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ゲーム開発者は知っておきたい情報管理、守秘義務の重要性について

こんばんわ。
数年前にこのタイトルのテーマでとある企業に所属している時に、資料作成して社内講習を行ったことを思い出したので記事しました。

ゲーム開発に関わっている人の中でもわりと正しく理解できていない人が多いのです。
おそらくそれは中小デベロッパーやベンチャーなどでは、必ずしもこういった基本的なことまで手が回っていなかったり、そもそも分かっている人がいないので新卒入社時や中途採用者に対して、実施できておらず後々になって実際問題化してから、手を打つというケースも少なくありません。

大手企業や上場を果たした企業では、そういったKnowledgeを持った従業員がいたり、仕組み化されており全社員に対して施しています。
といっても私が在籍した大手上場企業でも2000年初頭には、問題が発生してから講習が設定されたりしていましたが、きちんと整備されたのはそれ以降な印象です。

ゲーム産業が社会的な認知が上がり、株式投資する人もゲーム好きとかではなく、投資目的でという方も増えたりして、製品情報による株価の変動などを引き起こすようになったり、社会における法令遵守の流れなどもあったからだと思っています。

どうして開発しているゲームについての情報などを漏らしてはいけないかというと、上場企業で且つそれがその企業の看板シリーズだったりするとその発売による株価上昇や、発売延期による株価の下降といったことが発生するため、インサイダー取引きを誘発することがありえますし、株価に影響を与えます。

また、これは大手企業の開発案件を受託しているデベロッパーで働く開発者もこのことを理解すれば、気軽に「俺、実は○○社のビックタイトルの▼▼の開発しているんだぜ」といったことを気軽に家族や友人に話して、その家族や友人がその大手企業の株を購入売買して利ざやを得た場合には完全にアウトです。

インサイダー取引を行った場合には、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金が科せられ、またはこれらが併科されます(金融商品取引法197条の2)。 さらに、インサイダー取引によって得た財産については、没収されます(金融商品取引法198条の2)。

出典:wiki

また、ゲーム会社の従業員になる際には守秘義務契約書を交わしています。
ですので守秘義務違反に問われます。
また、それによって損害賠償請求を受けた場合には多額の弁済をすることにもなります。

刑法第134条」に明記されており、正当な理由なく業務上で知り得た人の秘密を漏らした場合、6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金となります。 上記の刑法には含まれていませんが、重い個人情報を扱う公務員や税理士などは、それぞれ特別法にて同様の規定が定められています。

出典:wiki

ですので、ゲーム会社では

①開発中のタイトル名は使わずコードネームをつけて、コードネームで話をします。
②社外へ出た場合には絶対にコードネーム以外で開発中タイトルのことを呼称しません。
③また、同社内あっても秘匿性の高いプロジェクトの場合は開発フロアを物理的に分けたりもします。

また発売後であっても、発売元や所属企業の許可がない限りはプロジェクトに関わっていたことを公表することもNGです。
何故かと言うと発売元としては、自社開発しているというブランディングをしているケースもあるからです。

私が見聞きしたりしたケースでは、発売前のタイトルやハードウェアについての情報をSNSへ投稿したケースや、発売後ですが発売元の了解を取らずに開発に関わっていたことをSNSで投稿したりというのがありました。
これらの中には、本人は懲戒されただけではなくその所属部署の管理監督責任も問われ、部署ごと取り潰しになったケースもあります。

また、守秘義務を守らないようなデベロッパーや開発者は信用ができないので未来の仕事を失うというダメージも受けます。
そもそも懲戒処分は履歴書へ記載しないといけない(私文書偽造になります)ことになっていますから、一生十字架を背負っていくことになります。

ですので、情報管理の重要性については従業員や部下を守るためにも、ことの重要性についてしっかり伝えるようにしています。
なので、インタビューなどでも軽々に回答できないこともたくさんあるのです。

ということでゲーム開発者を目指している方やゲーム開発に従事しているが知らなかった方のお役に立てば幸いです。


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