「Yappe!」は屋台からはじまった。
倉庫が広々となったところで、早速材木と工具を持ち込んで、トンテンカンテンはじめた。
ご機嫌な天気の日には、倉庫の前で作業した。
ずっと閉ざされた倉庫のシャッターが開き、何か動きはじめると声を掛けてくれる人が出てくる。
新参者にはそんなお声がけが、何よりうれしい。
「何作ってるの?」
「屋台です。」
「何売るの?」
「まだ決めてないです。」
大抵の人が、疑問符を浮かべて帰っていく。
2キロ先でも規模は違えど、トンテンカンテンやっている。
この秋オープンする、道の駅を含めた複合施設。温泉もできるらしい。
みんな楽しみにしている。
「出来上がってきたね〜」
「ハイ!」
「何売るの?」
「まだ決まらないんですよ。」
規模は違えど、楽しみにしてもらえているようだ。
漸く、完成した。
屋号は「Yappe!(やっぺ)」。
房総半島辺りで、「〜をやろう」って意味で日常に使われている言葉だ。
ポジティブな意味だし、響きもいい。
完成を祝して、Tシャツを作ってみた。
屋台は完成したし、Tシャツも作ったけど、まだ何を売るかは決まらない。
でも、地方発のブランド「Yappe!」に育てていこうと言うことだけは、決めていた。