奥深いハームリダクションの世界
こんばんは、皆さんはハームリダクションってご存知でしょうか。
簡単に言えば薬物や依存性等の害を減らすための働きかけみたいなものです。
この働きかけは薬物利用や依存を辞めさせるのではなく、正しい知識を教えたり物資を供給することによって被害を減らす、依存患者が相談しやすい雰囲気を作るなど、あくまで辞める辞めないの判断は本人に任せた上で害を減らそうというものです。
例えばアルコール中毒の患者を無理に病院に入れて酒を一切飲ませなくすることで、精神的苦痛に耐えきれなくなって自ら命を絶ってしまうという事例を皆さんも聞いたことがあるかと思います。
無理に治療して精神的に追い込むよりも、アルコールの適量を学ばせたり、強い酒でなく弱い酒に徐々に切り替えさせるといった方法の方が、完全に被害を無くす訳では無いですが幾分かはマシになりますよね。
ハームリダクションとはそういうものです。
さて、筆者がハームリダクションに興味を持ったきっかけはこちらのシリーズの動画を見始めるようになったからです。
「ずんだもんと学ぶハームリダクション」というチャンネルなのですが、様々な薬物を服用したらどうなるのか、薬物の特徴やデメリットなどを事細かに教えてくれます。
たまに解説内容が詳しすぎてこの作者は昔薬物乱用をしていたのではないか……という説まであります。
これらの動画はチャンネル名の通り、正しい知識を知ることで被害を軽減させるハームリダクションを目的としているのですが、なにかに依存している訳でも依存するつもりのない人からしてみてもとても勉強になります。
まず世間で言う違法薬物もやらず、何にも依存せずという「真っ当な人間」ほど、それらの実態って知る機会がないですよね。
お酒を飲まない人があの飲みすぎた時の胃のあれ方や吐き気を知らなかったり、煙草を吸わない人が煙草の独特な鼻と肺から抜けるむせ返るような煙と、また吸いたくなる感覚を知らないのと一緒です。
ハームリダクションを目的としたコンテンツには、我々の知らない世界の常識がゴロゴロ転がっています。
大人になってある程度の知識を得て、日々の情報に目新しさを感じない人ほどこういうニッチな知識を得ることで日常に新鮮さを取り戻すことが出来ます。
知識というのはあればあるほど人生の見え方が変わりますからね。
読書などを通して能動的に情報を得ることが重要だと言われる所以もよく分かります。
筆者が最近見ている薬物系のハームリダクション動画以外にも、探せばこういう世界の情報って結構あると思います。
例えばハームリダクションからは少しズレますが、どんな犯罪を犯すとどう罰せられるのか、クローン技術はどのようにして行われているのか、戦争があったことで発展した技術等、普通にしていれば隠されがちで実態の見えないものを吸収する癖をつけてみましょう。
きっと今までと少し違う視点で日々を過ごせるようになるでしょう。