【LAA】開幕ロースター争いの焦点
みなさんお久しぶりです、Kengelsです!
ついにスプリングトレーニングが始まりましたね👀
スプリングトレーニング(ST)では、空きのあるポジションについては選手が競争し、その成績も加味しながら開幕ロースターが決まっていきます。
競争を経て出来上がるロースターの予想については、同じくエンゼルス担当のトナカイさんが最新版を出してくださっているので、私は焦点になっているポジションでアピールする選手たちをまとめることに、よりフォーカスしながら紹介していきます!
0.開幕ロースターの現在地
まず、ロースターの26人枠を「(ほぼ)決定している枠」と「未決定の枠=?と(?)」(太字)に分けました↓
誰が入るか未定の枠があるのが先発(6番手)、リリーフ(7,8枠目)、キャッチャーです。
次に、大筋が決まっていますが変わる可能性もありそうなのが外野(4番手)です。
なお、内野については上の6選手でほぼ決まっており(→※)、DHは大谷選手で確定です。
ここからは、変動の可能性がある4ポジションの枠について見ていきます!
1.先発6番手
大谷選手や他の先発が6日に1回先発することによって先発6番手の登板数を減らすことが可能なので、Nevin監督は先発6番手にスウィングマン(先発とリリーフの両方をこなす)としての役割を求めることを検討しているとのことです。
Barría|Davidson|Silseth|Canning|Rodriguez
スウィングマンとしての役割を前提にするなら、Barríaも有力候補に入るのではないでしょうか。昨季防御率2.61、WHIP1.03と好成績を残したうえに、先発とリリーフ両方の役割をすでに経験しています。
一方で、xERA4.11等に表されるように、Statcastの指標を見ると昨季のBarríaの投球内容は見た目の成績よりも良くありません。
Barríaはパナマ代表🇵🇦としてWBCに出場するので、そこで好投できるかにも注目です👀
Davidsonは新球種スイーパーを追加して、ST初戦では2回パーフェクトピッチングを見せました。
BB/9 6.06という与四球の多さが昨季の防御率6.75に繋がっており、ストライク率の向上を一番の改善点として取り組んでいます。マイナーオプションがないのもあって、相対的に有望な位置にはいそうです。
Silsethは昨季AAで防御率2.28と活躍しました。今季もどこかのタイミングで再昇格しそうですが、STでの成績によっては開幕メジャーもあり得そうです。
Canningは怪我明けですが状態は上々のようで、先日のBPでは「ここしばらくで一番調子がよかった」と語っていました。現時点でもうリミットはなく、もし2020年の状態に戻ることができれば先発6番手の力量はありそうです。
Rodriguezも怪我明けです。まだCanningほど万全ではなく、少し他の投手よりスケジュールは遅れるものの、状態は100%に近づいていっているようです。
ただしやはりスケジュールの遅れは小さくなく、先発争いからは遅れをとっていそうです。
2.ブルペン7,8枠目
先発6番手のスウィングマンを除くと、ブルペンには8枠が割かれます。Barríaにはマイナーオプションがないため、昨季の成績と合わせると先発枠から漏れた場合もブルペンに入る可能性は高そうです。その場合は残り1枠、入らないなら2枠が空いているといえそうです。
リリーフはその性質上、枠を勝ち取ってもおかしくない投手が数多くおり、キャンプ招待選手が開幕ロースター入りというのもありえそうです。
以下、注目の投手を一部紹介します。
Wantz|Weiss
昨季は2人とも、シーズン終了までメジャーの舞台で活躍しました。
2人とも速球のスピンレートがメジャー上位1割に位置しており、Wantzは複数イニング投げられるのも強みです。Weissは全投球の半分以上がスライダーで、WBCではイスラエル代表🇮🇱として投げます。
他の投手たちと立場が逆転する可能性もありそうですが、序列がこのままならこの2人がラストピースとなりそうですし、特にWantzはかなり枠に近い位置にいるといえそうです。
Joyce|Devenski|Webb|Warren|etc...
Joyceは今STでも注目されています。シーズン途中での昇格が現実的ですが、開幕ロースター入りの可能性もありそうです。
速球の平均球速98mphのEstévezを獲得したものの、ブルペンに平均96mph以上のリリーバーは他におらず、"hard thrower"の需要はとりわけ高いです。
オフシーズンには曲がりの小さいスライダーを新たに加えたほか、大学時代に自身が記録した105.5mph以上の速球を投げることにも自信を覗かせています。
一方で、実績のあるベテラン勢が再起できるかにも注目です。今オフマイナー契約を結んだベテランの1人、Devenskiは2017年、62登板防御率2.62でアストロズのWS優勝に貢献し、オールスターにも選ばれました。手術の影響で近年は成績を残せていませんでしたが、このSTは健康な状態で迎えることになります。同じくベテランのWebbやHolderも健康に戻った今、復活に向けてSTでアピールすることになります。Webbは2019年にブレーブスで36登板し、防御率1.39という成績を残しました。
また、先発6番手候補たちがリリーフとしてロースター入りする可能性もありますし、Warrenは2021年防御率1.77と活躍したのち昨年は大不振でしたが、マイナーでは好成績で、再起が求められます。
昨年AAで堅陣を構成したIngram-Torres-MurphyトリオやGarzaらもおり、(成績にばらつきは出そうなものの、)候補は数多くいそうです。
3.キャッチャー
Nevin監督は捕手を、STで"competition"(競争)が行われるポジションと位置付けています。
Stassi|O'Hoppe|Thaiss
Stassiは2020,21年と攻守ともに好成績を残したものの、昨季OPS.570と打撃成績が悪化しました。STでは正捕手の座を再び掴みに行くことになります。
正捕手になれなくても控え捕手には留まる見通しですが、StassiにとってもこのSTは正念場でしょう。
O'Hoppeはエンゼルスのトッププロスペクトで、昨年はAAでOPS.960と大暴れしました。守備や投手との連携面での評価も高く、遅かれ早かれメジャーに再昇格するのは間違いありませんし、開幕からメジャーで活躍してもおかしくありません。
StassiとO'Hoppeで2枠を占めそうにも思えますが、O'Hoppeにはマイナーオプションがある一方、Thaissのマイナーオプションが切れているためそう簡単な話ともいえません。 Thaissの打撃には定評がありますし、彼が枠を勝ち取る可能性もありそうです。Thaissは本職キャッチャーから他ポジションへのコンバートを経験し、再びキャッチャーに戻ってきました。昇格降格を繰り返してきましたが、ついにポジション獲得となるでしょうか。
Thaissらとの兼ね合い次第で、O'Hoppeは開幕をメジャーで迎える展開も、マイナーでさらに経験を積む展開もどちらもありそうです。
また、40人枠には入っていませんが、STの成績によってはChad Wallachにも割って入る余地はありそうです。昨年メジャーで試合出場し、Reid Detmersのノーヒッターのときにマスクをかぶっていたのは彼でした。
4.外野手4番手
ここまでの3ポジションに比べて大筋は決まっているといっていいでしょう。Brett Phillipsになる可能性が高いです。
Phillips|Adell|Moniak
Phillipsの守備力が高く、外野全ポジション守れる点は強みで、控え外野手の役割にも合っています。また、ユーモラスかつ情熱的な選手であることも知られていて、クラブハウスの前向きな雰囲気作りにも一役買ってくれそうです。反面、昨季の打撃は打率.144、OPS.466と不安があります。
そのため、AdellとMoniakのマイナースタートは既定路線には見えるもののPhillipsの位置も盤石ではなく、STで2人が打撃を強くアピールできれば序列逆転も可能性としてはありそうです。
とはいえ、2人にはマイナーオプションがありますし、Phillipsは仮に打撃不振でもいつでもDFAできるので、開幕はPhillipsで迎え、場合に応じてシーズン中に入れ替えるという可能性の方が高そうです。
以上です!いかがだったでしょうか?STではこれらのポジション争いにも是非注目してみてください👀