【ライブレポート】teensmoker at Heaven's Door (Dec 23, 2023)
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レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
今回は、2023年12月23日に三軒茶屋Heaven's Doorのイベントに出演したteensmokerのライブレポート。
ギター&ヴォーカルの天野功氏(ex. NAILS OF HAWAiiAN)がフォトグラファーとして参加した『私たちは消された展2024』(2024年2月12〜18日)の会場で販売された図録に寄稿したものを、こちらにも掲載いたします。
teensmoker at Heaven's Door
(Dec 23, 2023)
年の瀬も押し迫った12月23日。友人Kから「急だけど今夜、天野さんと茶谷くんが出るライブを観に行く」というLINEが届いた。
会場は三軒茶屋Heaven's Doorで、“天野さん”は元NAILS OF HAWAiiANの天野功、“茶谷くん”は久土'N'茶谷やThe POPSでドラムを叩く茶谷雅之。珍しい組み合わせだと思い、ネットで検索。『Smash your Brain!!』というイベントで、出演バンドは久土'N'茶谷、SLANG BOOGIE、WNiCO、小手、そしてteensmoker。
2016年に元DMBQの吉村由加 (dr)と結成したニューロマンティックスとは別に、天野が新しいバンドを組んで活動していることは、SNSを見て知っていた。しかし、コロナ禍(2021年)に結成されたteensmokerのライブを観たことはなく、楽曲も未聴。予備知識のないまっさらな状態でライブを観てみたいと思い、当夜の予定を変更して三軒茶屋に向かった。
十数年ぶりに訪れた三軒茶屋。変貌した街並みとは裏腹に、Heaven's Doorは当時のままで嬉しくなる。90年代はこの小さなライブハウスに、毎月のように足を運んでいた。
ドリンクバーでチケットとビールを交換していると、場内が暗転。事前に何も情報を収集していなかったので、ステージ上で演奏を始めたメンバーの姿を見て、彼らがトリオ編成であることを知る。
ベースとドラムがくり出すタイトなリズムが心地よく、自然と身体が揺れる。そしてギターをかき鳴らしながら歌う天野の姿を見て郷愁にかられる。
天野のライブを観るのは、ニューロマンティックスのメンバーとして出演した2020年3月21日の鶯谷What's Up以来。政府から初の緊急事態宣言が発令される直前だったこともあり、わずか3年9ヵ月前でありながら遠い昔のように感じられる。コロナに対する情報が圧倒的に少なく、張りつめた空気の中で観たその日のライブは強く印象に残っている。
「懐かしい曲をやります」と言って3曲目に披露されたのは、NAILS OF HAWAiiANの「boys of summer」。1996年に発表された2ndアルバム『jazz』に収録された名曲を聴きながら、ネイルズのフロントマンとしてステージに立つ若き日の天野の姿が脳裏に浮かぶ。
盟友のmilkcowと颱風一家が出演した2007年の『BRAHMAN presents tantrism vol.5』でネイルズの復活ライブを目撃することができたが、そのイベントでさえ16年前。この曲を聴けただけでも観に来た甲斐があった。
しかし、その後に披露された4曲で、その思いは覆される。初めて聴く「burning」や「U」「さよなら空っぽな君と」という曲のリズムに合わせて首を振りながら「boys of summer」以上に魅了されていることに気づく。
ラストの「ひかり」が鳴りやむと、客席から惜しみない拍手が送られた。爆音を鳴り響かせたteensmokerのパフォーマンスは、他のバンドを目当てに来場したオーディエンスにも強い印象を残したに違いない。
(文・五辺宏明)
https://twitter.com/smoker_teen
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