安心感は求めず与えるもの
これを読んでくださっている人は、人との関わり方を深く考えている人だと思います。
なぜなら、ありきたりなこのタイトルに対して反応してくださったからです。
これは、私自身の営業経験と、仲間(他の営業マン)との差が何かに気づいたので、メモ書きとして残しておく意味で書きました。
誰かを教育したり、諭すつもりは一切ありませんので、自己判断でご一読ください。
(認知的不協和、承認欲求、一貫性の法則などの専門的な言葉は使わずそのまま書き込みしていきます)
さて本題に入りますが、各業界の営業マンに限らず、飲食店の店員さん・街に溢れかえっている宣伝広告(看板)・YoutubeのCMそれぞれを見ていて違和感を感じることが時々あります。
それは、一方的に「安心感」を押し付けようとしているのが伝わってくることです。
これが権威性や信憑性を示したくての宣伝文句になっているのはわかりますが、それでは人の心は動かないと私は思っています。
一見、安心感を与えるための行為のように見えますが、これは「無理矢理相手に安心感を湧き立たせようとする行為」になります。
例えば、何かを購入する時、あなたなら何を基準に物を購入しますか?
金額
スペック
ブランド力
ランニングコスト
人によって様々だと思いますが、実はこれという項目ではなく、無意識のうちに「総合点」で人は判断をし、物を購入しています。
よく、「人は共感するから物を買う」とか「自分が定めた価値を上回るから購入する」とか言いますが、それは綺麗事です。
確かに、共感や価値や期待値を上回ることは大切ですが、人は「安心するから」物を購入すると私は考えています。
値段も、スペックも、ブランド力も、全て安心という気持ちの基準に繋がっているんだということ。
抽象的ではありますが、ここに辿り着きます。
口コミで情報収集したり、高い腕時計を他人に見てもらって評価してもらったり、これらは全て「安心感」を満たすための行為です。
つまり、安心感を心のそこから感じてもらうことが人の購買に繋がり、継続性を高めることができるわけです。無理矢理「安心してください!」とか、「私を信用してください」などと押し付けるものではないということです。
ここで、「安心感」という、ありきたりなキーワードが出てきました。
「それじゃ安心感を求めればいいんだな!」と思う人が、前途でも話したような違和感を実践している人です。
これができれば、突発的に営業成績が伸びるわけでも、お問い合わせが増えるわけでもありません。
しかし、確実に長い目でのファンを築くことができます。
ここで1つ疑問が生まれます。
そもそもなぜ、近年の広告で「安心感を求めるような広告」が流行りはじめてきたのか?です。
例えば代表的なのがYoutube広告です。
特に、お金設けに関するビジネス系の情報商材のCMに関しては完全にアウトです。
なぜなら、巷に溢れている「メソッド」をそのまま引用しているからです。
これを例えるなら、「営業は笑顔で雑談から始まり〜。。。温まったところで本題に入り〜。。。相槌を常に忘れずに」といった、小手先テクニックをどんな場面でも単調にこなす営業マンと一緒です。
なにの面白みも温度も感じませんよね。
2008年以降、ビジネス系の情報収集として、書籍や動画はとても人気で、稼げるキーワードとして注目を浴びてきたと言われています。
特に、インフルエンサーと言われる人が出版した書籍はベストセラーとなり、次から次へとメソッドが生み出されている。
そう思いがちですが、1人の人間が出している本はほぼ同じことが書かれています。(もしくは、違う言い回しだったりわかりやすいように解説チックに校正された書籍がほとんどです)
そもそも、世の中にあるビジネスノウハウとされるものは、数百年前から変わっておらず、それを時代に合わせてブラッシュアップ(もしくはカスタマイズ)したものになります。
つまり、私たちがお金をかけて入手している「新型メソッド」というものの根本は昔も今も変わりないということです。
では、なぜ近年こうもありきたりな広告が増えてきたのか。
それは、「この型に当てはめれば完璧」というような、うたい文句に踊らされている広告主が多いということです。
だからYoutube 広告は、話し方も、声のトーンも、話す順番も、尺も・・・あれもこれもが似たり寄ったりになるわけです。
これが蔓延するとどうなるか・・・
人の心に訴求した商品・サービスではなく、お金のためのサービスが溢れ返ります。
そうなると、その業界の質も下がります。
「単価が上がるなら必然と質も上がるだろう」とおっしゃる方もいると思います。
しかし、それは逆です。
実際に巷に溢れかえっている情報商材が良い例です。
金額は10年前に比べて10倍以上に膨れ上がっているのにもかかわらず、質なんてかなり低レベルです。(それでも売れているのが悲しいことなのですが)
ここからはマーケティングの話になります。
こういうモノの価値が合わなくても麻痺して購買が促進されることが善しとされているこの時代に注目を浴びているのがマーケティングです。
日本では400年以上も前からマーケテイングという手法が受け継がれてきたと言われてますが、海外では数千年前から利用されてきた手法です。
マーケティングの具体的なノウハウについては長くなるので割愛しますが、そもそもの「相手目線のマーケティングができていないこと」が、このように「相手に安心感を与えることができない」ということに繋がっているのだと思います。