M-1グランプリ敗者復活戦 人気投票になると何故いけないのか
ツイッターでも色々私見を述べてきたがこちらでも改めて。
M-1グランプリ2022の決勝進出者が発表され、準決勝で破れた金属バット以外の18組が敗者復活戦に挑むことになる。
その中でも特に決勝経験組がオズワルド、ミキ、からし蓮根の3組、他15組は決勝未経験組という顔ぶれ(公式サイト参照)。
タイトルに関して、オレはM-1を毎年見ていて、またツイッターなどで感想を見ていてM-1で一番残念に思うのは個人的に敗者復活戦は「人気投票」という言葉が生まれたことである。
人気がある、知名度があるというだけでネタの面白さに関係なく復活して決勝に行ってしまうシステムが2015年?から導入された。
番組としては数字を取るためにやっているのだからこの視聴者投票というルールは恐らくこの先も変わらない。
なぜ人気投票になるといけないのか、オレなりの考えが3つある。
まず1つ目は、お笑いの賞レースはその日その時一番面白い芸人を決める大会であるべきである。
それに勝つために、売れるために芸人は1年かけて血のにじむ思いでネタを作ってくる。
その努力と苦労を人気者に持っていかれるのはその芸人の為にはならないということ。
2つ目は視聴者が敗者復活の結果に納得がいかず、復活した芸人を叩く、復活させた投票者を叩く、大会を叩くなどのことが起こる。
それが悲しいことだ。
3つ目は、復活した芸人の為にならない。
ここを一番、投票しようとしている人には頭に入れて頂きたい。
ぺこぱは言う。
「2020の敗者復活戦は確実にネタが滑っていたのに知名度だけで上位3組に残ってしまってハラハラした。インディアンスが復活してくれてホッとした」と。
つまりはそういうこと。
人気があるだけでもし復活してしまったら、決勝に残った芸人たちと互角に戦うことは出来ないのだ。
復活してしまったら、その互角に渡り合えるかわからないネタであっても、やるしかないのだ。
そして審査員から厳しい評価を受けたりしたら、視聴者が叩き始めたりする。
そうなると復活した芸人の為にもならないし、爆笑をかっさらったのに復活出来なかった芸人も浮かばれないのだ。
そこを考えて頂きたい。
M-1だけじゃない。
お笑いの賞レースは一発勝負だ。
確かに再エントリー、追加合格、ワイルドカード、敗者復活戦とかあるかもしれない。
しかし基本的には出場者からしたら、年に一度の一発勝負なのだ。
貴方が票を入れようとしているコンビは、ファンだから、推してるからという理由で、ネタを見れなくても票を入れますか。
貴方が票を入れようとしているコンビは、敗者復活戦で滑ってしまったとしても好きだからという理由で票を入れますか。
貴方の入れようとしている1票は、本当にそのコンビの為になる1票でしょうか。
貴方が複数端末を使って同じ芸人に2票3票入れることで、票が入らなかった他のコンビはどんな気持ちになるでしょうか。
せっかく死ぬ気で作ってきたネタは何だったんだ。
昨年敗者復活で大爆笑をかっさらって結果2位だった金属バットの2人の表情を覚えていますか。
12月18日、人気投票をしてしまう人が1人でも少なくなるよう、オレはお笑いファンとして、願ってやまない。
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