業務フローの作成
DX(デジタルトランスフォーメーション)を成功させるためには、現在の業務を深く理解し、改善することが不可欠です。業務フローはそのための第一歩であり、DXを始める前に必ず整備しておくべきものです。
業務フローがDXに必要不可欠な理由
現状の可視化:
業務の全体像を把握し、どこに無駄や非効率な部分があるのかを明確にします。
各工程の担当者や必要な情報、処理時間などを可視化することで、ボトルネックとなっている部分を特定できます。
問題点の特定:
業務フローを可視化することで、今まで気づかなかった問題点や改善点を見つけることができます。
例えば、重複する作業や、担当者間の情報共有不足などが明らかになります。
改善点の明確化:
問題点の特定に基づき、具体的な改善策を検討することができます。
例えば、自動化できる作業の洗い出しや、システム導入による効率化などが考えられます。
DXの目標設定:
現状の業務フローを理解することで、DXによって実現したい未来の姿を具体的に描くことができます。
例えば、顧客対応のスピードアップ、生産性の向上、コスト削減などが目標として挙げられます。
スムーズなシステム導入:
業務フローを基に、最適なシステムを選定し、スムーズな導入を進めることができます。
既存の業務に合わないシステムを導入してしまうと、かえって効率が低下してしまう可能性があります。
組織全体の理解促進:
業務フローを共有することで、組織全体のメンバーが業務内容を深く理解し、DXへの理解を深めることができます。
これにより、従業員のモチベーション向上や、円滑な連携が期待できます。
業務フロー作成のメリット
業務の効率化:
無駄な作業を削減し、業務のスピードアップに繋がります。
品質向上:
業務手順を標準化することで、ミスを減らし、品質の安定化を図ることができます。
コスト削減:
業務効率化や品質向上により、コスト削減に繋がります。
リスク管理:
業務フローを可視化することで、リスク要因を事前に把握し、対策を講じることができます。
人材育成:
新人教育やスキルアップに活用できます。
まとめ
DXは、単にITツールを導入するだけでなく、業務そのものを根本から見直すことが重要です。業務フローの作成は、DXを成功させるための第一歩であり、組織全体の変革を促すための重要なツールです。
DXを成功させるためには、以下の3つのステップが重要です。
をご覧ください。
A.業務フローの作成の手順・検討・改善
【a.業務フローの作成:洗い出し】
大きな方眼紙などを用意する。
業務で使用している、伝票、帳票を集めて整理する。
業務の流れに沿って部署ごとに伝票、帳票を並べてみる。
伝票、帳票で使用されている項目を列挙してみる。*Excelなどを使用して。
【b.業務フローの検討・改善】(見つける、追究する)
項目名は同じだが内容が異なってはいないか?(a.3のデータを利用して)
逆に、内容が同じだが項目名は異なっていないか?
伝票、帳票が業務(部署・人)の流れに沿って流れているか?
伝票、帳票は情報の発生源で作成されているか?
人的要素にムダな箇所はないか?
担当者毎に異なる作業方法で行われていないか?
作業を簡素化できないか?
「項目名」に“その他”はありますか?“その他”という項目は排除しましょう。常に使用しているならば、使用内容に合った「項目名」にしましょう。
【c.業務フローの作成のヒント】
図ー1の「受注」ブロックでは、以下について整理してみる。
「受注情報」の種類はFAX・メール・WEB?誰が行ない、どのように保存するのか?
「生産情報」は誰が作成し、どのように他部署へ伝達
「生産情報」の形態は、紙・掲示板・電子デバイス・・・
【d.業務・項目偏移図を作成する】
フローのみではなく、項目を羅列し伝票類との関連性などを表に表現します。(この作業は、B.の作業として行うのが良い)
【e.業務フローの作成効果】
業務効率化による生産性向上、業務処理コスト削減。
業務調査・可視化を通じて業務上の課題を明らかにします。
課題解決の過程で業務処理方法の標準化・ビジネスルール策定などにより変化に強い透明度の高い業務プロセスを構築できます。
属人化した業務を抽出して平準化することで、誰もが業務を遂行できるようになる。
属人化の原因から、制度やルール、運用を見直すことができる。
予め業務プロセスに潜むリスクを把握できるので、優先的に解決策を検討できる。
全ての業務内容を挙げることで、システム導入時の要件が明確になる
人事配置や人材育成などのタレントマネジメントを的確に行え、業務を最適化できる。
業務のムリ・ムダ・ムラを排除できるので、コスト削減や業務の効率化に繋がる。
顧客ニーズとマッチする業務に注力でき、顧客満足度の向上が図れる。
B.情報処理システムの導入を検討してみる】(立案する、実行する、評価する)
図ー1を参照
発注書(web、FAX、電話、メール…)から 在庫を確認して生産計画を作る。
材料発注の手配(メール、電話、FAX)をして 入力作業を行う。
出荷票作成、請求書作成・・・1から4までにどの程度、人数と費やしているでしょうか?
人員不足の懸念もあって、無駄な人員・工数について検討することが重要です。
a.情報処理システムの導入を検討してみる
生産管理システム を導入すると、見積・受注・発注・仕入・生産・売上・会計まで システムが一元管理してくれます。
「設計」→「生産」→「営業」 →「経理」:一気通貫で改革を推し進めることで短期間で大きな改善効果を得ることができます。
生産(もの作り)が優先され、情報処理システムなどは、なくてもいいと思われている企業が多いように思われます。しかしながら、情報処理システムを導入することで業務(受注から請求・経理)の改善が行えます。
b.図―1を基に情報処理システムを検討する
データ入力の工数を意識したシステム(データ連携)。
製品情報、顧客情報は、どの業務においても同一とする(データ共有)。
上記をシステム要件の主として、下記要件とする。
・・データのX:Yは会社データ(会社NO)、製品データ(製品NO)を引用。
出荷データは受注データを引用し、出荷数を入荷、全納品か一部納品を可能とする。
請求データは出荷データを引用し、請求額入力・請求先ごとに集約できるなどの機能を可能とする。
生産計画に基づき在庫情報を基に不足分のみを発注する。
入荷データは発注データを引用し、不足分など確認できる機能を可能とする。
支払データは入荷データを引用し、支払入力・支払先ごとに集約できるなどの機能を可能とする。
受注データは請求データまで引き継がれる事、発注データは支払いデータまで引き継げられること事が重要です。(入力コストの軽減、人的ミス削減)
CSVファイル利用ができるシステムが重要です。(データ再利用)
c.項目遷移表を作成する(重要な要素を含んでいます)
C.弊社における「業務フロー」作成 支援手順
下記ページは、数回更新しています、ご覧ください。
上記以外の業務詳細は下記をご覧ください