老化物質 AGEs には2種類ある
AGEsは2種類に分けられます。先ずAGEsには体内でつくられるタイプ(内因性)があります。血中のブドウ糖が過剰になってあふれ出すと、人間の体の細胞や組織を作っているタンパク質に糖が結びつき、体温で熱せられ「糖化」が起きます。
こうして「タンパク質と糖が加熱されてできた物質=AGEs」ができるのです。内因性AGEsを生成する主な原因はブトウ糖です。血糖値を上げる食材は内因性AGEsの生成に拍車をかけます。また果糖(フルクトース)は、ブトウ糖より数百倍多いAGEsを体内で生成すると言われています。
体内のタンパク質は、糖化しても初期の段階で糖の濃度が下がれば元の正常なタンパク質に戻ることができます。しかし高濃度の糖がある程度の期間さらされると、毒性の強い物質に変わってしまい元には戻れなくなります。つまり、AGEsの量は血糖の量と時間に比例しています。血糖値が高いと体の中のタンパク質と糖質が結合しやすくなります。また、その期間が長いほどAGEsが作られやすく老化が進行します。したがって高齢になると、その分AGEsの量は多くなりますが、若い人でも高血糖であればAGEsは作られるので人によって老化の進行に差がでることになります。
もう一つは外から取り込まれるタイプのAGEs(外因性)。「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」は、いろいろな食べ物と飲み物の中にも含まれ、私たちは食事や間食として取り込んでいるのです。例えばホットケーキ。小麦粉(糖)と卵や牛乳(タンパク質)をミックスして加熱すると、ホットケーキが焼けます。そしてホットケーキ表面のこんがりキツネ色になっている部分こそが糖化した部分。ここにAGEsが発生しているのです。このように外因性AGEsは、内因性とは対照的に体内では作られず、すでに形成されたものを体内に摂取するタイプのものです。
外因性AGEsは、飽和脂肪を含む肉類やチーズなどの動物性食材に多く含まれています。肉類は本来は問題ないのですが、ソーセージ、サラミ、ベーコンなどの加工された肉類にはAGEsが多く含まれているのです。肉類などを食べるときは、生が一番良いのかもしまれせんが、細菌などの問題もあるので生はお薦めできません。しかし、できるだけ低温で、かつ調理時間も少しでも短くすることがAGEsを増やさないようにするための必須事項であると考えます。
つづく