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(連載115)キャリアが長すぎるアーティストの苦悩:ロサンゼルス在住アーティストの回顧録:2018-21年
〜なんと、1ヶ月以上も書いてなかったこのこの回顧録でありますが、
幸せか不幸か、2021年前後まできてしまい、苦笑
そろそろ現在に迫ってまいりました。
今まで続けて読んでくださった方は、「なんだか、瑪瑙ルンナって人は、いつも、好きな事ばかりやってて、楽しそうで、いいなあ〜」と思っていらっしゃる方もいるかもしれません。
確かに好きな事ばっかりやってきました。
そして確かに楽しかった。
これからも好きな事しかやらないだろう。
そして、それは楽しいにちがいない。。。。
でも、、、、
なの、です、、、。
なにかしたら、ふっと、浮かぶ、この感覚、、、。
私って、これでいいのかなあ?
気がついたら、キャリアがもう30年くらいになってるが、
このままでよかったっけ?
あらためて、ふと自分にきいてみた時、、、正直に申しまして、
モヤモヤ〜っとした、ど〜んより、というか、そういうものが、ずっと、ずっ〜〜と、この足元に存在していたのであります。
目の前だったら、ものすごく気になって、「どうにかしなくちゃ。」と思うでしょうが、何かやってると忘れてしまうような、足元くらいの場所なので、日頃は、そんなに深く考えもしなかった。
今、振り返ってみるに、このど〜んより感。
実はここいらあたりから、、、。
ちょっと長いのですが、こちらに詳しく書いておりますので、是非、振り返って頂けたらと思います。
おそらく、読んでよかったと思える内容!!笑(〜どんだけの誇大広告!)
たったの10分くらいです。
カチ、、、、
コチ、、、、
カチ、、、、
コチ、、、、
はい!
お読みいただけましたでしょうか?
そうなんです。この頃からの、このビジョン問題というは、2020年頃までも、ずっとずっ〜と、続いていたのでした。
ただ、自分のアーティスト人生を振りかえってみると、服を作ったり、絵を描いたり、音楽を作ったり、ランウェイショーをやったり、はたまたドキュメンタリー映画を作ってもらったり、、、、など、いろいろやって、それなりに、そこそこ成功しているようにも感じます。
これは、もう大変ありがたい事で、周りの方々のおかげだと。涙
そのお礼の気持ちを込め、また、同時に、自己肯定爆上げの目的で、
ここで、それぞれの分野での、最高キャリアを述べてみようと思いつきました。てへ。
1。服の作品=ビクトリアアルバート博物館に永久保存された
2。音楽=ミュートレコードと契約、またそれとは別にスパークスの前座
3。絵画=今まで描いた作品の60%以上は売れた
4。その他=ドキュメンタリー映画で、賞をもらった
こう書き出すと、知らない人が読むと、スゴいなあ〜とも思われるかもしれません。
しかし、、、、、、、。
当の本人は、とっくに、わかっているのです。汗
箇条書きにすると、よく聞こえますが、実はこうですよ。
1。服の作品=ビクトリアアルバート博物館に永久保存された
実はこの永久保存はたったの1点だけで、しかも大昔の話。
90年代の事をいつまでも、ひきづって、いわゆるオワコンにいつまでも、しがみついている状況。
2。音楽=ミュートレコードと契約、スパークスの前座を務めた
この回にも書いてますが、ミュートと契約したのはたったの1曲だけ。しかも、たまたまの偶然でそうなっただけ。
そして、スパークスは未だに夢のような出来事で、ラッキーで、タイミングがよかったのです。現在のスパークスは再々再度 世界でブレークしており、今だったらもう絶対に考えられない事であった。
3。絵画=今まで描いた作品の60%は売れた
買ってくれた人はほとんど友人かファミリー。つまり、義理で売りつけたと言っても過言ではない。絵はずっと描き続けたが、お金のない時は、無理やり安い値段で買ってもらってた。服の立体作品は無理でも、絵のような壁に飾れるものは、比較的、押し付けやすい。苦笑
4。その他=ドキュメンタリー映画で、賞をもらった
こちらは私はただ、出演しているだけで、文句を言ったり、かなり口は出しているものの、ひとえに私を撮影し続けた監督とプロデューサーの尽力のたまもの。
というわけです。
つまり。
なんかいろいろと結果を出しているような気もするが、大したこともやってないような、気もするのであります!
で、ここで、考えた。
この私のとっちらかっているビジョン問題を解決してくれる人がいたらなあ〜と。
つまり私はアーティストなので、何を自分でやっているのか、が、言語化できないわけです。言語化できないから、作品を作ってるわけで。。。。
それを言語化してくれ、まとめてくれて、さらにお金にしてくれる人がいれば、この問題=足元どんより感が、(全くなくなることはないにしても)
かなりなくなるのではないか?と。
それで、考えたのが、
「アートディーラーという存在」であります。
つまり、たとえば、タレントさんて、たいていマネージャーがいますよね?
アートディーラーもそんな存在で、アーティストと契約して、応援してくれて、作品を売ってもくれる。大まかにいえば、そんな役割で、ギャラリーを持っている人もいれば、持ってない人もいます。
もちろん今までも、ずっとそういう人探してなかったわけではないのですが、たいていが、ダメでした。(まあ、当たり前といえば当たり前。競争率は半端ないですから。)
なので、断られると、かなり凹むが、また奮起してトライして、断られ、トライしても断られ、で、、、、ついには、あきらめて、もう、やめていたのだった。
また一方で、アートディーラーがいなくても、回顧展ができたり、関係のないギャラリーで他のアーティストの展覧会の合間に、ランウェイのショーをやらせてもらっていたし、仕事は、服のリメイクで経済面は確保できていた。なので、「まあ、特にいなくてもいっか?」と思っていたのです。
しかし、2018年くらいでしょうか、、、、。
自分のキャリアもかなり長くなり、これからの方向性を考えた時に、この足元どんより問題に助け舟を出してくれる、アートディーラーなるものを、もう一度、腰を据え本気で探そうと決心しました。
で、冷静に考えた。
今までのような「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」的なやり方だとダメだ。と思ったのです。
ちゃんとロジカルに考え、自分が本当に好きなギャラリーはどこなのか? テイストが合うアートディーラーはいないのか?
それだけに絞って、選んで、人に会ったり、ギャラリーを見回ったり、今のアートの世界、アートビジネスの世界がどんな状況になっているのかを、自分のできる範囲、わかる範囲で探ってみようと思ったのだった。
そして、なんだ、かんだで、3年くらい経って、わかった事。
、、、、それは、絶望的でした。
自分に合っているギャラリーがまったくないのです。
そして、自分のやっている事は、今のアート・ビジネスの世界からは、かなり的が外れているように思われたのでした。
しかし、まてよ!
自分は音楽もやっているので、アート作品でだめなら、音楽では?と。
ノイズでもポップな路線でやっているメジャー志向なのだ! 笑
それで、知人をあったって、レコードレーベルを探そうともした。
が、これも、まったくの空振りだった、、、。
某レコードレーベルの人に会ってもらったが、オフィスに入った瞬間からゴールドディスクが壁にたくさん並んでいるような場違いなところ。いやーな予感がしたが、やはりそれは的中。
ナイスな人ではあったが、まったく私の音楽に興味がないのがミエミエで、お互いに時間の浪費であった。
つまり。
今さら思い知らされたのは、美術でも音楽でも大きな歴史があるように、なんだかんだで、アート業界にも、音楽業界にも、世の中の流れにそっているような流れ、トレンドがあるのだ。
そして、自分は、それから
かなり、ズレているのだ。
最初の頃は、アートとファッションの親和性に注目し、ふたつを一緒にしたり、意識的にズラしたような、確信犯を狙っていたが、キャリアを積んで、30年してみたら、それが、まったく裏目にでて。。。。
アートからも、音楽からも、当然ファッションからも、絶望的にズレてしまっていたのだ。
せめて、自分と同じような事をやってきた人がいると、その人のアドバイスを聞く事もできるだろうが、そんな人はどこにもいなかった。
やっと気がついたよ。
そもそも自分のアートディーラーが欲しいなんて、望んだ事自体、間違っていたのだ。
そんな人がこの世にいたとしても、よっぽど変わった人か、趣味で生きている人か、世捨て人か、問題ありな普通じゃない人にちがいない。
今までも一人でやってきたんだから、一人でやればいいさ。と。
そしてもう、ビジョン問題やアートディーラーを探すなんでいう事は、考えるのはよそうと、あきらめた。
誰だって、問題を抱えて生きているのだ。足元に何かあっても、別にいいではないか?と腹を据えた。。。。。
ところが。
この世の中に
そんな変わった人が
いたのだった!!!
つづく。
L*