎ油多すぎだけど、独特の歯ごたえが残っていて美味しい。
午後、金曜のtruffadeのためのじゃがいもと玉ねぎを切る。
8/7
土曜日。6:30に起きてパンと水と日焼け止めとサングラスと帽子を持ちハイキングへ。moulin du sautというスポットまで舗装された道6kmを約1時間、そこから屋久島縄文杉トレッキングを思い出す山道を約7km1時間半歩く。途中ですれ違ったのは5人くらいだけで、とても静かだった。
じりじりの太陽の下ひたすら歩き続け、崖のようにそびえ立つ観光名所、Roc Amadourに到着。バカンスの観光客でとても賑やか。絶壁のような崖の上に、中世の面影を残した教会やお城、キリストの記念碑、時計塔、鍾乳洞などがあり、モン・サン・ミシェルを想起させる細くうねった坂道に沿ってお土産やアイス屋さん、レストランが並ぶ。
山羊のチーズCabecouのアイスを食べる。風味は薄いがフランボワーズか何かのアイスがアクセントになっていて美味しい。
キリストの記念彫刻が点々とある坂道を上まで登ると、この町のてっぺんに伸びる時計塔に着く。入場料が2€するのと、登らずとも十分絶景が楽しめていたので塔は眺めるだけにした。登る途中、岩場の広場でオルガンや柔らかい音色の笛でミサをやっていて美しかった。
帰りはヒッチハイクをお薦めされていたが、山道を歩きたかったのでmoulin du sautまで歩きで帰り、その駐車場で初めてのstop(ヒッチハイク)に挑戦。幸運なことに一発目で成功、とても優しい夫婦が快く乗せてくれた。車の中がきれいだった(農家の泥んこ車に慣れた人の感想)。乗せてくれた夫婦は、ブルターニュの方に住んでいてバカンスで昨日ここに到着したばかりだそう。ferme en pailleでウーフをしていること、日本では学生で今フランス語を勉強していることなどを話した。
家に着くと、新しいウーファーのMehdi, スペインから来たEmilioとClaraが到着していた。Emilioは2回目、他の皆は初めてのウーフ。夜、Anne-Claireがタトゥーを入れているところを見せてもらった。注射針のようなペンで描く。One Lifeって日本語でどう書くの?ときかれて「人生」と答えたけど、一生も命も生命もあるし、感じるニュアンスは人によって違うから難しい。消えないタトゥーで彫る文字だからちょっと責任を感じたけど、「日本人がいるから漢字で彫るんじゃなくて、あなたがいるからこの言葉で彫りたいんだ」なんて言われて感動してしまった。さらっと格好良いこと言うんだよな
8/8
朝はいつものように搾乳と放牧。朝ごはんにMehdiが持ってきてくれたブルベリージャムと蜂蜜をいただく。
庭のトマトとズッキーニを収穫し、ズッキーニピーラーときゅうり、残ったsemouleのサラダを作る。Emilioはトマト、にんにく、玉ねぎのソースと、ローリエと油で煮た米、目玉焼きのプレートを作ってくれた。美味しいけど、全て油の量が凄すぎて胃もたれする。野菜は採りたてで食べるのがいちばんだな
ただでさえ夏で暑いのに何で何でもかんでもジュージュー油で炒めるんだろうと不思議に思ったけど、確かに西洋料理は冷たい料理のレパートリーが少ない気がする。それに比べると日本の夏には冷たい麺類がたくさんあるし、お惣菜は季節を問わず常温で美味しいものが多い。
夕方のマルシェはPatriceと。17:45開始なのに17:30になってもPatriceが行方不明なので、Micheleに聞きながらひとりで準備する。開店できたのは18:30頃。
夜はいつものようにauberge espanole(各自おつまみを持ち寄っておしゃべり)。ギター、ヴァイオリン、ハーモニカ、アコーディオン、クラリネットで歌い明かす。
8/9
昨日の夕方からお腹の調子が微妙(おそらく油や汚さによる胃もたれ)だったが、朝起きたら頭が痛い。胃腸の強さに定評がある私でも、さすがに胃が悲鳴を上げているのかもしれない。フランスに来て7か月目にして初めて体調を崩した。
起きられず、9時過ぎに目が覚めるも食欲なし。働けそうにないので15時までずっとごろごろ休む。昼頃、トマトと桃を食べてil est ou le patron?という農業をテーマにした漫画を読む。夕方、キャンプ場のゴミ車に積んで集積所に捨てに行く。
8/11
朝はEmilioと玉ねぎの回収と野菜収穫。体調は少し良くなった。
10時過ぎに出発し、車を一時間ほど走らせカヌーへ。キャンパーのお友達やその家族も集まり、総勢30人以上で川をのんびり下る。一人5€。
フランスの人たちの、誰とでも気軽に友達のようにどんどん話してその場を全力で楽しむ感じが好きだ。川の水の少なさからカヌーは時々止まるが、景色がきれいで静かで楽しい。途中食べたココナッツアイスが素朴で美味しかった。夕方までのんびり楽しんで、靴もズボンもずぶ濡れに。
帰りにそのままbioのイベントへ。地元の農家、ビール醸造家、石鹸や養蜂家の他にベトナム料理イスラエル料理、鴨肉ステーキとポテト、焼き菓子やクレープなどの屋台が並ぶ。家族がその場で作っているイスラエル料理に惹かれ、食べてみると色鮮やかで珍しい味付けで美味しかった。モロッコのパンと似た平たいパン、きゅうりとヨーグルトソースのサラダ、ファラフェル、フムス、クスク。白の地ビールもさっぱりしていて美味しい。
興味深かった話:Anne Claireの妹は顔が丸めで二重なのだが、フランスではAnneの方が韓国人っぽいと言われ(目で判断)、韓国では逆(骨格で判断)だそう。
8/13
やはり体調がよくない。お腹痛いしだるいのでほとんど夕方までずっと寝る。食べたいものがないのでほとんど食べずにひたすら寝る。こういう時に梅干しとかみそとか出汁とか漬物とか、滋味深い食べ物がない辛さを実感。和食は偉大だ
8/15
出発の日。朝8時頃起きる。朝ごはんは食べられそうなので、久しぶりにパンと蜂蜜とコーヒーを摂取。消化不良でお腹が痛かったと言うと、日本はすごく綺麗だからね〜と言われ、知ってたんだ!という驚き。次の農家に持っていくお土産に山羊のチーズpalet chèvre cendré、牛のチーズpalet de vache épicé (tomate, pavot, sesami, échalote)をいただいた。
最後体調が崩れたのが残念だったけど、賑やかで色んな年代の人と交流できた楽しい農家だった。12時頃に電車でGramat駅を出発。
次に向かう農家は、前回滞在して大好きになったchez Lafont。実はどうしてももう一度行きたくて、スケジュールを調整したのだ。3か月ちょっとのwwoof生活の最後を飾る最高の滞在にしたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?