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箱根、登別、和倉、長良川、熱海、層雲峡他、人気温泉ニュース【温泉地 Biz+(10/2週)】

今週も人気温泉地からの最新ビジネス情報をお届けします。

観光経済新聞による日本の温泉ランキング「にっぽんの温泉100選2021」で選ばれた人気温泉から、人気温泉地が仕掛けるさまざまなビジネス(アイデア)のニュースを取り上げます。
地域活性、地方創生につながっていくことを期待しています。
こちらのページで最新の人気温泉ランキングをエリア別に掲載しております。

今週はかなりの数のビジネス関連情報が記事になっていました。

岐阜|下呂温泉(にっぽんの温泉100選2021:2位)
神奈川|箱根十七湯(同5位)
熊本|阿蘇温泉郷(同84位)
栃木|塩原温泉(同50位)

サステナブルな世界の観光地100選が発表

「トラベルボイス」からの記事です。
国際的な認証団体 「グリーン・デスティネーションズ」からサステナブルな世界の観光地100選が発表になったというものです。

日本の観光地は10地域が選出され、温泉100選にランクインしている中では4エリアが選ばれました。
認証団体の公式サイトに掲載されている情報を訳して紹介します。

・下呂温泉街
Challenges to Sustainable Regional Development through “E-DMO”
 "E-DMO "による持続可能な地域づくりへの挑戦
・箱根町 
Empowering Guides and Community for Sustainable Tourism Development and Growth
持続可能な観光開発と成長のためのガイドとコミュニティへの権限委譲
・阿蘇市
Sustainable Conservation and Utilization of the more than a thousand years old Grasslands to Conserve the Aso Landscape and improve tourism
千年以上の歴史を持つ草原の持続的な保全と活用により、阿蘇の景観保全と観光の向上を目指す
・那須塩原市
Toward the Promotion of Sustainable Tourism –Enactment of the Kinomata Park Ordinance
持続可能な観光の推進に向けて -「木之又(きのまた)公園条例」の制定について
ー出典:「グリーン・デスティネーションズ」公式サイト

必ずしも温泉街と直結するものではないケースもありますが、こういった評価が世界中に知られることでインバウンドにもつながっていくといいですね。

下呂のこういった取り組みにより、コロナ前の来客水準に戻るなど実績も残していて、完成形の一つだと思われます。
DX化も素晴らしく、とても勉強になります。
こちらで関連資料PDF(英語)をご覧いただけます。

大分|別府八湯(同3位)

2024年秋、全国豊かな海づくり大会開催予定

大分放送から、2024年秋に大分市と別府市で全国豊かな海づくり大会が開催されるという記事です。

私はかつて釣りに関する仕事をしていた時にこのイベントのことを知り、今回改めて調べてみました。

全国豊かな海づくり大会は、魚食国である日本の食卓に、安全で美 味しい水産食料を届けるため、水産資源の保護・管理と海や湖沼・河川 の環境保全の大切さを広く国民に訴えるとともに、つくり育てる漁業の 推進を通じて、明日のわが国漁業の振興と発展を図ることを目的とし て、都道府県ごとに昭和56年に第1回大会が大分県で開催されて以来 、 継続して各地で開催されています。
ー出典:全国豊かな海づくり推進協会公式サイト

いつから開催された大会かの記憶はもうなくなっていたのですが、1981年の初回以来ということになるそうです。
43年ぶりと時間が空くものだなと思っていたのですが、47都道府県あれば40数年ぶりに開催されるというのは当然ですね笑

神奈川|箱根十七湯(同5位)

パスタソースとコラボ企画開催

「小田原箱根経済新聞」からの情報です。
パスタソース「ハコネーゼ」と箱根町のコラボ企画がスタートします。

パスタソースの名前の由来は"箱無いぜ"なのですが、この商品のCMを見た箱根町町長が見て、今回のコラボで企業版ふるさと納税、SNSプロモーション企画行われます。
ダジャレ(?)という見方もあるかもしれませんが、コラボを実現した町の行動力は素晴らしいですね。
創味食品社のサステナブルな観点も評価されてのことかと思われます。

私はテレビを持っていないので見たことがなかったのですが気になって購入してみようと思いました。

私、ティッシュペーパーは箱なしのものを使っています。
この企業も箱根にお声がけを…笑

富士急が芦ノ湖遊覧船他事業を譲り受け

「産経新聞」から、富士急が芦ノ湖周辺の遊覧船事業他を譲り受けたというニュースです。

譲渡する西武系の伊豆箱根鉄道は公共交通機関や不動産事業にフォーカスし、富士急は富士五湖周辺の観光事業強化を図るべく、今回の譲渡になりました。

かつて富士急系のフジエクスプレス社は2021年まで東京・渋谷区でコミュニテイバス「ハチ公バス」の神宮の杜ルートを運行していましたが、前述の強化や新型コロナの影響もあり、東急系の東急バスに事業承継しました。
伊豆急行は東急系ですね。

北海道|登別温泉(同6位)

国内最大級の旅行展示会で登別国際観光コンベンション協会のブースがグランプリ

「北海道新聞」からの記事です。
「ツーリズムEXPOジャパン」で登別観光コンベンション協会の出展ブースがグランプリを獲得したという内容です。

以前は仕事でこのイベントを毎年訪れており、国内外の出展ブースを巡るのをとても楽しんでいました。
お付き合いのある航空会社から、温泉100選にランクインしている温泉施設まで、いろいろな出会いもあり、今年の開催も情報だけは見ていました。

今回は登別国際観光コンベンション協会のブースがグランプリを獲得したということで、この企画・グランプリが業界関係者にも意識され、温泉100選2022の投票(締切は2022年10月31日)にも影響したりしたら面白いですね。
年末の最新ランキングが楽しみです。

石川|和倉温泉(同10位)

宿泊施設従業員が避難誘導を体験

「中日新聞」からの記事です。
和倉温泉「加賀屋」で従業員の方々が、宿泊される高齢者や障がいのある方の被災時誘導を体験したという内容です。

通常はここまでの体験を行うことはなさそうですし、施設への信頼感、安心感も高まりそうですね。
あまりポジティブに受け入れられなさそうな内容も最近記事になっていますが、お客様志向で、再びホテル・旅館100選の1位に返り咲くのか、前述の登別同様にこちらもランキングが楽しみです。
「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で昨年まで4年間1位(2018~2021年)でしたが、最新のランキングでは2位になりました。
最新ランキング1位になった「八幡屋」も2017年は1位だったので、こちらも返り咲きでした。

「温泉100選×ホテル・旅館100選」の記事は、Blogの中でGoogle検索されている人気記事の一つです。

熊本|黒川温泉(同12位)・阿蘇温泉郷(同84位)

DX推進の実証実験を阿蘇地域で実施へ

「トラベルボイス」からの記事です。
熊本県とJTB他がDX推進に向けて実証実験を阿蘇エリアで実施するという内容です。

今年の8月下旬にも「くまモンランド化構想」に関する内容が記事になっていました。

くまモンランドをコンセプトとし、県とリクルートによる「くまもんタウン」プロジェクトとして今年度は人吉エリアを対象とするものでした。

今回の記事ではJTBグループ各社とパイオニア、トヨタレンタリース熊本により「くまモンレンタカーで巡る阿蘇」といった旅行商品を販売します。
JTBらしい企画ですね。
レンタカーには最新のAI技術が搭載されているようです。

個人的に、県には各社との「くまモンランド化構想」マップを一つにしてもらえるとわかりやすくてありがたいです笑
別々の企業とのコラボですし、リクルートもじゃらんがあるので難しいのかもしれませんが…

岐阜|奥飛騨温泉郷(同18位)・飛騨高山温泉(同26位)
長野|扉温泉(同84位)

長野松本市~岐阜県高山市エリアの旅行商品化にむけたモニターツアー開催

中日新聞から、長野松本市~岐阜県高山市一帯を対象とした旅行商品生成のためのモニターツアーが行われたという記事です。

モニターツアーでは、高山の古い町並みや、奥飛騨温泉他の人気観光スポットを巡り、地酒やご当地グルメを体験する内容のようです。

実際にこれらの人気スポットを「訪れたことがある方」「もう一度訪れたくなった方」のデータはどのように活用して反映されるんでしょうね。

世界遺産、国選定重要伝統的建造物群保存地区などはすでに高い認知度があると思われる一方、新たに来てほしい層の認知はそれほどないのかもしれません。

この「松本高山ビッグブリッジ構想」には公式サイトもありましたので、リンクをご紹介します。

岐阜|長良川温泉(同28位)

県産の安心・安全な食材を使った食事メニューを温泉宿でイベント提供

「ぎふチャン」からの記事です。
岐阜県が取り組む持続可能な農業の実現(GAP)、県独自の安全基準を満たした食材を提供したメニューが長良川温泉の宿で提供される展示会が開催されているという内容です。

GAPについて今回初めて知りました。

GAP(Good(良い)Agricultural(農業)Practice(実施))は、農林水産省では「農業生産工程管理」と訳されており、食品安全、環境保全、労働安全などの観点から、農業生産工程に潜むリスクを管理し、持続的に農業を行うための取組みで、元はヨーロッパで誕生し、今では世界中に広まっています。
残留農薬基準値超過、食中毒や異物混入の発生、農薬や肥料の不適切な使用による環境汚染、農作業事故を未然に防ぐための取組み等を行うことにより、農業生産活動に対する信頼性を高め、持続可能な農業を実現すること(SDGs)につながります。
ー出典:岐阜県公式サイト

県産食材、安全な食材を味わえる宿や温泉街は、今の時代はアルコールよりも注目されるかもしれませんね。
若い層はアルコール離れが進み、高齢層は若い頃のようには飲めません。
スイーツ同様に今後重視されるように思われました。

私はアルコール大好きなので、長良川の鮎やトマト、自然薯と一緒に白ワインがいいですね。
また長良川温泉に鮎を食べに行きたくなりました。

静岡|熱海温泉(同20位)

市内事業者向けにDX講習会開催へ

「熱海経済新聞」から、市内の飲食店や宿泊施設向けにDX講習会を開催するという記事です。

今後の日本各地の観光地、温泉地はどのようにDX化を進めていくのでしょうか。
すでに本格化している下呂温泉もあれば、未着手に近い場所もあるかと思われます。

また、DX化を自らやるのか、自分で知っておいてアウトソーシングするのか、規模の違いもあり、いろいろなケースがあると思われます。

熱海は昨今、若い層による若い層の集客も進んでいて、このような講習会による支援で、自らやるケースも多いのかもしれません。

飲食店のウェブサイトをサブスクで運用代行するサービスがありますが、ウェブ運営(デザイン)と、SEO、顧客管理に距離があるように見えるケースもあります。

前述の「温泉100選×ホテル・旅館100選」関連記事を投稿した時に、約70の人気施設の公式サイトを見て、サイトやSNSに関する運営、成功事例などを知りたくなりました。

福井|あわら温泉(同40位)

軽井沢町との連携強化へ

福井放送から、あわら温泉女将の会が軽井沢町を訪問し、軽井沢との連携強化を図る情報交換が行われたという記事です。

2024年春の北陸新幹線駅の開業にむけて、連携協定を締結した軽井沢町とのコラボ企画を模索しています。

別荘文化から歴史もある軽井沢の今は、どんな観光地であり、どんな(観光)客が来ているんでしょうか。
食事面では、山に強い欧米スタイルの軽井沢、海に強く日本スタイルのあわらが重ならない点は良さもでありそうでもないような気もします。

毎日同じ食事をすると当然飽きますので、違う食事は求められるでしょうが、ショートステイで文化の違いの楽しさをどこまで提案できるかですね。

私、温泉100選(2013)では約60の温泉地を巡り、毎週人気温泉地のニュースをまとめていますが、東京在住ですし、県庁所在地から離れた県境にあるようなケースは地図を見て初めて知るケースも多々あります。
地図全体を見ないでGoogle Mapでルートだけを見る弊害かもしれませんね汗

情報交換会では1泊目に軽井沢、2泊目にあわら温泉という内容が出たというので「もしかすると距離が近い」のかと地図で調べてみました。
軽井沢は何度も、あわら温泉駅へも訪れたことはあります。

これが北陸新幹線で乗り換え不要となるのであれば、ありなのかもしれませんね。
この途中駅には、黒部宇奈月温泉駅(宇奈月温泉:にっぽんの温泉100選2021:47位)、加賀温泉駅(山中温泉:29位、山代温泉:32位)などもあり"新幹線温泉巡り"もいいですね。

北海道|層雲峡(同43位)

小型電動バス運行実証実験開始

北海道新聞から、層雲峡の温泉街を低速小型電動バスの運行実証実験が始まったという記事です。

個人的にはもっといろいろな温泉街でこの小型電動バスの導入が進んでいいと思いますし、国(観光庁?)ももっと支援して導入を進めるべきなように感じています。

観光コンテンツやご当地グルメなど人気定着に時間がかかるようなものをアピール、新規開発を進めるにしても、並行して人口減、成長鈍化は進んでいます。
温泉街を車以外で巡り、客が便利でお金を使いやすい環境作りをぜひ進めるべきだと思われます。
「歩き」は健康にもよいので、多少は歩きましょう笑

この乗り物は環境にも優しいですしね。

群馬|四万温泉(同43位)

地元高校生により「四万ブルー」小庭園を表現

上毛新聞からの記事です。
地元の高校生により温泉地近くに広場にオリジナルデザインのベンチ、テーブルを設置したという内容です。

吾妻中央高の環境工学科の生徒により、地元の"若い"方々の愛着も増すでしょうし、素晴らしい企画ですね。
もちろん、環境工学科だからできたということもあるかと思いますが笑

温泉Blogを毎週投稿していると、当然四万温泉の情報と出会いますが、「四万ブルー」という単語と初めて出会いました…

全国の美しく"青い"湖や川は何度も出会いましたが、ブルーとつくのは「仁淀ブルー」くらいだと思っていました汗

最後までおつきあいいただき、誠にありがとうございます。


私のあわら温泉はやはりこれです笑

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