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スマホゲームにおける仮説立案とFact Check

みなさん、こんばんは。
今日は久々にゲームのお仕事について書きます。

家庭用ゲームや業務用ゲームでは、昔はユーザーデータによるFactCheckをすることができませんでしたが、ここ10年ほどでオンライン機能なども入ったり、ソシャゲのおかげでユーザーデータを蓄積して活用するようになり、環境としては可能になってきました。

もちろん完全オフラインのスタンドアローンのゲームでは無理ですw

そんな環境側は整っており、データがあるのに開発や運営に活かされていないという現場の話もよく聞きます。
もったいないなと思うのですが、実際、開発現場は業務で忙しく仮説検証まで手が回らないという実情が多いです。

専任で分析をする人材をアサインしていることも稀ですし、専門部署を作っても複数のプロジェクトの現場感を持つことが同じく時間的に難しく、専門部署任せにすると実開発運営をしている肌感とズレがあり、知りたい情報が得られず出てくる課題や打ち手もなんだか違和感があるものが多いという形で、うまく噛み合っていないことも少なくありません。

また、データはDBにあるが見やすい形で欲しい情報が管理ツールで確認できるように作られておらず、都度、サーバーエンジニアに頼んで生データを出してもらいExcelでピポット使って見える化するという手間暇が恐ろしくかかるということも多いのです。

こういうことを未然に防ぐ方法として、ゲーム開発時からどのようなKPIを常態的に取得し、どのようなグラフで見たいかといった見える化について仕様を定めておき、エンジニアの工数をしっかりと確保しておくという形をとります。
これで完全というわけではありませんが、十分に運用に耐えうるデータを手軽にいつでも確認できるようになり、課題発見やFactCheckが容易にできるようになることで、先手先手で運営改善が行えるようになるのでメリットが大きいです。

あとは、数字にも興味がある開発者を育成することも大事です。
まだまだゲーム開発には興味があるけど数字にはそこまで興味がないという開発者も少なくありません。
また、仮説検証のためにどのようなデータを確認したら良いのかといったことについても経験や知識が必要なので、それを伝授していく必要もあります。

以前書いた問題解決の際にもいきなり打ち手を繰り出して、空振りを繰り返すということが往々にしてビジネスの中で繰り返されているわけですが、ススマホゲームなどでは、データがあるわけですから活かさない手はありません。
いきなり打ち手をしないためにもデータで確認するというプロセスを入れると良いと思っています。

時間がかかるように思われている方もいますが、運営しているゲームを自らプレイしていると気づきを得ることはたくさんあります。
それが仮設となり、データで事実確認するということが癖づいてきて、どんなデータで仮設が確認できるかという経験値を積んでき、見える化するための仕組みが整備されていれば、手間はそこまでかかりません。

そして確度の高い打ち手を繰り出していくことができるようになるので、メリットは大きいです。
私は幸い、ソシャゲで勃興し上場までした企業で深く運営やデータ分析に関わることができたので、それらの経験値を積むことができました。
その知見を使って、これまでの会社でも課題解決をしてきました。
データアナリストほどのスキルと知識はないですが、ゲームであれば必要十分な仮設設計と仮設検証を取り仕切ることはできます。

上手くはまった時の快感はたまらないものがあります。
なので問題解決はわりと好物の一つです。

スマホゲームをしながら、きっとこのゲームはこんな問題があるのではないか?と思って、運営がそれに対応した改善や施策を打ってきた時には「ニヤリ」してますw

感覚を研ぎしますためには、遊んでいるゲームもそんな目で見ながらプレイしています。


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