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高校1年生 3学期 公欠

[ 公欠 ] が キッカケ


▪️柔道部も卒業し、甲子園も終わり、バレンタインデーは風邪で発熱のため欠席し、平々凡々な帰宅部を謳歌してたアタシ
ダラダラと、いやダラダラでもないけど健全な高校生活の日々


▪️3学期も春休みに近づいた頃
「キーン コーン カーン コーン ✖️2」
授業が終わったチャイムと同時に、前の席に座ってた友人が、バッ!と振り返ってアタシを真剣に見る


▪️「なんっ??」
「(アタシ)ちゃん!今度、一緒に大会に出てくれんね!?」
「はぁ〜?大会?決まり字知らんよ〜」
「部員が1人足りんと!5人おらな出られんとよ!(泣)(アタシ)ちゃん出てぇ〜」


▪️この友人、百人一首部。同級生で唯一の部員。当時の百人一首部は、幽霊部。友人合わせて部員は4人。


▪️学校の敷地内に『礼法室』という、小ぢんまりとした和式の一軒家(2k、茶室あり、縁側あり、床の間あり、軒下あり、風情ある庭があり、格安高物件)がある。
茶道部と共同で使う家というか部屋。
高校入学以来、茶道部が活動してるのを見たことがない(文化祭では抹茶と和菓子食べたけど)


▪️茶道部よりは活動してる‥いや、集まって座談会をたまにする百人一首部。部員全員(4人)百首の決まり字を覚えてるのかも怪しい。

友人曰く、団体戦の試合に出場するには、5人必要だと。


▪️3学期の国語授業の百人一首は、アタシにとっては、国語授業の休み時間の感覚。札を取ろうが取るまいが、成績には関係ない。決まり字、いまだに覚える気なし。
ただ、下の句の札が、ここ、そこ、あそこ、に散らばって置いてある暗記力が良かったのか、取った枚数はグループで1番多かったような気がする。


▪️そんなアタシに大会に出てくれと!?

友「座ってるだけで、いいけん!」
ア「1枚も取れんよ」
友「1字決まりの1つだけ覚えとけばいいけん!」
ア「平日とだろ〜?欠席になるとだろ〜?」
(出たくない気まんまん)
友「いや!公欠になるとよっっ!!」
ア「なにっ!公欠っ!出るっ!出る出るっ!!公欠になるんなら出るっ!!」
友「やったぁ〜!やっと大会に出れる〜!」
ア「やったぁ〜!公欠でサボれる〜!」

友人と目的は違うが、喜びは同じ


▪️ものすごく単純なアタシ
「公欠」という2字熟語が、後々の高校生活をガラリと変えることになるとは、夢にも思わなかった。


‥当たり前すぎる表現でボンヤリ感が漂うので、実際のインパクト感と成長過程を違う例えで‥


アタシが

ドラゴンボールのクリリンになって山奥で少林寺拳法を習得し

髪が生えてNARUTOのマイト・ガイになってカカシ先生と何度もぶつかって

頭文字Dのドリフトのスピードとテクニックを本能で生み出す藤原拓海のようになり、関東のあらゆる峠のドリフトチームに 86乗りの
「藤原豆腐店」
を宣伝して店を有名にして売上に貢献する!


くらいに変わることになろうとは、夢にも思わなかった。



‥‥‥あれ?オカシイ??





競技かるたに役に立ったこと


友達と仲良くする

「公欠」という甘い汁を心ゆくまで堂々と飲む

キッカケは所詮キッカケ
不純でも一向に構わない

決まり字は知らなくていい

百人一首と古典は別物と考えてよい

ほんの小さなキッカケが未来を揺るがす



と、いったところかな〜






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